換気扇の頑固な油汚れを見て、途方に暮れたことはありませんか?ゴシゴシこすってもきれいに落ちなくて、疲労感は増すばかり…。そんなお掃除の仕方はやめて、簡単に落とせる方法を試してみましょう。
今回は換気扇の頑固な油汚れに効果的といわれる「過炭酸ナトリウム」ついてご紹介していきます。
なるほど!だから落ちる油汚れ
換気扇など台所の油汚れ落としといえば「重曹」を思い浮かべる人も多いかもしれませんね。
汚れには「酸性」「アルカリ性」の性質があり、洗剤はそれに対応して「酸性」「中性」「アルカリ性」の性質に分かれています。
重曹が油汚れに効く理由は、油汚れが酸性であり、重曹が持つアルカリ性の性質で中和することで汚れを落とす、いわゆる「中和作用」という化学反応を利用しているからです。
しかし換気扇などの頑固な汚れになると「重曹ではあまり効果を感じなかった…」という声も聞かれます。重曹などのいわゆるナチュラル洗剤では、頑固な汚れは落とせないのでしょうか?
実はナチュラル洗剤の中にも、頑固な油汚れに有効なものがあるんです!重曹よりも強力な「過炭酸ナトリウム」について見ていきましょう。
油汚れに最強の過炭酸ナトリウム
ナチュラル洗剤の中には重曹のほかに「セスキ炭酸ソーダ」や「過炭酸ナトリウム」があります。どちらもアルカリ性で、酸性の油汚れに効果を発揮します。しかしこれらはどれも同じではなく、洗浄力に決定的な違いがあるのです!
酸性・アルカリ性は「pH」という単位で示され、1~14まであります。数字が小さいほど酸性が強く、大きいほどアルカリ性が強いという意味です(中間の7付近が中性)。
重曹・セスキ炭酸ソーダ・過炭酸ナトリウムのpHの値を見てみましょう。
- 重曹……8.2~8.5
- セスキ炭酸ソーダ……9.6~10
- 過炭酸ナトリウム……10~11
重曹はアルカリ性ですが、8.2~8.5とどちらかというと中性に近い数値です。対する過炭酸ナトリウムは、10~11とアルカリ性が強いことが分かります。
アルカリ性が強いと、そのぶん酸性の汚れを落とす力が高まります。この数値から見ても、3つの中では過炭酸ナトリウムが一番、換気扇などの頑固な油汚れに効果を発揮するのは明白です。また、過炭酸ナトリウムは漂白効果もあるので、油汚れだけでなく黒ずみなどにも有効ですよ!
汚れに合わせて使い分けよう
ナチュラル洗剤を家庭内の掃除で使用するなら、次のように使い分けるのがベストです。
- 重曹……鍋などの焦げ落としに(水に溶けにくい性質を利用してペースト状にし、研磨剤として使用)
- セスキ炭酸ソーダ……溶かしてスプレーにし、キッチン周りなどの掃除に♪
- 過炭酸ナトリウム…換気扇などのより頑固な油汚れのつけ置き洗浄に。またカップなどの茶渋の漂白・除菌にも◎
※どの洗剤も、アルカリ性に弱い素材(木やアルミなど)には使用しないよう注意しましょう。特に、強アルカリ性の過炭酸ナトリウムをステンレス以外の金属で使用すると、化学反応を起こしてしまいます。絶対に使用しないでくださいね!
過炭酸ナトリウムで換気扇をピカピカに!
頑固な油汚れは、過炭酸ナトリウムのつけ置きで撃退しましょう!汚れた換気扇をピカピカにして、気持ちのいい新年を迎えたいですね。
【酸素系漂白剤 950g 過炭酸ナトリウム】
過炭酸ナトリウムは50℃前後のお湯に溶かして使うと、最も効果が出やすいといわれています。頑固な換気扇の油汚れは、1~2時間くらいじっくりつけ置きしましょう。油汚れが浮いてきたら、スポンジや歯ブラシを使って、残りの汚れを落とせばOKです!
たっぷり950gも入っているので、換気扇だけでなくコップや布巾、まな板といった台所用品の漂白にも使えますよ!
おわりに
新年を迎える前にキッチン周りをきれいにしたいとは思っても、やることがたくさんあって大変ですよね。過炭酸ナトリウムでつけ置きすれば、その時間をほかのことに使えて効率的です。
ぜひ、過炭酸ナトリウムを年末の大掃除に有効活用してくださいね!