「プリンターが欲しいけれど、種類がありすぎて選び方が分からない」という方は多いのではないでしょうか。プリンターの選び方は、写真やビジネス文書、年賀状など、何を印刷したいのかによって変わってきます。
そこでこの記事では、「写真印刷向け」「文書印刷向け」というように、印刷目的別にプリンターの選び方やおすすめのプリンターをご紹介します。
プリンターの「種類」
プリンターの種類は、大きく分けて「インクジェットプリンター」と「レーザープリンター」の2つです。それではまず、それぞれのプリンターにどのような特徴があるのかチェックしていきましょう。
【インクジェットプリンター】写真がキレイに印刷できる
インクジェットプリンターは、家庭と会社のどちらでも幅広く利用されており、インク液を直接用紙に噴きつけて印刷します。印刷時間は長くかかりますが、消費電力が少ないので、電気代を抑えられる点が魅力です。普通紙の場合、色がにじむデメリットはあるものの、解像度や色の再現性が高く、適切な用紙を選択さえすれば、写真やカラフルなプレゼン用の資料などをキレイに写し出せます。
また、本体価格が比較的安い点も魅力です。コピーやスキャンなど、印刷以外の最低限の機能を備えた複合機なら、1万円以下で購入が可能でしょう。コスパが良く機能が充実したモデルでも、2万円以下が相場となるので、インクジェットプリンターは多くの家庭で選ばれています。
【レーザープリンター】大量印刷・高速印刷が得意
レーザープリンターは、会社のオフィスなどでよく利用されており、粉状の色材(トナー)が噴きつけられた筒状の感光体(ドラム)を、用紙に押しあてて印刷します。
印刷速度が速く、普通紙を使っても色はにじみませんが、繊細な色の再現性が低いので写真の印刷には不向きでしょう。また、書類を高速かつ大量に印刷する用途に向いていますが、メンテナンスにかかるコストの高さがネックです。
本体価格はインクジェットプリンターよりも高く、低価格帯の機種でも約2万〜5万円かかります。
プリンターの「選び方」
プリンターを選ぶポイントとして、主に「機能」や「性能」が挙げられますが、印刷に利用される「インク」に着目することも重要です。見落としがちなポイントをまとめてチェックしましょう。
「インクの数」をチェック
プリンターを比較する場合、まずインクの数を確認します。機種によって利用するインクの数が異なり、「ブラック・シアン・マゼンタ・イエロー」が基本の4色です。一般的なインクジェットプリンターに搭載されるインクの数は4〜6色のいずれかが多く、プロ仕様のモデルでは、8色や10色を取り入れているものもあります。
インクの数が多いほど色の表現が豊かになるので、写真がキレイに仕上がります。
【4色インク】文書の印刷に◎
4色インクを利用するプリンターは、印刷する対象が文書である場合に最適です。基本の4色のインクが搭載されていれば、基本的なカラー印刷を実行できます。
4色インクを導入している機種は、6色インクの機種に比べて安価であることが多く、写真の鮮明度や仕上がりの良さよりも、印刷コストの低さを優先したい方におすすめです。
【6色インク】写真の印刷に◎
6色インクを利用するプリンターは、4色インクでは表現できない淡い色をはっきり出せるところが魅力です。印刷する対象が写真の場合や、印刷コストが多少かかっても許容できる方に向いています。
6色インクには2種類あり、ひとつは「ブラック(顔料)・ブラック(染料)・シアン・マゼンタ・イエロー・グレー」の6色を組み合わせたものです。主にキヤノンで扱われており、文書と写真をバランス良く写し出せる点が特徴です。
もうひとつがエプソンで扱われている、「ブラック・シアン・マゼンタ・イエロー・ライトシアン・ライトマゼンタ」の6色を組み合わせたもので、写真の印刷に特化しています。
「インク方式」をチェック
次に、インク方式をチェック。インク方式には、「エコタンク式」と「カートリッジ式」の2種類があります。それぞれにどのような特徴があるのか、早速チェックしてみましょう。
【エコタンク式】印刷コストが低くてコスパ◎
エコタンクとは、大容量のインクタンクを指します。エコタンク式のプリンターでは、ボトルで購入した大量のインクをインクタンクに注入して補充します。カートリッジ式と比べて、インク切れまでの時間が格段に長く、補充の手間が省ける点がメリットです。
また、インク代が安いので印刷コストを抑えられる点も魅力的。日常的に大量印刷をする方に向いていますが、本体価格が高い上、置き場所に困りがちというデメリットもあります。
【カートリッジ式】仕上がりがキレイ&インク交換がラク
カートリッジ式には、インクごとにカートリッジを分けた「独立型」と、複数のインクをひとつにまとめた「一体型」の2種類があります。一体型の場合、1色だけでもなくなったら、他の色の残量に関係なくカートリッジ全体を交換しなければなりません。一方、独立型の場合、交換はインク切れした色だけで済むので、インク代は一体型より抑えられます。
また、同価格帯のエコタンク式プリンターに比べて印刷の質が高いので、キレイな仕上がりにこだわる方におすすめです。
「インクの種類」をチェック
インクジェットプリンターには、「染料インク」と「顔料インク」の2種類が利用され、レーザープリンターには「トナーカートリッジ」が搭載されます。インクの種類ごとに、特徴を確認しておくことも大切です。
【染料インク】発色が良く写真にぴったり
染料インクは、塗料を水に完全に溶解させた液体です。インク液が紙の繊維の中まで浸透していくので発色に優れており、印刷物は表面が滑らかで鮮やかに仕上がります。
光沢紙への写真の印刷にぴったりですが、印刷後は色を安定させるために、印刷物を長時間かけて乾燥させなければなりません。
【顔料インク】鮮明な仕上がりで文書にぴったり
顔料インクは塗料の粒子が大きく、液中に未溶解の粒子が散在しているインクです。紙の中まで浸透せず表面にとどまって定着するので、普通紙や画材紙に写し出してもインクがにじみません。
印刷後、すぐに乾いて色が安定し、文字や色がくっきり鮮明に表現されることから、耐水性や保存性が求められる印刷物に適しています。
【ハイブリッドインク】年賀状の印刷にぴったり
ハイブリッドインクとは、染料インクと顔料インクの双方を搭載することで、用途に応じたインクの使い分けができる製品です。キヤノンが製造している、家庭用のカラーインクジェットプリンターなどに搭載されています。
例えば、年賀状の印刷にハイブリッドインク搭載のプリンターを利用すると、デザイン部分は染料インクによってイラストや写真が鮮やかに、宛名部分は顔料インクによって小さな文字まではっきりプリントされるでしょう。
【トナーインク】速乾&鮮明な仕上がり!文書の大量印刷に◎
トナーとは着色した微粒子のことで、帯電性があります。静電気の力で紙にトナーを付着させた後、熱などで定着させます。液体ではなく固体の粉末なので、印刷物を乾燥させるための待ち時間は不要です。トナーによる印刷方式は、主としてトナーカートリッジを搭載する「レーザープリンター」や「コピー機」に取り入れられています。
トナーを利用した印刷では、普通紙や再生紙など安価な用紙が使える上、インクがにじむ心配もありません。そして、文書や図面などを大量かつ高速で写し出さなければならない場合に適しています。ただし、トナーは液体のインクより色の再現性や保存性が劣る点は頭に入れておきましょう。
「本体」「用紙」のサイズをチェック
部屋が狭いなど、本体を設置できる場所が限られている場合には、本体サイズの確認が欠かせません。設置予定の場所の寸法を測り、印刷時でもその場所に収まるコンパクト設計のモデルを探すことをおすすめします。
また、家庭用プリンターの場合、ほとんどのモデルの対応可能な最大用紙サイズがA4です。特に、A3やA3ノビへの印刷を考えている場合には、最大用紙サイズを必ず確認してから購入しましょう。
「スマホ連動機能」があるかチェック
プリンターには、PCなどとの有線接続だけではなく、Wi-Fiなどの無線接続によりスマホと連携できる機種があります。スマホで撮影した写真やスマホで作った年賀状、名刺、シールなど、スマホ内のデータを印刷したい場合は、連携機能があるかチェックしておくことも大切です。
また、iPhoneなどのApple社製モバイル端末は、「AirPrint」に対応しているプリンターを選ぶことでネット環境を気にせずに連携ができるので、iPhoneユーザーは搭載の有無を確認しておきましょう。
「コピー」「スキャン」ができるかチェック
プリンターには、「印刷機能のみのもの」と、印刷機能のほかに「コピーやFAX、スキャナー」などの付加機能が備わった複合機があります。
コピー機能のある複合機は、わざわざPCを利用しなくても文書や写真をそのままコピーできるので便利です。また、複合機のスキャナー機能で文書などをスキャンし、PDF形式でPCに保存すれば、紙の書類を電子化して情報をデータ化し、オンラインで手続きを行う場面でも重宝します。
複合機を購入する場合は、必要な機能がすべてそろっていることを確認しましょう。特に、FAX機能がある機種は少ないので、仕事などでFAXを使う方は要チェックです。
プリンターの「人気おすすめメーカー」の特徴
ここからは、プリンターを製造している多くの企業の中でも特に人気のある、おすすめのメーカーを3社ご紹介します。それぞれどのような特徴があるのか、ぜひチェックしてみてください。
【エプソン(EPSON)】写真がメインの方におすすめ
1942年創立のセイコーエプソン株式会社は、本社が長野県諏訪市にあり、時計づくりから始まった電子機器などを扱うメーカーです。プリンターに着目すると、家庭用で人気の「カラリオ(Colorio)」シリーズや、写真の印刷向けの高画質モデルから、産業用の特殊なモデルまで、多種多様な製品を展開しています。
家庭用プリンターに関しては、カートリッジ搭載モデルだけではなく、エコタンク搭載モデルなどのコスパに優れた製品もあり、ラインナップが豊富です。また、6色の染料インクを搭載したモデルが多数を占めており、写真の印刷に特化しているという特徴もあります。
【キヤノン(Canon)】「文書」「写真」両方重視の方におすすめ
1937年に設立したキヤノン株式会社は、東京都大田区に本社を構える、カメラの発売から始まった精密機器などを扱うメーカーです。プリンターは、家庭用から業務用まで多彩な製品が開発され、特に家庭用では品ぞろえが多く、ニーズに合ったものを選べる「PIXUS」シリーズに人気が集まっています。
黒色部分に、染料インクと顔料インクの双方を使い分けできる「ハイブリッドインク」を導入し、文字の印刷を得意とするモデルが多い点が特徴です。加えて写真の鮮明度も高いので、文書と写真の双方を重視する方におすすめします。
【ブラザー(Brother)】コスパ重視の方におすすめ
1934年設立のブラザー工業株式会社は、愛知県名古屋市に本社を置く、ミシンの修理業から始まった電子機器などを扱うメーカーです。単機能プリンターから複合機まで、家庭用やオフィス用のさまざまな製品を展開していますが、エプソン製やキヤノン製と比べると、画質に関して弱い印象を受けるかもしれません。
しかしながら、本体もインクも安価な製品が多く、ランニングコストの面で優れており、コスパを重視している方におすすめです。特に、プライベートとビジネスの双方において活躍するファックス機能や電話機能などを備えた複合機が、根強い人気を得ています。
「写真」の仕上がり重視の方向け|人気おすすめプリンター5選
ここからは、人気のプリンターの中から特におすすめのものを、目的別にピックアップしてご紹介します。まずは、写真の仕上がりを重視する方向けの5点をチェックしてみましょう。
写真やシール作りに便利なミニサイズプリンター『エプソン カラリオ PF-71』
本体サイズが「幅249×高さ85×奥行176mm」のスリムな設計で、縦置きすればちょっとしたスペースに収納できるインクジェットプリンターです。小さいながらもA5サイズまでが利用可能な上、2.7型カラー液晶パネルで本体の設定や操作を簡単にこなせます。
搭載された4色の染料インクにより、写真などがキレイに仕上がります。宛名やデコレーションなど、さまざまなシールを作りたい方や、手軽に写真の印刷を楽しみたい方におすすめです。
大きいサイズで写真を印刷するなら『エプソン カラリオ EP-982A3』
最大でA3サイズに対応できるにもかかわらず、コンパクトに作られているプリンターです。利用時には「幅479×高さ295×奥行668mm」のスペースが最低限必要ですが、収納時には「幅479×高さ148×奥行356mm」の大きさで済みます。コピーやスキャンが可能なA3サイズの複合機が欲しいけれど、なるべく場所を取らない製品を求めている方にぴったりです。
写真のトリミングやCD、DVDなどのレーベル印刷、SDカードやUSBのデータ印刷などに対応していて、PCを使わずプリンターの4.3型液晶モニター上で操作できるところが魅力的です。また、6色の染料インクによる鮮明な写真印刷にも期待できます。さらに、QRコードを読み込んだり専用のアプリを利用したりすることで、スマホとの接続がスムーズになるところもうれしいポイントです。AirPrintにも対応しているので、Appleユーザーも安心でしょう。
スマホ操作だけで年賀状が作れる!『ブラザー DCP-J926N』
A4サイズまで利用できる、コピーとスキャンの機能が実装されたインクジェット複合機です。自動原稿送り装置や自動両面プリント機能なども備わっています。
3色の染料インクと黒色の顔料インクを組み合わせた、4色の独立型カートリッジを取り入れており、鮮やかな写真に仕上がるだけではなく、文書の小さい文字もくっきり印字することができます。使えば使うほど、コスパの良さを感じられるでしょう。
また、スマホやタブレットから本体へのアクセスが簡単にできる上に、スマホにアプリをインストールすれば、オリジナルの年賀状や名刺・カード、ディスクレーベルなどをスマホ操作だけで簡単に作れます。
ボトルから手軽にインクを補充!『エプソン EW-M752T』
インクをたっぷり保持できるエコタンクを搭載したインクジェット複合機です。長い間インク切れを起こさず、補充頻度を低く抑えられるところがうれしいポイント。黒色の顔料と染料を組み合わせた5種類のインクを搭載し、写真も文字もクリアに写し出せます。USBメモリーを挿し込めば、メモリー内の写真データなどのプリントができるところも魅力です。
また、クラウドサービスの「Epson Connect(エプソン コネクト)」を利用することで、PCやモバイル端末がいつどこにあっても、リモート操作で指定したものを印刷できます。
最高の画質を追求するなら『エプソン ProSelection SC-PX1V』
L判からA2ノビまで幅広いサイズに対応し、光沢紙やファインアート紙など多様な用紙に印刷できる、従来型モデルから小型化したプロ仕様のモデルです。10色の顔料インクのうち、9色を同時に発色させるので、深い黒と繊細な青を表現します。カラー写真に限らず、モノクロ写真でも色調豊かな最高の画質を得られるでしょう。
液晶モニターは4.3型の大きなタッチパネルで、印刷中の写真や設定情報が表示されて便利。有線LAN、無線LANのどちらにも対応し、環境が整っていない場合でも、Wi-Fi機能のあるスマホやPCからワイヤレス接続により印刷できます。
「写真&文書」の仕上がり重視|人気おすすめプリンター5選
ここからは、「写真と文書、どちらの仕上がりも譲れない」「写真やイラスト付きの年賀状を、キレイに印刷したい」という方にぴったりの、おすすめプリンターをご紹介します。
写真も文書もこれ1台!『キヤノン PIXUS TS8530』
文書の印刷に適した黒色の顔料インクと、写真の印刷に適した5色の染料カラーインクを組み合わせた独立型ハイブリッドインクカートリッジを導入し、写真と文字のどちらもはっきりと写し出すことができるインクジェット複合機です。
Wi-Fi機能が充実していて、スマホでQRコードを読み込んで接続すれば、スマホ内で加工した写真や、LINEのトーク画面から転送した写真などを印刷できます。写真の見映えを良くするために、印刷時に自動補正する機能も便利です。タッチパネル形式の4.3型液晶モニターの操作性が良いほか、印刷速度やコストなどの面においても優れています。
つぶれやすい文字もくっきりとプリント!『エプソン EW-M530F』
スキャンやコピーだけではなく、FAXの機能も搭載されたコンパクト設計のインクジェット複合機です。黒色の顔料インクと3色の染料インクを組み合わせた、独立型カートリッジを取り入れています。600dpiの高解像度と「くっきりブラック」機能により、つぶれやすい細かな文字や細い線もくっきり写し出せます。
もしカラーインクが切れてしまっても、最長で5日間、黒色インクのみでモノクロ印刷が可能な「黒だけでモード」など、ビジネス向けの機能が充実していて、仕事で利用する方にぴったりです。また、自動両面プリントや前面カセットからの給紙、2.4型タッチパネルなどの実用的な機能が備わっています。
一度のインク補充で最大約7,600枚印刷できる!『キヤノン G3360』
初心者でも扱いやすい特大サイズのエコタンクを搭載した、小ぶりのインクジェット複合機です。黒色の顔料インクと3色の染料インクのボトルをエコタンクに入れれば、モノクロは最大約7,600枚、カラーは約7,700枚も写し出せます。そのため、一度インクを補充すれば当分の間は補充の必要がありません。
また、無線LANルーターがなくてもスマホやタブレットとの連携がスムーズなところも魅力です。専用アプリにより、本体内だけではなくクラウド上のデータもダイレクトに印刷できるので、ビジネスシーンに向いているでしょう。
在宅ワークに最適なハイスペックモデル『キヤノン XK100』
機能面もコスト面も重視したい方におすすめの、ハイスペックなインクジェット複合機です。写真・文字の両方に強い5色のハイブリッドインクに加え、自動補正機能で写真をより美しく仕上げられます。
在宅ワークやリモート学習などで活躍するクラウド印刷や書類送信機能、定型フォーム機能などが満載の「仕事/学習モード」があるところが特徴的です。また、環境に優しいECO設定により、印刷にかかる日常的な費用を抑えられるところもうれしいポイント。
PCやスマホからのリモート操作はもちろん、スマートスピーカーを通した音声での操作も可能です。電源を入れたり切ったりできるほか、インク残量などの本体状態を確認できる点が役立ちます。
低印刷コストで高画質プリント!『エプソン カラリオ EW-M873T』
顔料と染料の2種類の黒色インクを含む、6種類のインクによるエコタンク方式を導入した、インクジェット複合機です。インクボトルを各色1本ずつタンクに補充すると、約6,200枚のカラー印刷が可能なほど、画質とコスパに秀でています。PCやスマホからのリモート操作に加え、スマートスピーカーによる音声操作もできる、ハイスペックモデルです。
液晶モニターは4.3型と大きめで、表示が見やすく操作しやすい仕様になっています。逆光で失敗した写真が、明るく自然な仕上がりに自動補正される「オートフォトファイン!EX」もうれしい機能のひとつです。また、レーベルプリント機能の搭載や、厚紙印刷にも対応しているので、紙を使った作品づくりが趣味の方にもおすすめします。
「文書」の仕上がり重視|人気おすすめプリンター5選
ここからは、写真よりも文書を印刷する機会が多い方に向けて、文書の仕上がりが良いおすすめのプリンターをご紹介します。
スマホとの相性バツグン!『キヤノン PIXUS TS5430』
文書の印刷にぴったりの黒色顔料インクと、写真の印刷で威力を発揮する一体型の3色染料インクを組み合わせた、細かな文字や罫線をくっきりシャープに仕上げられる複合機です。
低価格かつ初心者向けのモデルであるにもかかわらずスマホとの相性がバツグンで、QRコードの読み込みによる接続が簡単に行えます。ほかにも、専用の無料アプリによる写真加工や写真・文書のリモート印刷、写真の自動補正などの「スマホ写真補正機能」を搭載しています。自動両面プリント機能もあり、前面のカセットから給紙できる点が実用的です。
特大容量タンク搭載で低印刷コストを実現 『キヤノン G6030』
特大容量のエコタンクを搭載したインクジェット複合機で、前述した『キヤノン G3360』の上位モデルです。カラー文書は『キヤノン G3360』と同様の約7,700枚ですが、モノクロ文書は最大約8,300枚と、『キヤノン G3360』より約700枚も多く印刷できます。
さらに、連続印刷のスピードが速く、350枚の普通紙をまとめてセットできるほか、自動両面印刷に対応していながらも消費電力(TEC値)を低く抑えられるところもうれしいポイントです。
持ち歩ける軽量プリンター『エプソン PX-S06』
カバンに入れて持ち運べる、約1.7kgの軽量なインクジェットプリンターです。「幅309mm×高さ61mm×奥行159mm」と小さめなので、デスクやキャビネットなどに収納できます。インクは文書に適した顔料インクを導入。4色のうち3色のカラーは、一体型カートリッジに収まっています。
本体にはUSBで充電できる内蔵バッテリーが搭載されていますが、オプションで外付けバッテリーも装着可能のため、外出先でも長持ちするでしょう。さらに、印刷可能枚数も50枚から410枚へとパワーアップします。
高速モノクロレーザープリンター 『ブラザー HL-L2375DW』
低コストでの高速印刷にとことんこだわったモノクロレーザープリンターです。A4サイズの文書を片面印刷する場合は1分間に約34枚、両面印刷の場合は1分間に約8枚の高速印刷ができる点がメリットとして挙げられます。トナーとドラムが分かれており、別々に交換できるので無駄なコストがかかりません。
給紙と排紙は、手差しとカセットの2wayで対応可能な上、消耗品の交換などのメンテナンスもすべて前面で完結します。AirPrintに限らず、Androidアプリでもスマホと本体のワイヤレス通信がスムーズです。
便利な多機能レーザープリンター『ブラザー MFC-L3770CDW』
コピーやスキャンのほかに、FAXの機能も搭載したレーザーカラー複合機です。両面自動プリントだけではなく、両面を同時にスキャンできる画期的な機能が導入されています。モノクロでもカラーでも印刷スピードは変わらず、1分間に約24枚の高速印刷を実現させました。
日常的に使う設定を登録する「お気に入りボタン」があるので、業務の効率化が叶います。無線LAN搭載で、FAXのデータをクラウドサービスやEメールアドレスに転送したり、PC上の書類や画像を印刷せずに直接FAX送信したりできるので、特にビジネスシーンで活躍するでしょう。
低価格モデル(5,000円~1万円前後)|人気おすすめプリンター5選
最後に低価格帯のプリンターの中で、売れ筋のモデルを5つご紹介します。
「写真・文書」の仕上がり重視
写真と文書の両方の仕上がりを重視するなら、以下の2つのモデルがおすすめです。
文書を手軽に印刷できるシンプルモデル!『キヤノン PIXUS TS3530』
シンプルなインクジェット複合機で、前述した『キヤノン PIXUS TS5430』の下位モデルにあたります。「スマホ写真補正機能」など、基本的には『キヤノン PIXUS TS5430』と類似の機能が搭載されています。ただ、自動両面プリント機能がなく、用紙も背面からしか入れられないなど、「あったらうれしい」という機能はこちらの低価格プリンターにはありません。
また、スキャナーの解像度や印刷速度も『キヤノン PIXUS TS5430』に劣りますが、「便利な高機能や特別キレイな仕上がりは求めていない」「たまに印刷するだけだから、コンパクトで低価格のものが欲しい」という方にはぴったりです。
必要な基本機能をコンパクトに!『エプソン EW-052A』
現行のカラリオシリーズにおいて、最下位モデルにあたるインクジェット複合機です。搭載機能は最小限であるとはいえ、4色の独立インクによる発色の良いカラー印刷は健在です。文書をキレイに印字できる「くっきりブラック」機能や、逆光や色被りで失敗した写真の自動補正機能も取り入れています。
「文書」の仕上がり重視
文書の仕上がりのみを重視する方には、以下の3つのモデルがぴったりです。
コンパクトながら自動両面プリントに対応『ブラザー HL-L2330D』
文書の印刷に特化したモノクロプリンターで、前述した『ブラザー HL-L2375DW』の下位モデルにあたります。トナーカートリッジはトナーとドラムを分離できるタイプで、『ブラザー HL-L2375DW』より印刷速度は遅いものの、1分間に約30枚を写し出す優れものです。
低価格ながらも自動両面プリントに対応し、トレイに250枚のA4用紙をセット可能である点から、書類を大量印刷したい方に向いています。
ビジネスシーンで大活躍!モノクロプリンター『エプソン PX-K150』
A4サイズまでの文書の印刷に専門化したモノクロプリンターです。最速で1分間に約34枚を写し出せる高速印刷が売りの低価格モデルで、耐久性に秀でています。
水に強くにじみにくい顔料インクを導入しており、ブラック増量インクもそろえているので、ブラックを多く利用する方にうってつけです。
リビングにも置きやすいコンパクト&シンプルモデル『キヤノン PIXUS TS203』
置く場所を選ばないコンパクトなボディがうれしい、極めてシンプルなカラーインクジェットプリンターです。最下位モデルでありながら、4色ハイブリッドインクと高濃度の黒色顔料インクにより、文字や線をくっきり印刷できます。インクの量は標準容量と大容量の2種類から選べるので、利用頻度などを考慮して購入すればコストを抑えられるでしょう。
おわりに
プリンターの中には、文書印刷に特化したモノクロプリンターから、コピー機やスキャナー、FAXとしても使える複合機まで、各メーカーの多種多様な製品が発売されています。ぜひ今回ご紹介した内容を参考にして、自分のニーズに合った最高の1台を探してみてください。