日本に毎年、梅雨時から秋口にかけて大きな被害をもたらす災害といえば、台風があります。避けることができない自然災害だからこそ、日頃から台風対策を万全にしておきたいものですよね。
そこで今回は、マンション&一軒家にお住まいの方必見の台風対策マニュアルを詳しくまとめました。
台風の基礎知識から、台風対策のノウハウ、台風接近時や後片付けの際に用意したい便利グッズのチェックリストなどを詳しくご紹介します!
1.台風とは
まず、台風とは一体どのようなものなのか、その概要を知っておきましょう!
台風とは一体どのようなもの?
気象庁のホームページによりますと、以下の条件を備えている熱帯の海上に存在する熱帯低気圧を「台風」と呼ぶと定義しています。
- 北西太平洋(赤道より北で東経180度より西の領域)または南シナ海に存在する
- 低気圧域内の最大風速(10分間平均)が約17m/s(34ノット、風力8)以上
つまり、台風とは、北西太平洋または南シナ海に存在する、最大風速が毎秒約17メートルの熱帯低気圧のことです。1年間に平均25個〜26個程度の台風が発生しており、そのうちの11個〜12個が日本接近し、うち3個程度が上陸しています。なお、台風は7月〜10月頃にかけて、日本に接近および上陸する確率が高くなっています。
台風の持つ5つの特徴とは
ここでは、台風が持つ5つの特徴をご紹介していきます。
1.台風は地球の自転の影響を受けているため、進路については北から北西へと向かっていくことが多い。
2.通常の場合、台風は東風が吹く低緯度では西に移動し、太平洋高気圧のまわりを北上するが、中〜高緯度にまで達すると、偏西風と呼ばれる上空の強い西風によって速度を高めて北東へ進む。
3.夏の台風は太平洋高気圧に覆われているため、偏西風の影響が弱い。
そのため、秋の台風に比べて進み方がゆっくりとなり、複雑な動きをする場合がある。
4.台風が進行する方向の右側の地域は、台風本体から吹く風と、台風の周りを回る風が同一方向へ吹き荒れるので、風がより強くなる恐れがある。
5.台風が接近している場合、前線の配置や気圧の変化などによって、台風からやや離れている場所であっても、被害が出るほどの大雨が発生する可能性がある。
2.マンション&一軒家で日頃からできる台風対策とは
マンションまたは一軒家で、日頃からできる台風対策とは、具体的にどのようなものがあるでしょうか。
詳しくマニュアルをチェックしておきましょう!
普段からできる台風対策
台風が来る前でも、マンションまたは一軒家で普段からやっておきたい台風対策をこちらにまとめました。
ハザードマップの入手
ハザードマップとは、過去に起こった台風などの大規模災害の被害状況データをもとにして、河川氾濫・浸水・土砂崩れなどが発生する可能性が高い危険区域を表示しているマップのことです。
ハザードマップは全国の市区町村の役所・役場で作成・配布していますので、必ず常備しておき、日頃から目を通しておくと良いでしょう。
近所の建物や道路の状態を把握
土砂災害や河川氾濫による鉄砲水被害に遭わないようにするために、近隣の建物や道路の状態を事前に把握しておき、浸水・冠水した場合にどの道路で避難するか、どのあたりの建物に逃げ込むかを確認しておくと安心です。
特に道路は、浸水・冠水するとマンホールや用水路のふたが外れても、濁った水で見えなくなることがあります。
そのような危険度の高い場所も、事前にチェックしておけば万が一の事故を防げます。
家族や近隣住民とのコミュニケーション
家族や近隣住民と事前にコミュニケーションを繰り返し、避難場所の確認や、避難経路の確保、待ち合わせ場所の決定、万が一の救助や助け合い方などの方法を決めておくと、いざという時も安心できます。
台風が接近したらやっておきたい台風対策
台風が接近した場合に、マンションまたは一軒家でぜひともやっておきたい台風対策を詳しくまとめました。
ライフラインの確保
台風がやってくる場合、断水の危険性があるので、ライフライン確保のためにもお風呂の浴槽に水を張っておき、生活用水を確保してください。
避難用具もまとめておき、いつでも避難できるようにしましょう。
家の周りやベランダの点検・ロープでの補強
家の周りや庭、ベランダなどに置いているものはないかを点検し、必要があればロープで支柱に縛り付けて補強を行っておきましょう。
飛ばされてしまいそうな植木鉢などは部屋の中に入れておくと安心です。
エアコン室外機の点検
エアコンの室外機は風速30メートル以上の暴風が吹き付けると故障する可能性があります。
そのため、台風が接近してきた場合には故障の可能性を見据えて、エアコンは使用せず、エアコンカバーで室外機を保護しましょう。
床上の浸水対策
床上浸水の被害に遭った場合にも迅速に対処できるように、低層に置いている貴重品や家電製品、荷物などを高い所にあげておき、玄関などの浸水が予想される場所には土嚢などを置いて、浸水対策を行うようにしてください。
車の安全確保
台風の接近時は、駐車場に置いてある車の安全確保も重要です。
ガレージ仕様になっていない野外の駐車場の場合には、飛来物や豪雨によって車にダメージが与えられてしまう可能性がありますので、カーカバーをしっかりとかぶせて保護しておきましょう。
窓の補強
台風の対策で、マンションおよび一軒家いずれでも必ず行っておきたいのが、窓の補強です。
以下に、具体的な方法を詳しくご紹介しておきます!
窓専用の養生テープやガムテープを貼る
窓に飛来物などが当たって割れてしまった場合にも、ガラス片が飛散することのないように、窓専用の養生テープやガムテープを貼って、窓際の被害を最小限に食い止められるように対策を行っておきましょう。
飛散防止フィルムを貼り付ける
確実に窓ガラスの飛散を防ぎたい場合には、飛散防止フィルムを貼り付けておけば安心できます。
養生テープやガムテープを窓に貼った場合は、剥がした後に跡が残ってしまうことがありますので、そうしたケースを避けたい方にもおすすめです。
カーテンを閉めておく
台風がやってきた場合には、窓ガラスに設置されているカーテンを必ず閉めておきましょう。
カーテンがあれば、飛来物がぶつかった場合にガラスが広範囲まで飛散する被害を未然に防ぐことができます。
防風ネットを取り付ける
防風ネットは、その名のとおり、強い風を防ぐためのネットです。
支柱などに固定して使用することにより、風による被害を最小限に抑えることができるほか、飛来する危険物から窓ガラスや家屋を守ってくれます。
雨戸を閉めておく
窓ガラスを保護するための方法として古くから行われているのが、雨戸を閉めておくという方法です。
窓に雨戸が設置されている場合には、必ず閉めるようにしてください。
段ボールで窓を補強する
マンションやアパートなどで、雨戸がない場合には、応急措置として段ボールを貼り付けて窓を補強しておくという手段もあります。
簡易な手段ではありますが、窓ガラスが割れて飛散するリスクを減らすことは可能です。
3.《チェックリスト》台風対策で用意・備蓄しておきたいグッズ
ここでは、台風対策として用意・備蓄しておきたいグッズをチェックできるように、一覧リストで一挙に紹介していきます!
台風対策グッズマニュアルとして、ぜひとも参考にしてみてください。
着替え & レインウェア
台風では、たとえ屋内に避難していても、窓ガラスなどが暴風で割れてしまった場合、雨が侵入してきてずぶ濡れになってしまう可能性があるため、乾いた服装に替えるための着替えや、雨風をしのぐレインウェアは必須だといえます。
避難所へ移動する場合には必要になるでしょう。
リュックサック
いつでも避難できるように、リュックサックやバックパックに必要な物を事前に入れておきましょう。
なお、まとまった量の荷物を入れられるように、小型ではなく、大型のリュックサックを準備しておくことをおすすめします。
また、暴風雨の中を持ち運ぶ可能性もあるため、撥水・防水加工が施された素材のものを選ぶようにしましょう。
タオル
避難所への移動の際には、どうしても激しい雨風が身体に当たります。
身体が濡れたままでいると、体調を崩しやすくなってしまうので、水気を拭きとれるようにタオルを常備しておきましょう。
また、汚れてしまった床や身の回りのものを拭くなど、雑巾代わりに使用することもできますので、複数本用意しておくと便利です。
懐中電灯
夜間に台風被害を受けた場合、停電する恐れがあります。
そのため、暗がりの中でも活動できるように、懐中電灯は手の届く範囲に置いておくと安心できます。
LEDタイプの懐中電灯であれば、電球も長持ちするのでおすすめです。
ハンディ型のほか、ランタン型も用意しておくと非常時の照明として利用できて便利でしょう。
予備電池
懐中電灯や携帯ラジオなどを長期間稼働させるために、予備電池を備蓄しておくことも大切です。
特に、大型の台風による被害が発生した場合には電力の復旧まで数日かかる場合もあるので、多めに備蓄しておくと安心でしょう。
ライター or マッチ
台風被害が大きい場合には、電力だけでなく、ガスなども止まってしまう場合があります。そのため、火の元を確保できるようにライターやマッチは備蓄しておきましょう。
非常用の食材を温めたり、暖をとったりするための熱源を得たい場合、ライターやマッチは重宝します。
水
生活用水は、お風呂の浴槽に水を張っておくことで確保できます。
飲料水は、生活用水とは別に、2リットルのペットボトルなどを多めに備蓄しておくと、万が一の数日の断水にも耐えることができるのでおすすめです。
非常用食料
非常用食料をまとめ買いして備蓄しておくことも重要です。
大型の台風被害に遭った場合は、救助隊などが駆けつけるタイミングも遅くなることがあり、それまでは非常用食料でしのぐことになります。
1日分などではなく、数日は持ちこたえられる量を用意しておきましょう。
乾パンなどの定番メニューから、最近では味の種類が豊富なご飯各種や、賞味期限数年の柔らかいパン、カレーやスパゲティーなどのレトルト食品など、非常用食料の種類も多数あるため、いろいろな食事を用意しておくと、長期間の避難生活も安心できます。
携帯ラジオ or ワンセグ機能付きスマホ
携帯ラジオやワンセグ機能付きスマホは、最新の台風情報を確認するために必須となりますので、必ず避難用具に入れておきましょう。
停電してテレビから情報を得られなくなった場合でも、携帯ラジオやワンセグ機能付きスマホがあれば、外部情報をチェックできます。
中には、充電器いらずのソーラーラジオ、手回し発電ラジオなどもありますので、災害時の情報収集のためにも用意しておきましょう。
充電用バッテリー
携帯電話や携帯ラジオ、パソコンなど、充電が必要な機器を一定期間使用できるようにするために、充電用バッテリーも確保しておきましょう。
複数の機器を同時に充電できる大容量バッテリーがおすすめです。
10,000Ah以上のモバイルバッテリーがあれば、携帯電話を数回〜十数回充電することができます。
救急用品
台風被害を受けた場合、体調が悪くなったり、怪我をしたりしても、道路が冠水するなどしてすぐに病院に行くことができない状態となることが想定されます。
そのようなときの対策として、救急用品を常備しておくことも重要です。
絆創膏、包帯、消毒液など、外傷の保護ができる医療用具や、常備薬としての内服薬をまとめて購入しておきましょう。
諸々がセットになっている救急用品グッズがおすすめです。
貴重品入れ
家が浸水してしまったり、避難所へ逃げなければならなかったりした場合、通帳・印鑑など、貴重品を持ち出さざるを得ないケースも想定されます。
そのような場合に備えて、撥水・防水機能に優れた貴重品入れを用意しておくと、風雨対策もできるため、持ち運びも安心できます。特に用意がない場合は、ジップロックなどのビニール製の袋を代用しても良いでしょう。
4.台風の接近時に発表される主な警報・注意報
ここでは、台風の接近時に発表される主な警報・注意報をご紹介していきます。
暴風関連の警報・注意報
暴風関連の警報・注意報については、「暴風特別警報」「暴風警報」「強風注意報」などがあり、暴風や強風による何らかの被害が発生する可能性が高い場合に発令されます。
自己判断は避け、すみやかに安全な場所へ避難しましょう。
なお、警報・注意報の緊急度については、気象庁の発表する警戒基準を参照してください。
大雨関連の警報・注意報
大雨関連の警報・注意報については、「大雨特別警報」「大雨警報」「大雨注意報」などがあり、浸水や土砂災害など、大雨による災害が発生する可能性が高い場合に発令されます。
危険を避けて浸水対策などを行ってください。
自己判断は避け、すみやかに避難しましょう。
警報・注意報の緊急度については、気象庁の発表する警戒基準を参照してください。
洪水関連の警報・注意報
洪水関連の警報・注意報には「洪水警報」「洪水注意報」などがあり、大雨による河川の増水や氾濫、堤防の決壊や損傷などによって、洪水による災害が発生する可能性がある場合に発令されます。
はやめの行動を心がけ、高台や近隣の建物の高層階へ避難してください。
警報・注意報の緊急度については、気象庁の発表する警戒基準を参照するようにお願いします。
高潮関連の警報・注意報
高潮関連の警報・注意報には「高潮特別警報」「高潮警報」「高潮注意報」などがあり、低気圧による海面の異常な上昇により、高潮による災害が発生する可能性が高い場合に発令されます。
沿岸部にお住まいの際は、自己判断は避け、すみやかに安全な場所へ避難しましょう。
警報・注意報の緊急度については、気象庁の発表する警戒基準を参照してください。
波浪関連の警報・注意報
波浪関連の警報・注意報については「波浪特別警報」「波浪警報」「波浪注意報」などがあり、強風で生じる波浪により、重大な災害が発生する可能性が著しく高い場合に発令されます。
沿岸部にお住まいの際は、はやめの行動を心がけ、安全な場所に避難しましょう。
警報・注意報の緊急度については、気象庁の発表する警戒基準を参照するようにお願いします。
5.台風が最接近時に避けるべき行動とは
台風が最接近している際には、何よりも身の安全の確保を優先してください。
ここでは、災害マニュアルなどにもまとめられている、台風の最接近時に避けたほうが良い行動の例を挙げておきます!
外出
台風が最接近している場合、外出は避けるようにしてください。
特に、夜間の外出はたいへん危険なので控えるようにしましょう。
また、避難する際に車で移動する場合があるかと思われますが、20mm / h以上の降水量がある大雨の中では車のワイパーが効かなくなるほか、ブレーキが効かなくなるハイドロプレーニング現象が起こる可能性があるため、注意が必要となります。
仕事などの関係で止むを得ず外出している場合には、避難勧告に従って速やかに避難してください。
なお、都会での避難の場合には、遠くの避難所へ行くよりも、近隣にある2階以上の階層がある頑丈な建物に避難するほうが安全な場合があります。
周囲の状況や、周りの人の判断なども確認したうえで、パニックにならずに落ち着いて行動するようにしましょう。
屋外での作業
台風が最接近しているにもかかわらず、土嚢を積んだり、屋根の補強をしたり、家の周りの点検を行ったりする方がみられることがありますが、屋外での作業は絶対に避けてください。
飛来物にぶつかったり、暴風に煽られたりして怪我をする危険性があるほか、最悪の場合は命にも関わります。
家屋の心配をする気持ちもわかりますが、台風が最接近した場合には、何よりもまず自分の命を最優先してください。
用水路の見回り
台風が最接近すると、増水する可能性があるため、用水路の見回りをする方がいますが、このような行為は避けましょう。
道路が冠水・浸水している危険性があるほか、用水路が突然氾濫して、最悪の場合は流されてしまうことがあります。
台風で増水した用水路に飲み込まれてしまえば、命に関わることになりますので、危険な場所に自ら足を運ぶことはやめましょう。
海岸の見回り
漁業などを営む方の場合、船を所有している関係で、海岸につけている船の様子が気になって見回りをする方が時折みられます。
しかしながら、海岸は高潮や波浪の影響によって、巨大な波が発生する危険性があり、もしも津波が起こった場合には、飲み込まれて命に関わるおそれがあります。
台風が最接近した海に落ちてしまうと、救助活動も極めて困難です。
海岸の見回りは絶対に避け、安全な場所で台風が過ぎるのを待ちましょう。
6.台風被害の後片付けについて
台風が過ぎ去った後も、安心するのはまだ早いです。台風被害が大きかった場合には、暴風雨や浸水によって汚れてしまったマンションや一軒家の清掃を行う必要があります。
ここでは、清掃を行う際のポイントと便利グッズ一覧をご紹介していきます!
浸水した場合は入念に清掃を行う
浸水してしまった場合には、もとの居住可能な状態に戻すために、入念に清掃を行う必要があります。
泥をかき出したり、ガラスや異物のゴミ出しをしたりするなど、非常に労力が必要な作業となりますが、近隣の方々や家族と協力して行いましょう。
感染症の予防のために消毒が必要
一度浸水してしまった部屋には、野外から汚染された水が大量に入り込んでくるため、ただ清掃をしただけでは衛生面の対策が不十分となります。
そのままにしておくと感染症が発生する恐れがあるので、予防のためにも消毒する必要が出てきます。
《チェックリスト》台風被害の後片付けをするときにあると便利なグッズ
台風の後片付けをするときにあると便利なグッズを一覧でご紹介していきます!
こちらを参考にしていただきつつ、事前にグッズを用意してみてください。
マスク
浸水した汚染された環境で感染症にかかったり、埃などを吸い込んだりすることを避けるために、マスクの着用は必須だといえるでしょう。
顔を広く覆うことができる、サイズの大きなマスクがおすすめです。
ゴミ袋
壊れてしまったものを捨てたり、部屋の中に入り込んだものを捨てたりするために、ゴミをまとめておくゴミ袋が必要になります。
なお、台風時のゴミの収集ルールについては、各市区町村でルールが定められているため、そちらに従ってください。
軍手
台風後の清掃を行う際には、素手で作業をするのは危険ですので、軍手を着用しましょう。
なお、清掃を行う程度であれば通常の軍手でも問題はありませんが、瓦礫の撤去などを行う場合には、飛び出た釘やささくれ立った木材、ガラス片などで手を怪我する可能性がありますので、革製の手袋を着用したほうが安心できます。
雑巾
浸水した部屋の床掃除や、汚れた家具を拭くために雑巾は準備しておきたいところです。
緊急時には、使用済みのタオルや、不要になった衣類なども、雑巾として代用できます。
保護メガネ
台風の後片付けの際に、防塵対策として保護メガネを用意しておくと、目の保護をすることができるので安心できます。
防曇力の高い保護メガネを選んでおけば、長時間の作業もストレスなく対応できるでしょう。
モップ
効率的に水気を取って拭き掃除を行うことができるので、モップがあると便利です。
台風の後片付けではフローリングモップのような簡易なものではなく、業務用のモップがあると重宝するでしょう。
洗剤
洗剤には中性洗剤、アルカリ性洗剤、酸性洗剤などの種類があるため、油汚れに使用したり、こびりついた汚れに使用したりするなど、用途に合わせて使い分けましょう。
台風の後片付けには、業務用サイズの洗剤があると便利です。
除菌剤
台風の浸水被害の後片付けでは、家屋に入り込んだ泥や汚れを十分に取り除いた後、感染症の予防のためにも消毒を行う必要があります。
除菌剤は、アルコール系消毒薬のほか、塩化ベンザルコニウム、次亜塩素酸ナトリウムなどが、ドラックストアや薬局、ホームセンターなどで手に入るのでおすすめです。
ガラ袋
ガラ袋とは、ゴミや廃材を入れるための袋であり、通常のビニール袋よりも摩擦や衝撃などに強いため、尖ったゴミや廃材などを入れても破れにくいという特徴があります。
台風の後片付けではさまざまなゴミが出るため、ガラ袋を用意しておくと便利です。
7.台風被害を受けた家屋や車の保険・補償について
最後に、台風被害を受けた場合の家屋の保険・補償について、簡単に基礎知識をご紹介していきます!
台風被害は火災保険や自動車保険でカバーできる
台風被害は、どの保険でカバーできるのか、詳しく知らない方もいるのではないでしょうか。
実は、台風被害は火災保険でカバーすることができるのです。
加入している火災保険の契約内容に自然災害の項目が含まれていれば、修理費用などを保険による補償でまかなえる場合があります。
「火災保険」という名前であるため、台風被害への補償が含まれていることを知らずに、自費で家屋の屋根やマンションのベランダなどを修理する方がいますが、これはもったいないことです。
自動車の場合も、自動車保険のうちの車両保険で、暴風による車の損傷や、浸水による水没被害をカバーできます。
詳しくは、加入されている保険会社に直接問い合わせをしてみてください。
火災保険でカバーできる台風被害の補償とは
火災保険でカバーできる台風被害の補償は、以下の3種類があります。
あくまでも概要であるため、詳細につきましては加入されている保険会社に直接問い合わせをお願いします。
風災補償
風災補償には、台風・強風・突風・竜巻・春一番・木枯らしなどの風全般による被害が含まれます。
なお、経年劣化による雨漏りは補償の対象外ですが、風災を原因とする雨漏りであれば補償が適応されます。
水災補償
水災補償では、台風・暴風雨・豪雨などで発生した洪水、土砂災害、落石による被害についても補償の対象となっています。
ただし、火災保険の契約内容によっては、水災補償が付帯されていないケースもあるので注意が必要です。
落雷補償
落雷補償はその名のとおり、雷が落ちた場合の被害を対象としたものです。
落雷補償は比較的古めの火災保険でも内容に含まれていることがほとんどですので、確認してみてください。
8.まとめ
マンションまたは一軒家にお住まいの方が、どのように台風対策を行えば良いのか、詳しくお伝えしてきました。
この記事をマニュアルのようにしっかり読み込んでいただき、揃えるべきものを揃えて、今年の台風対策をぜひとも万全にしてくださいね♪