味を知る。飲むべきおすすめの日本酒―えり抜き21選【甘口辛口別】

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味を知る。飲むべきおすすめの日本酒―えり抜き21選【甘口辛口別】

ほかの酒にはない旨みとバリエーション豊かな香りを持つ日本酒は、日本のみならず海外でも人気を博しています。

そんな日本酒をいざ手に取ろうにも、種類が豊富で複雑。特徴もフルーティなものやまろやかなもの、キレやコクの強いものなどさまざまです。

その多様さは、飲み慣れていない方からするとなかなか手を出しにくいともいえます。

そこで本記事では、日本酒の種類から味の傾向、ペアリングについて、初心者にもわかりやすく解説します。

日本酒の理解を深め詳しくなることで、初めの一歩への後押し、もしくは今まで手が出なかったものを試すきっかけとなれば幸いです。

さらに、2024年現在トレンドとなっている飲みやすい甘口から、料理やつまみに合わせやすい辛口まで、試しておきたいおすすめの日本酒も紹介。

好みの銘柄を見つけたい方、日本酒への知見を広げたい方は、どうぞ最後までご覧ください。

※本記事は2024年7月19日時点の情報です

9種類に分けられる日本酒の特徴

日本酒の味を見分けるには、種類による違いを覚えておくと便利です。日本酒は以下のように、国が定めた8つの特定名称酒と、それ以外の普通酒に分けられます。

  • 純米酒
  • 純米吟醸酒
  • 純米大吟醸酒
  • 特別純米酒
  • 吟醸酒
  • 大吟醸酒
  • 本醸造酒
  • 特別本醸造酒
  • 普通酒

特定名称酒の8つはそれぞれ味わいに特徴があります。「醸造アルコールの入ったものは辛口」「米の風味とコクを感じたいなら純米」「フルーティな香りの吟醸」など、ラベルを見れば大まかな判断ができるようになるでしょう。

※参考:国税庁「『清酒の製法品質表示基準』の概要

※下記の「おすすめの温度」は、銘柄によって変わります。記載したものは参考程度にご覧ください。

純米酒

米と米麹、水のみを使った日本酒です。精米歩合の規定はなく、香味や色沢が水準を上回るものに「純米酒」の名がつけられます。

原料がシンプルなため、米のふくよかな香りや旨み、コクを感じられるのが特徴です。舌に残る濃厚な味の酒が多く、米の甘さを楽しめます。

米の違いが味に出やすいので、生産地を意識しながら飲むのも楽しみ方のひとつです。

原料 米、米麹
精米歩合 なし
麹米使用割合 15%以上
その他要件 香味、色沢が良好
  • おすすめの温度……常温(20~25℃)、ぬる燗(40℃)、熱燗(50℃)

純米吟醸酒

純米酒の原料である米を40%以上精米した(精米歩合60%)、吟醸造りの日本酒です。吟醸造りとは、低温でゆっくり発酵させ香り高くしたもの。米・米麹・水のみで造り、固有の香味や色沢が良好なものが「純米吟醸酒」と呼ばれます。

日本酒で「米を磨く」とよく聞きますが、これは精米の度合いのこと。米を削ることにより表面の脂質やたんぱく質が落とされ、味の雑味が減ります。香りもシャープになるため、高級感のある日本酒を楽しみたい方は吟醸造りのものがおすすめです。

原料 米、米麹
精米歩合 60%以下
麹米使用割合 15%以上
その他要件 吟醸造り、固有の香味、色沢が良好
  • おすすめの温度……冷酒(5~15℃)、常温(20~25℃)

純米大吟醸酒

純米吟醸酒の精米歩合を50%以下、つまり純米酒の米を半分以上削った吟醸造りの日本酒を「純米大吟醸酒」といいます。それ以外の条件は純米吟醸酒と同様です。

精米歩合が高くなるほど作ることのできる量は減り、行程も多くなるので価格が上がります。特に純米大吟醸酒は大吟醸酒のように醸造アルコールを足さないため、一番高級な日本酒です。

原料 米、米麹
精米歩合 50%以下
麹米使用割合 15%以上
その他要件 吟醸造り、固有の香味、色沢が良好
  • おすすめの温度……冷酒(5~15℃)、常温(20~25℃)

特別純米酒

「特別純米酒」は、純米酒を40%以上精米したもの(精米歩合60%)、もしくは特別な製造方法で造られたものです。純米吟醸酒のように吟醸造りでなくてはならないという制約はなく、香味と色沢が特に重視されます。

米を丹念に磨いたことで、米の香りを保ちつつもすっきりとキレのある味が特徴です。それぞれの製造方法によって造り手が個性を表現しており、その風味の違いをよく感じるには20~40℃の温度で飲むのがおすすめです。

原料 米、米麹
精米歩合 60%以下または特別な製造方法
麹米使用割合 15%以上
その他要件 香味、色沢が特に良好
  • おすすめの温度……常温(20~25℃)、ぬる燗(40℃)

吟醸酒

米・米麹・水のほか、醸造アルコールが入った吟醸造りの日本酒です。40%以上精米したもの(精米歩合60%)であり、低温発酵した吟醸独自の香味を持つ、色沢が良好なものが「吟醸酒」と名づけられます。

醸造アルコールはでんぷんや含糖物質から精製されたアルコールです。香りづけのほか、菌の増殖を防ぐ効果、すっきりとした辛口の味わいにする目的で使われます。

純米酒よりもさっぱりとしており、旨みとのバランスがよく飲みやすいものが多いです。また、特徴的な吟醸香はよく果物や花に例えられ、華やかで高級感があるのも特徴となります。

原料 米、米麹、醸造アルコール
精米歩合 60%以下
麹米使用割合 15%以上
その他要件 吟醸造り、固有の香味、色沢が良好
  • おすすめの温度……冷酒(5~15℃)、常温(20~25℃)、ぬる燗(40℃)

大吟醸酒

「大吟醸酒」は50%以上精米している吟醸酒です。

精米歩合が上がればフルーティな香りは強くなり、すっきりとした淡麗な味になります。キリッとした飲み口が持ち味の大吟醸酒は、ほどよく冷やして飲むと淡麗さがさらに際立つのでおすすめです。

酵母から発生した香りは、りんごやバナナ、ライチ、桃のようなさわやかさが特徴。そんな優雅で高級感のある香りから、プレゼントとしてもよく選ばれています。

原料 米、米麹、醸造アルコール
精米歩合 50%以下
麹米使用割合 15%以上
その他要件 吟醸造り、固有の香味、色沢が良好
  • おすすめの温度……冷酒(5~15℃)

本醸造酒

米・米麹・水・醸造アルコールを使い、30%以上の精米(精米歩合70%以下)をした、吟醸造りではないものです。香りや色味のよさも「本醸造酒」を名乗れる条件となります。

米の磨きを浅くすることでふっくらした風味を残しており、純米酒に近い香りが特徴です。醸造アルコールによる淡麗さ・辛口さも持ちあわせています。

本醸造酒はスタンダードな日本酒です。香りやクセが少ないので飲みやすく、料理にも合わせやすい種類として親しまれています。

原料 米、米麹、醸造アルコール
精米歩合 70%以下
麹米使用割合 15%以上
その他要件 香味、色沢が良好
  • おすすめの温度……常温、ぬる燗、熱燗など、どの温度でも

特別本醸造酒

本醸造酒の米をさらに磨き、香味や色沢がさらに良好になったものです。コンセプトを持った特別な製造方法で造られたものも「特別本醸造酒」に入ります。

精米歩合が60%以下になったことで、本醸造酒よりもキレのあるすっきりとした飲み口が特徴です。

ちなみに「特別な製造方法」ですが、具体的な規定はありません。

  • 特定の米を100%使用
  • 無農薬栽培の米を使用
  • 昔ながらの木槽(きぶね)しぼり

など、ほかとは違う個性が認められれば「特別」と表示することができます。

原料 米、米麹、醸造アルコール
精米歩合 60%以下もしくは特別な製造方法
麹米使用割合 15%以上
その他要件 香味、色沢が特に良好
  • おすすめの温度……冷酒(5~15℃)

普通酒

以上の特定名称酒8種に入らない日本酒をまとめて「普通酒」といいます。醸造アルコールが米の総重量の10%以上使われているもの、本醸造酒の精米歩合が71%以上のもの、酸味料や糖などの添加物が入っているもの、アルコール度数を抑えているものなど、さまざまです。

普通酒の多くは万人に飲みやすいように軽い飲み口になっています。ほかの日本酒よりも価格が控えめになっているものも多く、スーパーやコンビニで手軽に購入できるのもメリットでしょう。

クセがなく飽きがこないので、毎日の晩酌や友人同士で気軽に飲むときに適しています。

  • おすすめの温度……冷酒、常温、ぬる燗、熱燗、どの温度でも。ただし、香りが抜けるため冷やしすぎに注意

日本酒の味わいは大きく4つ。好みの味を把握する

日本酒の味わいを表現する際によく使われるのは、以下の4つの言葉です。

  • 甘口と辛口
  • 淡麗と濃醇(のうじゅん)

日本酒の味はこれを組み合わせた、「淡麗甘口」「濃醇甘口」「淡麗辛口」「濃醇辛口」の4タイプで表現されます。日本酒の商品説明でも見られる用語なので、理解しておけば初見の日本酒でも手に取りやすくなるでしょう。

初心者は飲みやすい淡麗甘口の日本酒から試すのがおすすめです。

甘口と辛口

一般的には、糖度の高いものが甘口、低いものが辛口です。

甘口か辛口かは、よくラベルに書かれている「日本酒度」が参考になります。発酵度数を表す日本酒度がマイナスなら甘口、プラスなら辛口です。これは、米が発酵する過程で糖を消費し、アルコールを生みだすため。つまり、発酵が進むほど(=日本酒度が大きくなるほど)糖度は下がり、辛さが強くなっていきます。

また、酸味の強い日本酒も辛口に分類されます。日本酒の酸度は、大体1.4~1.6が調和のとれた状態です。それより高ければ後味のキレを感じやすく、辛口に傾向します。酸度も日本酒度同様、ラベルや商品説明に書かれている場合があるので、購入時に見ておきましょう。

2024年現在は、飲みやすい甘口の日本酒が人気となっています。

本来の日本酒度とは「水とアルコールの比重」です。意味が近いため、ここではわかりやすいように発酵度数として言い換えています。

淡麗と濃醇(のうじゅん)

淡麗と表現されるものは、酸っぱさの要因となる酸や、うま味成分のアミノ酸が低い日本酒です。すっきりとして軽やかな飲み心地であり、香りは穏やか。クセがありません。

濃醇(のうじゅん)は反対に酸やアミノ酸が高いものを指します。舌に残るずっしりとした米の味があり、香りが強いのが特徴です。精米歩合の高い(=あまり精米されていない)純米酒などに多く、複雑なコクと濃厚な旨みが楽しめるものとなっています。

日本酒に合う食事やつまみを知る。おすすめのペアリングについて

日本酒のペアリングとは、日本酒と料理の両方を引き立たせる組み合わせを楽しむことです。日本酒は、料理と一緒に食中酒としてたしなむのがだいご味のひとつとなっています。

ペアリングの基本は、酒と料理の味を近づかせることです。あっさりした料理にはあっさりした日本酒と、甘いつまみには甘い酒と合わせます。近い味のペアリングは、それぞれの風味を邪魔することなく楽しむことができるのです。

ただし、ペアリングの組み合わせはそれだけではありません。

  • 辛い料理に甘口の日本酒を合わせて味を補う
  • 油ものに辛口を合わせて油を中和させる
  • 旨みの強いものと純米酒を合わせておいしさを倍増させる

など、さまざまな相性があるのがペアリングの奥深いところ。

このように独自の組み合わせを見つけ出すのは、上級者の飲み方といえるでしょう。ここでは、味わい別にペアリングの例を挙げておきます。

淡麗甘口 天ぷら(つゆ)、そば、寿司、シチュー
濃醇甘口 すき焼き、クリームチーズ、チョコレート、ステーキ
淡麗辛口 塩じゃけ、塩辛、カルパッチョ、湯豆腐
濃醇辛口 煮魚、ぬか漬け、鶏のから揚げ、カラスミ

初心者から上級者まで、おすすめの日本酒21選

日本酒の見極め方と選び方がわかってきたところで、おすすめの日本酒を紹介していきます。

  • 初心者向け
  • 甘口
  • 辛口
  • 飲み比べ

こちらの4項目ごとに、有名な銘柄や飲みやすいタイプの日本酒を選別しました。

日本酒に慣れていきたい方は初心者向けか甘口、味の違いを知りたい方は飲み比べ、すでに日本酒好きの方は甘口と辛口を参照ください。

【初心者向け】おすすめの日本酒4種

まずは日本酒の味を知るため、スタンダードなものから手をつけてみましょう。

高級品でなくても、味わい深い日本酒は数多くあります。後味がさわやかで飲みやすい日本酒がおすすめです。

ここでは、万人受けしやすい甘めのものや、香りがよくすっきりしたものを4つ紹介しています。

獺祭(だっさい)純米大吟醸45 1800mL|山口県 旭酒造

獺祭(だっさい)純米大吟醸45は初心者でも飲みやすいと人気の日本酒です。

やや辛口ながら、青りんごのようなフルーティで甘く感じさせる香り。後味がすっきりした淡麗な味わいなので、クセがありません。

有名な銘柄ですが価格も手に取りやすく、最初に飲むのにうってつけの日本酒です。

≪実際に飲んでみた方からの口コミ≫

◆言うまでもなく美味しいお酒です。 日本酒好きの方だけでなく、ワインやウイスキーなど他のお酒が好きな方でも飲みやすく、まろやかに感じられると思います。

◆獺祭45は獺祭各種の中ではお手頃なお酒ですが、それでも他の日本酒より格段にまろやかで美味しいです。 酒楽さんでずっと買わせてもらってますが、定価で販売されていて、安心して購入できます。

◆獺祭の大ファンです。口に含んだときのフルーティーさと甘さ、後に続く辛さがたまらなく大好きです。

▼おすすめのペアリング

香りの薄い日本酒は、落ち着いた味付けの和食と一緒に。

あべ 純米吟醸酒 720mL|新潟県 阿部酒造

甘口を探しているなら、米どころ新潟から造られるあべ 純米吟醸酒がおすすめです。

酸味が強く、後味のキレを感じさせてくれる味。そして米のふくよかさや甘さが漂う、トレンドの淡麗甘口です。

甘酸系で飽きのこない軽快さは、日本酒に慣れたい初心者にもぴったりでしょう。

▼おすすめのペアリング

淡麗甘口の日本酒は天つゆのつけた天ぷらと合います。

寒菊(かんきく)純米大吟醸 OCEAN99 星海 / Starlight Sea 無濾過生原酒 720mL|千葉県 寒菊銘醸

こちらは旨みが強めの甘口、寒菊(かんきく)の純米大吟醸 OCEAN99 星海 Starlight Seaです。

まず目につくのは、九十九里浜をイメージしたという、デザイン性の高いボトル。口に含むと、グレープフルーツやトロピカルフルーツのような酸味と甘みのなかにしっかりと濃い旨みが感じられる、お洒落な日本酒です。

やや濃醇な旨口に親しんでおきたい方におすすめとなっています。

▼おすすめのペアリング

フルーティな白ワインのように、白身魚と一緒にどうぞ。

澪(みお) 300mL×6本|兵庫県 松竹梅白壁蔵

アルコールが苦手な方でも飲みやすいのが、スパークリング日本酒の澪(みお)。こちらは普通酒となります。

ガスの入った日本酒はアルコールの苦味が感じにくいため、初心者でも飲みやすい酒です。味はマスカットのような香りと甘さ。まるでジュースのように飲めます。アルコール度数が5%と低く、瓶でデザインもいいので、女性にもおすすめです。

スーパーなどでもよく見かける澪。スルスルと飲めてしまうので、セットで届けてくれるネット販売が便利です。

≪実際に飲んでみた方からの口コミ≫

◆お店で購入するより安くて、玄関まで配送してくれるので、とても助かります。勿論美味しいし飲みきりサイズも良いです。 また利用したいです。

▼おすすめのペアリング

甘いスパークリング日本酒は、フルーツやお菓子との相性が抜群です。

【甘口】おすすめの日本酒6種

口当たりがやわらかで飲みやすい甘口の日本酒を6つ紹介します。日本酒好きに愛されている商品をそろえました。

甘い香りでアルコールの苦味が和らぐので、日本酒初心者にも飲みやすいラインナップとなっています。

十四代 吟撰 吟醸 720mL|山形県 高木酒造

濃醇な日本酒の代表として名高い十四代。プレミア価格がつくほどの知名度を持つ、高級な日本酒です。

芳醇旨口といわれるほどの強い旨みと、とろみのある舌触りが後を引きます。

1884年からつづいている高木酒造は、フルーティな香りを持つ吟醸香にこだわりを持ちつづけている酒蔵です。

高級な日本酒を試してみたい方は、長く愛される十四代をどうぞ。

▼おすすめのペアリング

王道の日本酒らしく、刺身や天ぷらなどの和食とよく合います。

久保田 純米大吟醸 1800mL|新潟県 朝日酒造

日本酒として高い知名度を持つ朝日酒造の久保田。テレビCMや雑誌などで名前を見かけたことがある方も多いのでは。

淡麗辛口が多い久保田ですが、久保田 純米大吟醸はやや甘口です。桃やライチを思わせる香りにほんのりとした甘み、喉を通ったあとのキレのよさが合わさる、バランスのいい日本酒となっています。

米にこだわった朝日酒造が織りなす香りを楽しみたいなら、あっさりした食事とのペアリングを試してみてください。

≪実際に飲んでみた方からの口コミ≫

◆父の日用で購入しましたが翌日に商品が届きました。対応の速さ、のし紙まで付いてとても良かったです。何よりプレゼントをもらった父親が一番喜んでいました。ありがとうございました!

▼おすすめのペアリング

カルパッチョやマリネ、酸味の利いたフルーツなどあっさりしたものがおすすめ。

栄光冨士 純米大吟醸 無濾過生原酒 愛山 1800mL|山形県 冨士酒造

富士酒造の栄光富士 愛山は、甘みのなかにスパイシーさを隠し持つ、淡麗甘口の日本酒です。

上品でやさしい甘さを持つ希少な酒米「愛山」を使っており、「酒米のダイヤモンド」とも呼ばれています。そのエキゾチックな甘味とキレ、複雑性を持つ味わいを十分に楽しめる一品です。妖艶な味とたとえられる奥深いテイストをお楽しみください。

▼おすすめのペアリング

しっかりと味のついた料理と甘口の日本酒の組み合わせ。

雅山流 極月(がさんりゅう ごくげつ) 袋取り 純米大吟醸 720mL|山形県 新藤酒造

雅山流 極月(がさんりゅう ごくげつ) 袋取り 純米大吟醸は、鑑評会向けの酒と同様の造り方をした、完成度の高い日本酒です。

やや甘口で香り高く、フレッシュな味わいが特徴。大吟醸ながらフルーティさは抑えめなので、単独での飲酒はもちろん、食中酒としても飲みやすい一品です。

袋取りとは、もろみを絞るときに圧力をかけず重力のみで一滴ずつ垂らすこと。雑味が出ないようにする、手間のかかった工程です。高貴な香りやキレを感じやすいよう、5~15℃に冷やして飲むのがおすすめ。

▼おすすめのペアリング

懐石料理などの和食やフレンチを中心に、幅広く飲める日本酒。

大地悠々 純米大吟醸 1800mL|新潟県 高野酒造

大地悠々 純米大吟醸は蔵元直営店からしか買えないネット限定の日本酒です。

地元の新潟米を100%使い、長期低温発酵で醸すこちらの日本酒はやや甘め。芳醇な香りがアルコールの辛さをまろやかにしてくれています。

飲みやすいうえに化粧箱がついてくるので、プレゼントにも最適な商品です。

≪実際に飲んでみた方からの口コミ≫

◆甘過ぎず、辛口過ぎずちょうどいい旨さと 喜ばれました。 発送も早く感謝致します。

◆甘口のお酒を探していました。新潟はもともと米所なのでお酒が美味しいと言う事は分かっていたので今回利用させていただきました。敬老の日に爺ちゃんに飲ませたのですが、美味しいと喜んでくれました。苦手なアルコールの苦味がなく私でも飲めそうな感じでした。

◆パッケージに高級感があって良かったです。とても美味しかったようで、主人と義父にて一升飲み干しました

▼おすすめのペアリング

純米大吟醸に合わせるつまみの王道は、やはり刺身。

来福(らいふく) MELLOW 720mL|茨城県 来福酒造

来福(らいふく) MELLOWは普通酒であり、仕込み水の最後に純米酒を使う「貴醸酒(きじょうしゅ)」です。途中でアルコールを加えることにより発酵が弱まるので、糖が残り甘くなります。

花から抽出した酵母で造られている来福  MELLOWは、国外でも注目される日本酒です。とろみがあって甘いので、初心者や女性にも喜ばれています。

甘口ながら「牡蠣に合う日本酒大賞」で1位を取ったことのある意外性も魅力。卵料理やデザートと一緒に杯を傾けるといいでしょう。

火入れのしていない生酒なので、冷蔵庫で保管してください。

▼おすすめのペアリング

甘口の貴醸酒はゴルゴンゾーラと相性がいいです。ほか、鴨肉や玉子、アイスクリームとも。

【辛口】おすすめの日本酒6種

つづいて、辛口の日本酒6種の紹介です。

のど越しがよく、料理に合わせやすいものが多いビターなテイスト。大人な雰囲気を楽しみたい方、甘いものが苦手な方は、こちらから選んでみてはいかがでしょうか。

播州一献(ばんしゅういっこん)大吟醸 720mL|兵庫県 山陽盃酒造

播州一献(ばんしゅういっこん)大吟醸は、辛口のなかに甘さと旨みが溶けこんだバランスに富む淡麗辛口の日本酒です。

グレープフルーツのようなさわやかな酸味がキレを生み、グイグイと飲めるのが特徴。

鑑評会でも評価されたやさしい果物感のある香りを楽しむために、冷やしてから飲むのがおすすめです。

≪実際に飲んでみた方からの口コミ≫

◆祖母大満足! とても美味しい日本酒で喜んで貰えました。

◆娘婿にちょっとお世話になったので、お礼におくりました。 まず、我が家に届けてもらったのですが、しっかりした梱包に驚きました。他に購入したのも綺麗な包装をして頂き、メッセージカードも大きめで素敵でした。娘夫婦は播州赤穂の近くの住民で、お酒大好きな娘婿に大変喜んでもらいました。 

▼おすすめのペアリング

近い香りであるグレープフルーツを使ったサラダがおすすめ。

石鎚 吟醸「夏吟(なつぎん)」720mL|愛媛県 石鎚酒造

暑い日に飲みたいさっぱりシャープな辛口、石鎚 吟醸「夏吟(なつぎん)」。

デリシャスリンゴの香りと称される吟醸香のなかに、米の旨みもほのかに感じる濃醇辛口な一杯です。

大吟醸造りの技術を使い、完全手造りで丁寧に醸された夏吟は、毎年の夏の定番として親しまれています。

▼おすすめのペアリング

酒の味を邪魔しない枝豆はテッパンのつまみ。

春霞 ( はるかすみ ) 純米吟醸 緑ラベル 720mL|秋田県 栗林酒造店

香りが抑えめなやや辛口の春霞 ( はるかすみ ) 純米吟醸 緑ラベルは、食事との相性がいい日本酒です。

名水百選にも選ばれた秋田県美郷町で造られる春霞。地下深くからくみ上げられた良質な軟水を使って造られる日本酒は、口当たりがやわらかで繊細な味がします。

ほのかな柑橘系の香りが特徴。個性を主張しすぎないのは、ペアリングの観点からすると大きなメリットです。どんなものでも合わせやすく、特に和食や油ものとの相性が抜群。

▼おすすめのペアリング

唐揚げの油をキリッとした辛口で流し込むのは格別です。

雨後の月(うごのつき)辛口純米1.8L|広島県 相原酒造

自然な辛さを味わえる純米酒です。

旨みと酸味を引き立たせるすっきりした淡麗辛口。味のバランスがよく、辛口ファンもそうでない方もおすすめしやすい日本酒です。

透明感のある飲み飽きしない風味で、価格も控えめなので、日常酒としておすすめします。

▼おすすめのペアリング

辛口と塩辛の組み合わせは、旨みがかけ合わさりすっきりと飲めます。

越路吹雪 純米大吟醸 磨き二割 720mL|新潟県 高野酒造

手間暇をかけた高級品である純米大吟醸。そのなかでも越路吹雪 純米大吟醸 磨き二割は、140時間かけて米を80%削った日本酒です。

米は磨くほど余計な栄養素が落ち、雑味のない透き通った味になります。クセがなくなりフルーティな香りが強くなるため、日本酒が苦手な方でも飲みやすい味わいです。

味は少々辛口ですがほぼ中庸といったところ。吟醸造りの香りと米の旨みが同時に楽しめます。

≪実際に飲んでみた方からの口コミ≫

◆届くのも早かったし 包装もちゃんと丁寧にしてあり、 プレゼントで購入したんですが 凄く良かったです!

▼おすすめのペアリング

あっさりしたカプレーゼとなら、高級な日本酒の香りをじっくりと楽しめます。

加賀ノ月 満月 720mL×6本|石川県 加越

ノーベル賞の晩さん会にも振る舞われたという加賀ノ月 満月を、ふるさと納税で受け取れます。

主張しすぎないやさしい香りと、のど越しにキレのある辛口な味わいは、飲み慣れていない方にもおすすめです。

やさしい光を届ける満月のような風味を持ったこちらの日本酒は、石川県小松市への寄附で返礼品として受け取ることができます。

※au PAY ふるさと納税のサイトにリンクします。

▼おすすめのペアリング

塩気のあるつまみやあっさりしたものを中心に、幅広い料理と相性のいい日本酒です。

【飲み比べ】おすすめの日本酒5種

「気に入った日本酒がまだ見つかっていないから、多くの種類を試してみたい」そんな方におすすめするのが飲み比べセットです。

セット内容は選べませんが、異なる銘柄や種類の日本酒を一度の注文でできるのが便利。さらに特別価格で販売しているショップもあり、試飲としても合理的です。

広島・山口 地酒 飲みくらべセット 300mL 6本セット

初心者でも飲みやすい300mL小瓶の飲み比べ6本セットです。広島県と山口県の地酒を飲み比べできます。

銘柄は、

  • 獺祭 純米大吟醸45
  • 五橋 本醸造生酒
  • 賀茂鶴 本醸造辛口
  • 誠鏡 幻
  • 亀齢 上撰
  • 李白 純米酒

と、バラエティ豊かな6種類。

上記「【初心者向け】おすすめの日本酒」の項でも紹介した獺祭をはじめ、地元で有名な日本酒がそろっています。日本酒の舌を養いたい方にもおすすめのセットです。

≪実際に飲んでみた方からの口コミ≫

◆毎日一本、美味しく頂きましたありがとうございました

日本酒ギフト 飲み比べセット 全国7選-vol.1「GFT」冷酒グラス2個付き

おいしい料理やつまみと一緒に味わいたい辛口の飲み比べ7種セットです。それぞれ個性の違うものが選別されています。

セットに入る銘柄はこちら。

  • 一ノ蔵 本醸造辛口
  • 八海山
  • 谷川岳 源水仕込 心
  • 玉乃光 酒魂 純米吟醸
  • 特製ゴールド賀茂鶴 大吟醸
  • 雪雀 純音 特別純米酒
  • 喜多屋 純米酒

どれも180mLの小瓶で、飲み比べとしてちょうどいいサイズになっています。

冷酒グラスもセットになっており、和の雰囲気を存分に感じられそうです。

≪実際に飲んでみた方からの口コミ≫

◆大変美味しく頂いています再購入します!美味しく頂いています

◆色々な日本酒が堪能でき、かみさんと半合ずつ満喫しました。

◆旦那さんの誕生日プレゼントに息子が選びました。呑んだことのない日本酒もあったようでとても喜んでくれました。

夢の大吟醸 贅沢5本飲み比べセット 1,800mL×5本

大吟醸酒の1,800mL飲み比べセットは、同じ種類で銘柄の違いを感じたい方におすすめです。

セット内容は次の5本。

  • 縁尋機妙(えんじんきみょう)大吟醸
  • 帝松 限定大吟醸 朝日ラベル
  • 越後 謙信兜の大吟醸
  • 大吟醸 春月
  • 大吟醸 藩州男山

それぞれが4,000~5,000円するものを全部合わせて50%OFFにした大特価セットです。

一つひとつが大容量なので、一本ずつじっくりと味わいたい、日本酒好きに向けた商品となっています。

≪実際に飲んでみた方からの口コミ≫

◆父への誕生日プレゼントに贈りました。大吟醸のセットがあまり無いので選択肢が少なくいつも困るんですが同じ内容でも父が喜んでくれるのでリピです。 またお願いすると思います♪

◆これで何回目かな、よく購入しています。 どれを呑んでもとても美味しいです。 特に、播州男山が一番お気に入りです。

◆何時も地元のお酒を飲んでいますがポイントが貯まったので、他県のお酒を主人の為に購入しました。5本セットなので、取り敢えず播州男山と越後大吟醸を飲みました。辛口と有りましたがそれ程でもなく濃厚で後味が良いとても美味しいお酒です。女性も好きになれるお酒だと思いました。残りはお正月に飲みます、楽しみです。

成龍酒造「伊予賀儀屋(いよかぎや)」のみくらべ720mL 3本セット|愛媛県 成龍酒造

同じ銘柄の飲み比べなら、ふるさと納税の返礼品として受け取るのはいかがでしょうか。

伊予賀儀屋(いよかぎや)は食中酒として造られた日本酒です。すっきりと辛めで飲み飽きしない、料理の名わき役を務める味わい。

  • 上品な香りが引き立つ、純米大吟醸 グリーンラベル
  • バランスのいい、純米吟醸 黒ラベル
  • 旨みを残した、純米無濾過 赤ラベル

この3種類を飲み比べできます。

愛媛県西条市から返礼品として受け取れるので、種類ごとの違いやペアリングを楽しみたい方は寄附を考えてみては。

※au PAY ふるさと納税のサイトにリンクします。

富久長 八反草(はったんそう)サタケシリーズ飲み比べ3本セット|広島県 今田酒造

ふるさと納税で受け取れる同銘柄の飲み比べはこちらもおすすめ。幻といわれる広島最古の米、八反草(はったんそう)を使った日本酒720mL3本セットです。

  • 富久長 八反草 サタケシリーズHENPEI
  • 富久長 八反草 サタケシリーズGENKEI
  • 富久長 八反草 純米吟醸

以上の3種類の違いを楽しむセットです。

ワイルドな風味と繊細な味を伴った富久長 八反草。香りのいい野菜や食材と相性のいい酒となっています。

広島県東広島市への寄附で返礼品として受け取れるので、昔ながらの米と最新の精米技術から生まれる日本酒を味わってみてください。

※au PAY ふるさと納税のサイトにリンクします。

日本酒をさらにおいしく飲むポイント

おいしい日本酒を手に入れたら、味にはこだわりたいもの。ここでは、日本酒をさらにおいしく飲むポイントを挙げていきます。

日本酒は正しい保存の仕方をしていないと、すぐに味が落ちてしまうのはご存じでしょうか。風味や色の劣化を抑えるには、正しい知識が必要です。

また、日本酒の味変をしたいときや、雰囲気を変えて飲みたいときに役立つトリビアも紹介します。

  • 保存方法を徹底して、味の劣化を防ぐ
  • おすすめアレンジで、日本酒の違う一面を楽しむ

保存方法を徹底して、味の劣化を防ぐ

日本酒は保存方法が重要な酒です。

銘柄や種類に注目しがちですが、温度管理や保存場所を間違えると、どんなにおいしい日本酒も台無し。香りや色がはっきりと変わり、味が劇的に落ちるのです。

おいしい日本酒を飲むためには、以下の保存方法に注意して保管します。

温度管理について

日本酒は急激な温度変化に弱いため、安定した温度に保ちます。

基本は常温保存でかまいません。ただし、吟醸造りのもの(純米吟醸、純米大吟醸、吟醸、大吟醸)は高温では香りが逃げやすいため、10℃前後で保管するのが基本です。

また、生酒と書かれたものは火入れを行っておらず、酵素や菌が多く含まれています。常温だと劣化するため、5℃以下で保存するのが適当です。

紫外線を避ける

日本酒は日光による紫外線のほか、白色蛍光灯やLEDといった室内の光にも弱いです。1時間も当たれば変色し、香りが変化します。

すぐに飲まない場合は、陰になる場所に保管するか箱に入れておきましょう。冷蔵保存する場合は新聞紙に包んでおくと、光が当たらずにすみます。

酸化を防ぐ

日本酒に限らず、食品は空気に触れると酸化して味が劣化します。

日本酒の多くは瓶に入っていますが、横に寝かせて保存すると空気に触れる表面積が増えるため、避けるべきです。瓶は立てておきましょう

瓶内の空気を抜いて密閉するボトルストッパーがあれば、鮮度を長く保つことができます。

おすすめアレンジで、日本酒の違う一面を楽しむ

飲み飽きてきて味を変えたくなったら、さまざまなアレンジで気分を変えるのがおすすめです。

たとえば、カクテル。トニックウォーターや炭酸水と1:1で割ると飲みやすくなります。また、ライム果汁を加えればサムライロックというカクテルに。ライムがなければオレンジジュースなどを入れてもおいしく飲めます。

つまみとの組み合わせ方も、工夫次第でまた変わった表情を楽しめます。おでんと一緒なら、2倍量の汁を入れた出汁割りがおすすめ。塩味とうま味の成分が足されて、飲みがはかどります。甘口の日本酒なら、バニラアイスにかけると大人のデザートに。

グラスを変えて飲めば、雰囲気が変わるほか香りの感じ方にも変化が現れます。吟醸酒タイプや精米歩合の低いものは、ワイングラスで飲んでみてください。香りがグラスのなかに留まることで強調され、フルーティさがさらに際立ちます。

まとめ

本記事では、日本酒の味を知るために必要な知識と、初心者から上級者まで楽しめる銘柄の紹介をしました。

日本酒を見分けるポイントは、次の2点です。

  • 種類に注目する
  • 味わいの表現を理解する

そして、一緒に味わう料理やつまみとの組み合わせでさらにおいしく飲む「ペアリング」も、楽しみ方のひとつでしょう。

好きな銘柄が1つ見つかると、そこから味の理解が深まり、広がっていくのが日本酒の魅力です。これからも、どうか素敵な日本酒の世界をご堪能ください。