【一人暮らし】お金を無駄にしない目からウロコのプロ観点の家具選び

インテリア・生活雑貨

【一人暮らし】お金を無駄にしない目からウロコのプロ観点の家具選び

新生活を控えて、初めてひとり暮らしを始めようと考えている人もいるはず。具体的にどんなことをすれば良いか、ここではインテリアに特化して、プロ目線の役立つ情報をお伝えします。

インテリアの選び方~さまざまな法則を知る~

インテリアの選び方~さまざまな法則を知る~

初めてのひとり暮らしにあたって、お気に入りの家具やインテリア雑貨を選んで自分だけのお城をつくり上げるのは楽しい時間です。それと同時に、初めての家具選びは不安もつきものです。家具は高額な買い物でもあり、また処分するのも簡単なことではないので、家具選びにはできるだけ失敗したくありませんよね。

そんなときこそ私たちインテリアコーディネーターが心強い味方になるのですが、まずは自分でやってみたい人への目からウロコのアドバイスをお伝えします。知っていれば余計な時間もお金もかけずに済むので、ぜひ覚えておいてくださいね。

ワンルーム派のための家具選びの法則

部屋の大きさの差こそあれ、ワンルームの場合「いかに省スペースで快適に過ごせるか」がカギになります。

活動スペースと休息スペースを分ける

活動スペースと休息スペースを分ける

ワンルームの場合、どうしてもベッドの上で食事も睡眠も済ませてしまう…といったことになりがちです。そうすると生活のメリハリがつかず、部屋が乱雑になったり生活が不規則になったりすることも。

そこで可能な限り、ダイニングスペースとベッドスペースを別々にすることをおすすめします。そうすることで休息する時間と活動する時間を区分けし、体内時計をキチンと働かせることができます。

活動はダイニングテーブルを中心に

活動はダイニングテーブルを中心に

ダイニングテーブルは食事用のテーブルと考えがちですが、高さはデスクとほぼ同じ。仕事や勉強も同じテーブルで問題ないのです。リモートワークでダイニングテーブルを使う人が多いのも、こんな理由からです。そんなことからも、ダイニングテーブルがあれば活動する時間の多くをそこで過ごせるようになります。

ダイニングテーブルを選ぶときは、必要に応じてサイズを変えられる「エクステンションテーブル」や「バタフライテーブル」と呼ばれる省スペースタイプのテーブルをうまく活用しましょう。

エクステンションテーブル

エクステンションテーブル

エクステンションテーブルとは、天板が伸ばせるタイプのテーブルのこと。普段はコンパクトですが、お部屋の広さや用途によって幅を変えて使用できるためとても便利です。

 

バタフライテーブル

バタフライテーブル

バタフライテーブルは、天板を折り畳んだり伸ばしたりできるタイプのテーブルです。折り畳んで壁にくっつければ、パソコンデスクとしても使えますよ。

 

ソファベッドで眠る場所を確保

ソファベッドで眠る場所を確保

充分な睡眠は健康を維持し明日への活力となるので、やはりベッドは優先したい家具です。
どうしてもスペース的に難しい場合は、ソファベッドをお勧めします。ソファにした状態で食事やテレビ鑑賞などリラックスタイムを過ごし、眠るときには座面を広げてベッドにできるお助けアイテムです。

私も初めてのひとり暮らしの際はソファベッドのお世話になりました。

 

収納は作り付けのスペースを活用

収納は作り付けのスペースを活用

収納は作り付けのクローゼットや下駄箱を利用し、できるだけ表に出さないようにするのが、散らかさないコツです。

トイレ周りなど作り付け収納がない場所は、天井に近いスペースに突っ張り棒を設置して棚を作るのもおすすめ。また下駄箱が大きい場合、そこに靴と一緒に生活グッズも納めるとすっきりするでしょう。

 

照明器具や小物のヒント

照明器具や小物のヒント

照明器具の取付場所はあらかじめ決まっていることがほとんど。取付場所から離れたところにペンダントライトなどを付けたい場合、簡易取付ダクトレール器具を使うと良いでしょう。レール上であれば、好きな位置に照明器具を付けられます。
また最近の照明器具はリモコン付きの器具も多いため、こういったものを選ぶとスイッチの位置を気にしないで家具の配置ができて便利です。

素敵な空間にするためには、インテリア小物も置きたいですね。ただし賃貸の場合、壁に穴は開けられないので設置には要注意。額入りのアートは床に置くなど、ちょっとした工夫で特別な空間づくりは可能です。

 

家具の運搬時に注意したい4つのポイント

家具の運搬時に注意したい4つのポイント

せっかくお気に入りの家具を買ったのに、いざ部屋に運び込もうとして入らなかったらがっかりです。家具を購入する前に4つのポイントをチェックしておきましょう。

1.ドア幅は75cm以上あるか確認

最近のテーブルやベッドは組立てタイプが多いので75cm以下であっても問題ないケースも多いですが、組立てでない場合、運搬時に最低限必要なサイズを確認しておくと安心でしょう。

2.ドアや廊下の高さを確認

ドアや廊下の高さが、家具の長い辺の寸法より低くないかチェックしておきましょう。ほかにエレベーターや階段など、部屋の外もチェックする必要があるでしょう。

3.新聞紙や段ボールが強い味方

曲がり階段や狭い通路など、家具が入るかどうかチェックしにくい場所は、家具の実物大の型紙を新聞紙や段ボールで作り、実際に移動させながらシミュレーションしてみると安心でしょう。

4.組立て料も考慮して

組立てを自分でやるのか、有料でも業者に依頼するかによって、家具の予算も変わってきます。その点も考慮の上、家具を決定すると良いでしょう。

さらに素敵なひとり暮らしのための5つのポイント

さらに素敵なひとり暮らしのための5つのポイント

最後に、ひとり暮らしのインテリアを素敵にするちょっとしたコツを5つご紹介します。

1.季節を感じるお気に入りスペースを作ってみる

「たたでさえ狭いのにそんなスペースを作れるの?」と思うかもしれませんが、少しの楽しみが心の余裕に繋がります。たとえば窓枠のほんのわずかなスペースでも良いので、自分らしさを表現した小物を置くスペースを設け、季節を愛でる時間を作りましょう。

2.アートを取り入れてみる

前述したような床置きのアートフレームでも良いですし、絵ハガキをクリップで留めるだけでも構いません。ちょっとしたアートを取り入れることでインテリアのグレードが想像以上にアップし、楽しい気分に。またお友達を招いたときにも好印象を得ることでしょう。

3.クッションを活用する

ソファがある場合、クッションを置くことをおすすめします。カバーをチェンジするだけで部屋の印象が変わるだけでなく、お客様が多い場合は座布団代わりにもなります。実用面、装飾面の両方でクッションは万能なアイテム。

4.人を呼んでブラッシュアップする

インテリアをアップグレードさせる一番のおすすめは「人を呼ぶこと」です。人を招くことで掃除にも力が入り、花を飾るなど楽しませる工夫をするようになりインテリアのセンスが磨かれることでしょう。

5.気に入らないものを買わない

とにかくやってみることもインテリアセンスを磨く秘訣です。失敗は成功の母、次の成功が待っています。その反面、気に入らないものを無理に買わないことも重要です。19世紀に活躍した英国の著名なインテリアデザイナー、ウィリアム・モリスは「役に立たないもの、美しいと思わないものを家に置いてはならない」と言っています。気に入るものが見つかるまで他のもので代用するのも可。物を大切にする心も育まれることでしょう。

まとめ

いろいろな法則を述べましたが、まずは勇気をもって実際に取りかかってみましょう。みなさんのひとり暮らしの成功を心から祈っています!

執筆者プロフィール

松田 芳枝(インテリアコーディネーター)

松田 芳枝(インテリアコーディネーター)

インテリアサロンDecorte代表。椙山女学園大学非常勤講師。
東海3県を中心にインテリアコーディネーターとして25年以上活動。住宅や商業施設など幅広い分野を得意とし、大学などでもインテリア講師として授業を担当。後進の育成に励む。メディア出演も多数。

新生活特集バナー