「また値上がり…」諦めないで!『食費を下げるため』に今すぐできること3選!

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「また値上がり…」諦めないで!『食費を下げるため』に今すぐできること3選!

「できることなら、ゆとりのある生活がしたい」そう考える人は少なくないのではないでしょうか。その経済的なゆとりを示す指標を「エンゲル係数」といいます。このエンゲル係数に深く関わっているのは、私たちが毎日消費する食費なのです。

今回はエンゲル係数の基本的な内容を解説し、エンゲル係数を左右する食費を減らすための具体的な方法をご紹介します。

エンゲル係数とは、消費のうち食費が占める比率のこと!

まずエンゲル係数とは?

エンゲル係数とは、消費支出の中で食費の占める比率のことです。1858年にドイツの社会統計学者エンゲル氏がベルギーの労働者に対し家計調査を行い、「所得が増えるにつれ家計に占める食費の割合が小さくなる」という法則を導き出しました。この法則はエンゲルの法則と呼ばれています。このエンゲル係数が小さいほど、経済的にゆとりがあるといわれています。

エンゲル係数は、次の計算式で求めることができます。

  • エンゲル係数(%)=(食費÷消費支出)×100

総務省統計局が毎月行っている家計調査(家計収支編)によると、2020年度におけるエンゲル係数の平均は、下記のようになっています。

  • 二人以上の世帯 全体の平均は27.5%(このうち勤労世帯の平均は26.0%)
  • 単身世帯    全体の平均は25.4%(このうち勤労世帯の平均は23.8%)

※出典:総務省統計局家計調査家計収支編(2020年)職業別1世帯当たり1ヶ月間の収入と支出より

食費を下げるために「今すぐできること」3選!

エンゲル係数を下げるために今すぐできること3選

エンゲル係数が高いということは、支出の中で食費の割合が大きいことを表しています。一般的に所得の少ない家庭はエンゲル係数が高くなる傾向があります。けれども、所得に関係なくエンゲル係数が高めの家庭は、もしかしたら食費の使い方に原因が隠れているのかもしれません。

例えば、特売品につられて必要ないものを買うことが多い、あるいは総菜や弁当の購入が多いということはありませんか?また食材を使い切れずに捨てることが多い家庭も食費の無駄遣いが起きています。

そこで、食費を減らしてエンゲル係数を下げるために、次のことを見直してみましょう。

◆特売品に惑わされず、必要なものだけを買う

特売品に惑わされず、必要なものだけを買う

買う予定のないものでも、特売になっているとつい買ってしまうことがあるかもしれません。しかしこのような衝動買いを続けていると、食費を無駄に使ってしまうことになります。もし特売品を見つけたときは、それが本当に必要なものなのかひと息おいて考えるようにしましょう。また買う必要のあるものを事前にメモ書きして買い物に行くと、無駄な買い物を防ぐことができます。

このように、原則として買い物は必要なものだけを買うようにしましょう。無駄な買い物をなくせば、食費を抑えることができます。

◆買った食材は使い切って食品ロスをなくす

買った食材は使い切って食品ロスをなくす

せっかく買ったものを使わずに廃棄してしまうのは、お金を捨てているのと同じです。使い切れず廃棄することを続けていると、結果として無駄に食費を使っていることになるのです。

食費をなるべく抑えるためには、食材の買い方と使い方を見直すことも重要。在庫品を確認してからレシピを考えるとよいでしょう。また、買い物へ行かない日を決めて在庫品だけを利用して食事作りをしたり、買い物へ行く曜日を決めてそれまでに在庫品を使い切ったりするなど、使い切りを日々の習慣にするとよいかもしれません。買ったものは必ず使い切ることを習慣にすれば、世界で問題となっている食品ロスをなくすことへも繋がります。

◆食材の在庫を把握するコツは、整理整頓

食材の在庫を把握するコツは整理整頓

食費を抑えるために大事なことは、食材を使い切ることだとお伝えしました。その際、使い切りを続けるためにやっておきたいことがあります。それは、「冷蔵庫の中や食材を保管する棚を、整理整頓すること」です。

例えば、冷蔵庫に食材を詰め過ぎてしまうと、奥の方に入っているものを忘れがちになります。そのまま忘れ去られた食材は、傷んでしまうと廃棄するしかありません。ここで食費の無駄が生まれるのです。

そこで、冷蔵庫の中や棚を整理整頓するために、収納は7割程度にしておき、カゴやトレイを使って種類別に分けて保管しましょう。そうすれば在庫品がひと目でわかるので、無駄がなくなります。また、賞味期限や消費期限の近いものは手前に置いておくと使い忘れを防ぐことができます。食材だけでなく、加工品などの食品も同様です。無駄がなくなれば必然的にお金の無駄もなくなり、食費を削減できます。

 

自炊なのに、外食より食費が増えてしまうことがある?!

自炊なのに外食より食費が増えてしまう場合はあるの?

基本的には外食するよりも自炊のほうが食費は安くなります。購入した食材や調味料を1食分に換算すると、かかる費用は少なく済むからです。けれども、食材にこだわって単価の高い食材や調味料を使っていたり、食べ切れずに作った料理を廃棄したりすることが続くと、自炊と言えど食費は増えてお金の無駄を生みます。

自炊で食費を安くするコツは、あまり使う機会のない食材や調味料は他の単価の安いものや在庫品で代用することです。また、購入した食材は最後まで使い切りましょう。その際、使い切れない分は冷凍保存したり、作った料理を次の日はアレンジしたりして、無駄を生まないよう工夫するとよいでしょう。
旬の食材は安く手に入りやすいので積極的に利用したいですね。さらに、豆腐・もやし・鶏ムネ肉・豚小間肉・きのこ類・豆苗など、一年を通して価格が安定して安く手に入る食材も活用しましょう。

たまには気分転換で外食するのもいいですが、頻繁に外食すると食費が増えてしまいます。在庫品の代用や料理のアレンジ、安い食材の利用など、工夫しながら自炊を楽しんでみてはいかがでしょうか。

まとめ

エンゲル係数が高いことは、家計の中で食費が多くなっていることを表しています。エンゲル係数を下げるためには「必要なものだけを買う」「買った食材は使い切る」「食材の在庫を把握する」の3つの方法を取り入れてみましょう。必要なものだけを買い、買ったものは使い切る。そして食材の在庫を把握しておくことで、食費の無駄が抑えられるのです。

これだけでなく、価格の安定した食材の活用や在庫品の代用・冷凍保存や料理のアレンジなど、食材の無駄をなくす工夫をすることで食費を減らすことができ、結果としてエンゲル係数を下げることができるのです。

執筆者プロフィール

前佛 朋子(1級ファイナンシャル・プランニング技能士(CFP®認定者)・整理収納アドバイザー1級)

前佛 朋子(1級ファイナンシャル・プランニング技能士(CFP®認定者)・整理収納アドバイザー1級)

ファイナンシャル・プランナーとして、節約、家計、終活、介護、不動産、ペット保険などに関する記事を複数の大手メディアで執筆するほか、家計や保険などの相談業務も行う。得意分野は家計見直しとライフプラン。母を遠距離介護した経験から、介護や親の見守りに関する相談も受けている。

 

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