つらい花粉の時期、お布団は干したいけれど花粉が気になって干せない…そんなお悩みのある方へ、「部屋干し」と「天日干し」でのお布団のお手入れの方法を紹介していきます。
ご自身に合う方法を試して、気持ちの良いお布団でぐっすりと眠ってください。
花粉対策には室内で干すのが一番!
「お布団をとにかく花粉に触れさせない」、この方法が花粉対策に一番おすすめです。一方で布団の湿気対策も大切。人は寝ている間に一晩で350mlもの汗をかくといわれています。なので、肌が触れている面だけでなくその裏側まで湿気が回り込んでいるものと考えなければなりません。室内干しで布団の湿気を取り、花粉から逃れましょう。
簡単に室内干しするのであれば、布団を浮かせて干すのが一番です。窓辺の日が差し込む場所に背もたれのある椅子を2個、背中合わせにして離して置き、そこにシーツカバーを外した布団を掛けておくだけで大丈夫です!掛け布団と敷布団の両方を干せると良いのですが、お部屋の事情によりどちらか片方だけ…という場合は、敷布団の方が汗を吸収しやすいので敷布団を干す回数を多くしましょう。
さらに、干した布団の真下にサーキュレーターを置き、弱風を首振りで布団に当てると、乾燥が進みます。1時間ほど干したら、上下を返して同じように1時間干すだけでシッカリと乾燥します。
◆布団乾燥機を使う
布団を室内で干すための便利アイテムに、布団乾燥機があります。
最近では、使いやすいデザインのモノも増えて需要が増えているようにも思えます。そして布団乾燥機には、夏用・冬用・ダニモードといった多くの機能が付いています。これらを駆使して、それぞれのシーンに合った機能を使うと良いでしょう。シーツカバーを外した状態で布団乾燥機に掛け、洗濯したシーツカバーを掛ければ乾燥が完了です。
◆羽毛布団の場合のお手入れ
羽毛布団を使われているご家庭も多いのではないでしょうか?基本的に羽毛布団は干さないといわれています。羽毛布団は布団の生地の目が詰まっているので、花粉は付きにくい素材です。
ですが、羽毛布団は一つのマス目に空気と羽毛が入っており、その空気に湿気が混じると冷たく硬い羽毛布団になってしまいます。それを防ぐためには、羽毛布団を端からくるくると巻き、中の空気を押し出して小さくしてから、バサッと広げて空気を入れ直してあげます。これを2~3度繰り返すだけで、元の風合いに甦ります。この作業は、空気が乾燥している日に行うと良いでしょう。その後、カバーを掛けて完了です。
どうしても外干しがしたいときのお手入れ方法
花粉を避けたいとはいっても、あの天日干しのお日様の匂いだけは譲れない!という方もいらっしゃるでしょう。私もその一人です。外干しでも、花粉対策をしっかりとすれば問題はありません。
◆外で干す時のお手入れ方法
部屋干し同様、シーツカバーを外します。そして、花粉をガードできる専用の布団干し袋に布団をセットしてから、外干しをします。2時間ほど干したら、布団をひっくり返して裏側の面を表にして干します。
布団を干すのに適した時間帯は、日差しが強く湿度の低い10時から15時です。
ところが、厄介なことにこの時間帯は、花粉が飛びやすい時間帯ともいわれています。
それではいつ布団を干せばよいのでしょうか。花粉が飛びやすい天気を調べてみたところ、次の3つの条件が出てきました。
1. 雨上がりの晴天
2. 風が強い日
3. 気温が高め
つまり、晴れが続き湿度が低くて風が弱い日は、花粉がさほど多くないようです。こんな天気の日の10時から15時を目指して布団を干しましょう!
◆取り込んでからのお手入れ方法
さて、ここからが気を遣う所です。花粉を家の中に持ち込まない工夫をしないといけません。
布団を取り込む前に、布団干し袋の表面に付いているであろう花粉をできるだけ静かに、コロコロで取ります。ベランダの床にも花粉は落ちていますので、巻き上げないようにしながら布団干し袋のジッパーを開け、袋から布団を静かにスライドさせるように取り出します。そしてそのまま部屋に運び入れ窓を閉めてから、布団に掃除機とコロコロを掛けて、付着している花粉を取り除きます。今は「レイコップ」や「布団用ブラシ」など、布団専用の掃除機や掃除機のヘッドがありますのでうまく使うと良いでしょう。
シーツカバーを洗濯するときは、洗濯のりを使いましょう。のり付けをすることでシーツカバーの生地の繊維の目が詰まり、取り切れなかった花粉をシーツカバーの中に閉じ込めることができます。効果的にのり付けするには、脱水時間を短くして生地にのりがシッカリ留まるようにして、花粉がつかないように部屋干しや、浴室乾燥で乾かすことをおすすめします。こうすることで花粉症の症状は抑えられ、幸せなお日様の匂いに包まれて眠る事ができますよ。
まとめ
「えっ、そんな花粉対策があったの?」と驚いた方もおられるのではないでしょうか。柔らかくて軽い布団にくるまって寝るだけで、疲れが癒されますよね。
花粉の時期でもこの方法で良い夢を見てください。
執筆者プロフィール
梶野智絵(整理収納アドバイザー1・2級 家事マイスター)
テレビ出演・ラジオ出演・民間企業や行政の男女共同参画事業からご依頼の家事講演・企業様の実習付き研修・Web記事執筆・新聞コラム一年間掲載などの活動を行っております。