健康やダイエットのためにランニングを始めたものの、きつくて断念してしまった経験がある方も多いでしょう。
目に見える成果をお望みの方は、簡単で続けやすく、減量効果が期待できるスロージョギングを試してみてはいかがでしょうか。
ここではスロージョギングについて詳しく紹介します。
スロージョギングとは
最近注目されているスロージョギングは、その名の通りゆっくり走る運動のことを指します。
一般社団法人日本スロージョギング協会によると、スロージョギングは隣の方と話ができるくらいの運動の強さでおこなうジョギングと定義しています。
走るという点では一般的に言われるマラソンと一緒ですが、その走る速さに決定的な違いがあります。
マラソンのスピードは個人差がありますが、大会で上位を狙うと時速20km 、少し早い方で時速15km、健康のためであれば時速8km程度が目安になります。
また、ウォーキングは時速3km程度で話しながらおこなうことができます。
一方のスロージョギングをスピードスケールで見てみると、普通に歩くのと同じくらいのゆっくりとした速度で走ります。
非常にゆっくりと走るスロージョギングは、体力のない人や忙しい人でも簡単に取り入れられる画期的な運動と言えます。
スロージョギングとジョギングの違いとは
スロージョギングは先述したように定義がはっきりしていて、「ニコニコペース」で走ることが推奨されています。
ニコニコペースは「笑顔を保てる」「歌える」「一緒に走っている人とおしゃべりできる」くらいのペースで、簡単に言えば他のことをする余裕がある程度の走り方です。
一般的なスロージョギングのスピードは時速3km程度で、そこまで負荷が高い運動ではありません。
また、非常にゆっくりした速度で走ることで長く運動ができますし、ダイエットや減量を目的としていても走り方を変えることはないという特長があります。
一方のジョギングには、走り方についての定義はありません。
スポーツとしてのジョギングや、娯楽としてのジョギングなどがありますし、ランニングと何が違うのかもはっきりしないなど曖昧な部分があります。
しかし、ダイエットや減量のためのジョギングであれば脂肪がよく燃焼されることを目的とするので、心拍数を目安に運動することになります。
心拍数は脂肪が最も燃焼されやすい心拍数を計算できる下記のカルボーネン法で求めます。
目標心拍数 = ((220 – 年齢) – 安静時心拍数) × 0.6~0.8 + 安静時心拍数
例えば、50歳の方で安静時心拍数が70であれば、最も脂肪が燃焼しやすくなる心拍数は130〜150と計算できます。
このように心拍数を目安におこなわれるジョギングは有酸素運動に分類され、脂肪などを分解する働きがある反面、負荷が大きく乳酸を作ってしまいます。
普段運動しない人にとっては、ちょっとしたジョギングでも身体に負担がかかって疲れてしまいます。
このようにジョギングとスロージョギングには、走る速度を心拍数で測るか、主観的な「ニコニコペース」で測るかという違いがあります。
これ以外にも走り方に違いがあります。
ジョギングの場合はかかとから着地して走る方が多いのに対して、スロージョギングをする場合はかかとではなく足の指の付け根で着地します。
これをフォアフット走法と呼び、この走法を意識することで膝への負担を減らしてケガを予防することができます。
フォアフット走法で走り慣れていない人は、走り始める前に軽くその場でジャンプする準備運動をしてみるとよいでしょう。
ジャンプして着地するときに足の指の付け根を使うイメージをつかんでから走ると、フォアフット運動がしやすくなります。
ダイエット?スロージョギングで期待される効果とは
「健康のためにランニングやジョギングを始めてみたものの、なかなか結果が出なくてモチベーションが保てなくなってきた……」ということもあるでしょう。
きつかったり、頑張っても効果がなかったりする運動はなかなか続かないものです。
しかし、スロージョギングなら無理をしない運動でダイエットや筋力アップが期待できます。
まず、スロージョギングは身体への負担が小さい運動です。
笑いながら走れる程度なので、友人と始めてみてもよいでしょう。
ジョギングのような辛さがないので、長く続けることができ、長期的な健康増進効果が期待できます。
また、走っているうちに筋力がついて、徐々に基礎体力が上がります。
ゆっくり走っていただけなのに、ランニングのパフォーマンスも上がった例があるそうです。
しかも、スロージョギングの消費エネルギーは普通に歩いたときの約1.5倍で、ウォーキングに比べて多くのカロリーを消費できるのが特長です。
ウォーキングと同じような疲労感にもかかわらず、消費カロリーが1.5倍になると考えると、ウォーキングよりも効率的にダイエットができるのは間違いありません。
ダイエットや体力アップが期待できるエクササイズであるスロージョギングは健康増進効果が期待できます。
スロージョギングにおすすめ・ニューバランス M1080GF8
ここでスロージョギングにおすすめのシューズを紹介します。
スロージョギングは負荷が少ないとはいえ、ウォーキングに比べると足に負荷がかかるので、足をしっかりホールドしてくれるタイプのシューズの着用が望ましいと言えます。
ニューバランスのFRESH FOAM1080モデルは、通気性とホールド性の両方に優れたエンジニアードメッシュアッパーを採用しているので、足をしっかりホールドしながら汗による蒸れを軽減してくれます。
デザインも洗練されていて、スロージョギングに出かけるときの気持ちを明るくしてくれます。
また、フルマラソンからスロージョギングまでの幅広いエクササイズをサポートしてくれるため、スロージョギングから始めていろいろなエクササイズに挑戦してみたい方におすすめです。
スロージョギングがおすすめなわけ
そもそも、「ゆっくり走る」という単純なメソッドなのに、スロージョギングはなぜこれほどまで注目されているのでしょうか。
スロージョギングが優れている点を3つのポイントに分けて紹介します。
スピードは歩きと変わらない
スロージョギングは普通に歩くくらいの速さでおこないますが、ゆっくりでも「走る」という動き自体がウォーキングよりも負荷の大きい運動なので、より多くのカロリーを消費できます。
こうした速度が遅い運動では、瞬発的な運動で使う筋肉ではなく、遅筋という持続的な運動に使う筋肉を使って運動します。
低い負荷での運動は乳酸の発生が少なく、身体に疲労をためません。
5km走ろうと思っても、マラソンのような速い速度で走りきるのは大変ですが、ゆっくりとした速度のスロージョギングなら5kmの距離を比較的簡単に走ることができ、しかも同じ距離を歩いたときよりも多くのカロリーを消費できます。
このように、スロージョギングは、歩きと同じスピードでも、疲労をためずに高い運動効果を得ることが期待できます。
距離よりも時間
スロージョギングは、従来のランニングやジョギングと違って長い距離を走ることよりも、ある程度の時間を走ることが大切です。
そのため、「ちょっと頑張って◯◯公園まで走ろう」「競技用トラックを10周しよう」といった目標設定ではなく、毎日15分、30分というように走る時間を決めて運動します。
初めは週3日など、取り組みやすいペースから始めればよく、「運動しなくては」と思うよりも散歩感覚でスロージョギングを生活に取り入れることができます。
おしゃべりできる友達や家族と走りながらコミュニケーションをとったり、好きな音楽を聴きながら走ったりして、スロージョギングをする時間を大切にするとなおよいでしょう。
また、運動するタイミングを夕食の前と決めて毎日走れるようにしたり、お気に入りのCDアルバムの分は走る、というようにしたりするのもおすすめです。
まずは、無理なく継続できるペースで、スロージョギングを生活のリズムに取り入れていきましょう。
目覚める抹消毛細血管
スロージョギングには、眠っていた血管が目覚めるという効果があります。
あくまでこの表現は比喩ですが、人間の身体には太い血管の他に、細かく細い末梢毛細血管が張り巡らされています。
末梢毛細血管は、太い血管から枝分かれしていて、筋肉などの組織に酸素を運搬する役割を担っています。
しかし、その中には身体の中を通っているにも関わらず、そこに血が流れていない血管があります。
これを「眠った血管」と呼びます。
眠った血管に弱い刺激を継続して与えることで、ゆっくりと血を送り込んで生きた血管にすることができます。
眠っていた血管に血を送り込んで目覚めさせると、それまで血が巡っていなかった部分の巡りがよくなり、身体全体のパフォーマンスが上がるというわけです。
さらに、高血圧などの生活習慣病にもよい効果があるそうです。
身体の血の巡りがよくなると、使っていなかった筋肉が活性化されて基礎代謝が向上することも期待できます。
有効活用されていない眠った血管を目覚めさせ、パフォーマンスを上げるための刺激として、スロージョギングがぴったりなのです。
室内でスロージョギング
スロージョギングは負荷のかからない走り方なので、「外が雨だと休むしかない?」「室内でお手軽に走ることはできないの?」という意見も出てくるでしょう。
もちろん、天候が悪いときは家の中でもちゃんとスロージョギングをすることができます。
ここではふたつの方法を紹介します。
ひとつは、スロージョギング&ターンと言って、室内で行ったり来たりする方法です。
行き来する距離は2~5メートルくらいを目安にしましょう。
室内でも足の指の付け根で着地するフォアフット走法を心がけることが大切です。
この方法においては、目が回ってしまわないようにターンの向きを変えるなどの工夫をすると転倒の予防になります。
また、靴下をはいた状態でフローリングの床の上を走るとすべってケガをする可能性があるので、すべらないように裸足でやるか、すべり止めのついた室内履きをはきましょう。
集合住宅などで足音が気になる場合は、ヨガマットを敷くと足音が軽減できます。
ふたつめは階段やステップ台を使った昇降運動です。
段差を使うと身体の重みを持ち上げる分、平坦な場所よりも負荷が大きくなります。
そのため、限られたスペースで効率的に運動したい方におすすめです。
注意点は、上るときに踏み出す足を左右交互に出すようにすることです。
左右交互に足を使うことで、左右の足にかかる負荷が均等になり、バランスよく身体を使うことができます。
ただし、階段でつまずいたりころんだりしてしまうと、大きなケガになるおそれがあります。
くれぐれも無理のない範囲で運動したり、手すりのある場所を使ったりする注意が必要です。
室内スロージョギングに!エクササイズステップ台 チョコレート
室内スロージョギングにぴったりのステップ台で、アジャスターをはめ込むことで高さを10cmと15cmの2段階に調節できます。
体格や運動の内容に合わせて高さを調節することで、効率的な運動を実現します。
また、インテリアに馴染みやすいチョコレートカラーで、部屋に出しておいても目立たず、普段から身近に置いておけます。
底の部分にすべり止めがついている設計ですので、安心して室内でスロージョギングを楽しむことができます。
室内スロージョギングの決定版!
家の中で簡単にスロージョギングができる健康機です。
速度を一定に保つ健康増進モードと、速度が変化する脂肪燃焼モードを搭載しており、自分のペースを維持しながら室内でスロージョギングができます。
走行面が広く作られており、健康機にありがちな「走行面から落ちそうで怖い」といった悩みを解決してくれています。
さらに、速度が変わるときは音声で知らせてくれるので、急な動作でケガをしてしまうこともないでしょう。
そのまま使える状態で出荷されるので、家に届いてすぐ運動を始めることができます。
メディアで学ぶスロージョギング
スロージョギングは馴染みのない方が多い走り方ですので、メディアで詳しく学ぶのもおすすめの方法です。
「もっと詳しくスロージョギングについて知りたい」という方におすすめのメディアを紹介します。
ゆっくり走って、健康になる!スロージョギング
こちらは、スロージョギングを効率的に楽しむために作られた日本初の専用CDです。
福岡大学スポーツ科学部の田中宏暁教授監修のもと、スロージョギングに最適なテンポで制作されています。
こちらのメディアを再生し、曲のテンポに合わせて足を動かすことでスロージョギングの理想的なペースで走ることができます。
およそ10分間の曲が収録されているので、曲の切れ間で運動時間を把握することができます。
曲に合わせて楽しく運動したい方におすすめのCDです。
DVDで簡単レッスン!健康力を上げるスロージョギング “歩くスピードで走る”だけで理想の身体を手に入れる
スロージョギングでの身体の動かし方を練習できる本です。
付属のDVDの映像を見て、正しいフォームを身につけてから走るとケガを予防するだけでなく、運動の効果を高めることができます。
ゆっくり走ることで健康力を上げる、スロージョギングのメソッドを深く知りたい方におすすめの1冊です。
スロージョギングで無理なく健康促進
スロージョギングの方法と効果について説明してきました。
スロージョギングは身体への負荷が小さく、体力のない人にも続けやすい運動です。
継続することで健康増進効果やダイエット効果も期待できるので、効果的なスロージョギングのしかたを学んで健康な生活を送りましょう!
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