【美容家が伝授!】乾燥対策必須のフランスで培った「乾燥に勝つ」スキンケア方法

美容・健康

【美容家が伝授!】乾燥対策必須のフランスで培った「乾燥に勝つ」スキンケア方法

フランス国家資格エステティシャンのエリーのりこと申します。フランスの冬は日本よりも湿度も温度も低く、乾燥対策がマストな国です。

今回はフランスと日本で20年以上美容とコスメに携わってきた経験をもとに、冬の乾燥ダメージを極力減らすためのスキンケアをご紹介します。是非、参考になさってください。

なぜ冬に乾燥が進行しやすいのか?

なぜ冬に乾燥が進行しやすいのか?

普通肌や脂性肌など、特に乾燥肌でない方でも冬は乾燥が気になるのではなぜでしょうか?まずは冬に肌の乾燥が進む原因を知りましょう。

【原因その1】気温と湿度の低下

気温が低下すると、空気中の湿度(飽和水蒸気量)も下がります。肌にとって最適な湿度は65~75%くらいと言われていますが、冬は65%以下になります。湿度が低くなると、肌の角質層の水分が蒸発しやすくなり、肌が乾燥しやすくなります。

【原因その2】冷たい空気

冬は顔や手など露出している部分に、冷たく湿度の低い空気が直接当たります。肌の温度は平均33°Cと言われていますが、28°Cを下回ると肌のバリア機能などが低下し、乾燥しやすくなります。

【原因その3】暖房による室内の湿度の低下

室外と室内の温度が同じ時に、室内の温度を暖房で上げると、湿度は下がります。したがって、外の湿度より室内の湿度はもっと低くなりますので、室内の方が乾燥しやすくなります。

【原因その4】衣類による摩擦

肌が乾燥している上に、さらに衣類の摩擦など刺激が加わると肌の乾燥がすすみます。

(1)~(4)が重なって、どの肌タイプでも肌の乾燥が進みやすいのが冬の季節です。乾燥が気になる方もあまり気にならない方も、今回紹介する保湿ケアをすることをおすすめします。

美容家が伝授!肌の乾燥を防止するスキンケア方法とは

いつものスキンケアに取り入れられる、乾燥を防ぐための4つのコツをご紹介します。

入浴は長湯と石けんの使いすぎに注意!

入浴は長湯と石けんの使いすぎに注意!

冬は熱い湯船に浸かりたくなる季節ですが、熱いお湯(40°C以上)に長湯すると、皮脂膜が徐々に溶けて、角質層内の保湿成分も流れていきます。
元々乾燥肌の方は、長湯しないこと、乳化剤が入っている入浴剤を使わないこと、石けんで肌を洗いすぎないことが、肌の乾燥予防になります。乾燥があまり気にならないという方も、上記を考慮して入浴しましょう。

特に乾燥によってかゆみなどが生じているときは、すでに肌のバリア機能が低下している状態です。熱いお湯は短時間にするか、入浴する際は、石けんを全身には使用せず、汗や汚れが気になる部分のみに使いましょう。

スキンケアは化粧水とクリームを重ねて

スキンケアは化粧水とクリームを重ねて

化粧水から乳液まで一つで済むオールインワンタイプのコスメを使っている方もいると思いますが、冬の乾燥には、化粧水とクリームの最低2種類は重ねましょう。
その理由は、「(1)化粧水で水分補給をして肌をふやかし、(2)クリームで油分補給をして肌表面をカバーし、水分蒸発を防ぐ」ことが乾燥対策になるためです。

乾燥がすすんでいる方は、最初にブースターオイルなどを使うとさらに保湿力は上がります。

マッサージで血行を良くする

マッサージで血行を良くする

自宅でマッサージをする際は、血行をよくするために末端から身体の中心部に向かって、オイルやクリームなど肌の上で滑りが良いものを使って行いましょう。首や顔は、頭皮に向かってうながすと◎。
マッサージの際に気をつけてほしいのが、肌を摩擦しないことです。乾燥した肌を摩擦すると、肌を傷つけ、さらに乾燥を進めます。じわりと肌が温かくなるくらいの圧と回数で行ってください。

乾燥によるかゆみ・肌荒れにはお薬をもらおう

乾燥によるかゆみ・肌荒れにはお薬をもらおう

肌のかゆみや肌荒れが起こっている場合は、すでに肌のバリア機能が低下しています。まずはかかないことが先決ですので、皮膚科で痒み止めなどの薬を処方してもらいましう。
かゆみが時々ある、またはかさつきが進んでいる場合は、酷くならないようにすることが大切です。ワセリンなどのシンプルな成分のもの、精油を含まないもの(刺激がある)など、肌への刺激が少ないコスメを選びましょう。

冬の乾燥肌におすすめのコスメ

乾燥を防ぐには、スキンケア・ヘアケア用品の選び方にもコツがあります。

洗顔・クレンジング

洗顔・クレンジング

冬の洗顔・クレンジングは肌の乾燥をすすめないための大切なスキンケアです。どの肌タイプの方でも洗い過ぎには注意しましょう。

◆乾燥肌の方

乾燥で敏感肌や肌荒れに傾きやすい肌質には、ミルクタイプのクレンジングがおすすめです。刺激が少なく、油分・水分ともに配合されているので、洗浄力も程よくありつつも洗い過ぎないのがミルクタイプです。洗い流すときも、ぬるま湯で流しましょう。

◆普通肌・脂性肌の方

ホイップタイプのクレンジングや洗顔料がおすすめです。滑らかな泡が肌を摩擦しないので優しく洗えますが、しっかり洗浄力があるのがホイップタイプです。水性なので水にも溶けやすく、ぬるま湯でもツルッと洗い上がるでしょう。

 

美容液・クリーム

美容液・クリーム

◆乾燥肌の方

油分の多いクリームやバームなどに切り替えましょう。ある程度の油膜が肌の表面に残るクリームやバームは、すでに乾燥した肌を外気や衣類の摩擦から守り、肌の水分蒸発を防ぎます。ベタつきが気になる方は、上からパウダーなどをはたくと良いです。

◆普通肌・脂性肌の方

テクスチャーが軽くサラッとしたものを普段使っている場合は、少しとろみのある乳液に切り替えてみてください。乳液タイプは水やグリセリンなど、ほとんどが水性の成分でできているので、油分は少なめでベタつきにくいです。

 

ボディケア

ボディケア

ボディの中でも肘やかかと、膝下など冷えやすい部分は、特に乾燥してひび割れを起こしやすい部分です。ボディバームなどのワックス効果があるものを選び、常に乾燥を防ぎましょう。バームは容器がアルミ缶などのものも多く、携帯しやすいです。できれば外出時でも乾燥する前に塗布しましょう。

 

頭皮・髪

頭皮・髪

冬には髪のパサつきや乾燥も気になる方が増えますが、頭皮も乾燥をしています。頭皮の血行が、髪のボリュームやハリ・コシにも繋がりますので、頭皮ケアもしっかりしましょう。血行を良くする成分が入っているヘア用コスメ、またはヘッドスパの美容器なども髪の乾燥を防ぐ対策としておすすめです。

 

あると便利な肌の乾燥対策グッズ

乾燥が進む前に乾燥させないことが大切です。乾燥予防におすすめなグッズをご紹介します。

  • 濡れマスク:口元の乾燥を防ぎます。
  • マヌカハニーのキャンディー:喉を潤し風邪などの予防になります。
  • 携帯できるバーム:口元や目元、全身に使えるバームを携帯すれば外出時でもすぐに保湿ができます。
  • 携帯式USB加湿器:オフィスやネットカフェ、車などでも使える加湿器があればどこでも乾燥対策ができます。
  • 消毒ハンドクリーム:殺菌効果のある成分が入ったハンドクリーム。手指の消毒する機会が多い今、便利なハンドケアです。

おわりに

冬は肌が乾燥する前に未然に防ぐことがとても大切です。

乾燥は美肌の大敵でもありますし、乾燥対策は一番のスキンケアでもあります。是非参考にしていただき、楽しい冬をお過ごしください!

 

執筆者プロフィール

エリーのりこ(フランス国家資格セラピスト・スパコンサルタント)

エリーのりこ(フランス国家資格セラピスト・スパコンサルタント)

単身渡仏後、フランスの美容とコスメの国家資格を取得。パリの有名スパやゲラン化粧品など、スパやサロンの管理職やマーケティングなどにも従事し、フランスと日本で20年以上の経験を積む。日仏英語トライリンガル。2012年に独立し、原宿のホリスティックエイジングケアスパ「エリオゼン 」を主宰。独自のフェイシャルメソッド「The光明フェイスデザイン」を考案し、女性誌やウェブメディアにも多数紹介される。スパやサロンのコンサルティング、トリートメント開発などのサービスも提供している。