寒い季節は、体だけでなく部屋もぽかぽかと温まる鍋料理がおすすめです。
ただ秋冬の定番となりすぎて、いつも同じ具材と味付けでは、マンネリ化してしまうのが鍋料理の悩ましいところ…。
大人数で囲む鍋料理は、どうせならわいわいと楽しく囲みたいもの。
今年はいつもと違う味付けやスープにチャレンジしてみませんか?
この記事では、定番から変わり種まで人気の鍋料理の種類や、だしの種類やとり方、スープやおつゆを最後まで堪能するシメの種類、そして買い物リストにもなる定番具材の一覧、最後に鍋料理をおすすめする3つの理由をご紹介します。
1.どんな鍋が好き?人気の鍋料理各5選
寄せ鍋
寄せ鍋はもっともスタンダードな鍋料理の種類で、入れる具材の定義がなく魚介類や肉、野菜や豆腐、きのこやしらたきなど、多様な材料を煮ながら食べます。
スープにしっかりとだしが効いているのが人気で、そのまま食べても美味しいのが特徴です。
味噌や醤油、塩など、ベースとなるつゆの味付けが地方や家庭によって違うのが魅力です。
おでん
冬の風物詩とも言えるおでんは季節を問わず人気です。
高タンパクな練り物とヘルシーな野菜が具材なので、低カロリーのダイエットフードとして注目されています。
大鍋で煮込まれたたくさんの種類の具材から出た旨味がだしとなり、美味しいスープで体も心もぽっかぽか♪
一人暮らしや少人数で食べる場合には、レトルトもおすすめです。
すき焼き
すき焼きはご馳走で、世代を超えて人気のある鍋料理です。
具材は牛肉、玉葱、白菜、葱、しらたきなど。
甘じょっぱいスープで煮込み、お好みで生卵にくぐらせて食べます。
残った汁にうどんを絡めて作るシメがおすすめです。
しゃぶしゃぶ
薄くスライスした牛や豚、葉野菜などの具材を、沸騰しただしの中にシャシャっとくぐらせ、ポン酢やごまダレなどのつけダレでいただくしゃぶしゃぶはあっさりしていて飽きにくい鍋料理です。
つけダレにはコチュジャンや柚子胡椒など、白髪葱などアクセントの効いたスパイスや薬味を添えてもいいですね☆
もつ鍋
福岡のご当地鍋「もつ鍋」は、新鮮でかつ下処理されたもつが主役です。
下処理は、牛もつを香味野菜と一緒に何度か茹でこぼして余計な油脂分を取り除きます。
手間暇がかかるため、家庭で楽しむならプロが下処理した市販のもつ鍋セットを購入すると手軽です。
スープのベースは鶏ガラや合わせだしが一般的です。味噌を加えてこってり風味もいいですね♪
2.定番から変わり種まで!ジャンルやカテゴリ別で人気の鍋料理
牛・豚以外の変わり種しゃぶしゃぶ鍋とは?
定番で人気のあるしゃぶしゃぶですが、牛・豚以外にどんな種類があるのでしょうか?
寒い時期におすすめできる人気のしゃぶしゃぶを3つご紹介します☆
コリコリの歯ごたえが堪らない!タコしゃぶ
昆布で取っただしに、酒と塩を加えたあっさり仕立てたスープで薄切りのタコをしゃぶしゃぶします。
もみじおろしを添えたポン酢でさっぱりといただくのがおすすめです。
タコの甘みとコリコリとした食感が、噛むごとに口の中に広がり病みつきですよ☆
鯛しゃぶ同様に、葉野菜はさっとスープにくぐらせて、豆腐ときのこ類はだしでしっかりと煮て食べましょう。
余分な脂を落としてさっぱりいただく旬のぶりしゃぶ
ぶりは、火を通しすぎると脂が抜けすぎて身がパサパサした食感になるので、鍋に入れ身の表面がやや白くなったら頬張りましょう。
だしは昆布であっさりと☆
お好みで酒や柚子などを入れて臭みを消してもよいですね。
食べ進むうちに、つゆにぶりの脂が溶け出し、最高のスープができ上がります。
柚子胡椒やピリ辛味噌を添えるのもよいですが、塩だけで食すのが粋な大人の楽しみ方です♪
濃い目のスープにサッとくぐらす小粋な鯛しゃぶ
鯛しゃぶは、だしには昆布や鰹節に加え、鯛の中骨などを使うと旨味が増します。
スープは酒と塩で味付けした少し濃い目のだしで作り、薄くスライスした鯛身の表面が白色に変わる程度さっとくぐらせていただきます。つけダレはポン酢でさっぱりといただくのがおすすめです☆
一度は真似してみたい、脱マンネリの変わり種の鍋とは?
鍋料理の悩みは、マンネリ化しがちなところ…。
趣向を凝らした鍋料理をしたくても、味付けの材料を揃えるのが大変という方には、レトルトの鍋用スープがおすすめ!
ここでは、和洋中の種類豊かなスープをご紹介します☆
真っ赤なスープが食欲をそそる!ピリ辛ごま坦々鍋
練りごまや豆板醤、ラー油を使ったコク深い味わいの中にピリ辛さが引き立つスープで、家庭で手軽に中華風鍋料理が楽しめます。
具材は白菜やきのこなどの定番でOK!
シメにラーメンやうどんを入れれば、ごま担々麺のでき上がりです。
このタイミングで、ひき肉や小葱のみじん切りの具材をプラスするのもおすすめです。
夏野菜をたっぷり入れて☆鮮やかトマト鍋
トマトベースの鍋料理用スープは野菜をおいしく食べられるのが特徴で、冬だけでなく、ズッキーニなどの夏野菜など、野菜の種類を選ばない鍋料理です。
トマトはお肉にも魚介にも合うので、日によって具材を変えてアレンジしてみましょう。
シメはご飯がおすすめです。
残ったスープにチーズやバジルを加えてトマトリゾット、更に溶き卵を乗せて蒸らせばふわとろオムライスのでき上がり☆
並んだ層が美しい!白菜と豚バラ肉のミルフィーユ鍋
具材は白菜と豚バラ肉だけとかなりシンプルですが、鍋のふちに沿って隙間なく敷き詰められた具材は、見た目にも華やかで圧巻間違い無しの鍋料理です。
鶏ガラでじっくりだしを取った白湯(パイタン)スープは濃厚で、そのままでも美味しいつゆを楽しめます。
柚子や柚子胡椒などで爽やかさをプラスすれば、コクの中に清涼感が広がりますのでおすすめです。
子どもも大人も大好き!あつあつカレー鍋
具材の種類を選ばないのが魅力のカレー鍋は、普段は鍋の具材に選びにくい、じゃがいもやさつまいも、かぼちゃなどのホクホク系食材も美味しく仕上げることができます。
鰹だしが効いた和風スープは、子どもっぽくなりすぎないので大人にも安定して人気がありますよ☆
シメはご飯とチーズでリゾット、更に鰹だしを加えてコトコト煮込んだカレーうどんなど、各ご家庭でアレンジしてみるのもおすすめです☆
大根おろしアートで特別感のあるみぞれ鍋
みぞれ鍋は、だしが染み込んだ大根おろしの、ふわふわした口当たりが人気の鍋料理です。
キャラクターや動物の形に盛り付けた大根おろしアートを乗せれば、ぐっと特別感のある鍋料理に大変身☆
初心者やぶきっちょさんは、型を使えば簡単に大根おろしアートが作れちゃいます♪
何種類か型を用意して可愛いバリエーションに挑戦してみるのもおすすめです☆
食べたら病みつき?!クセになるエスニック系個性派鍋とは?
辛味がくせになる!熱々豆腐を頬張る旨辛キムチ鍋(チゲ鍋)
辛い鍋で人気が高いのは韓国の大衆料理であるキムチ鍋で、日本では通称「チゲ鍋」とも呼ばれます。
具材の主役はなんと言ってもよく漬かったキムチ!
キムチベースの辛味スープで煮込まれた野菜や肉を頬張れば、唐辛子のカプサイシンで汗が吹き出し、体の芯からぽっぽと温まりますね。
タイの風が吹く?!魚介に染み入るトムヤムクン鍋
タイのトムヤンクンは、辛みとレモングラスの清涼感が一体となった独特の風味で、世界3大スープと称されます。
家庭ではなかなかお目見えしないエスニック料理ですが、海鮮を楽しみたいときに、ぜひ鍋料理で囲んでみてはいかがでしょうか?
具材で欠かせないのが海老やきのこ類です。
鶏だしがベースになっていますが、香草や酸味で個性的な味つけのため、できればクセの少ない具材を使うと鍋全体の風味がまとまりやすくなるのでおすすめです。
ココナッツのいい香り!野菜と鶏のグリーンカレー鍋
普通のカレー鍋にちょっとアレンジを加えたいなら、ココナッツの風味が香るグリーンカレーを使って鍋を楽しんでみませんか?
市販のグリーンカレーペーストを利用すると、簡単なのに特別感のある鍋料理が自宅でも楽しめます。
普段は鍋料理に使わないナスや赤ピーマンなどの具材を利用すると、彩りや食感に幅が出ますね☆
旅行気分で楽しみたい、全国津々浦々のご当地鍋とは?
海鮮の宝庫!北海道の「石狩鍋」
北海道が誇るご当地料理の石狩鍋。
生姜やにんにくがプラスされた味噌ベースのスープは体の芯まで温まるコクのある一品です。
だしには北海道産の昆布が最適です。
石狩鍋の具材は鮭が必須です。
盛り付け後、器にバターを一欠片入れると、更にまろやかさがアップしますよ☆
比内地鶏のスープを堪能!秋田の「きりたんぽ鍋」
比内地鶏のだしと醤油ベースのスープをまとったきりたんぽは、もちもちなのにほろほろとした食感が特徴的な鍋料理です。
地鶏そのものもしっかりした食感で、具材としても人気が高いです。
香りが引き立つセリや舞茸、笹がきにしたごぼうなどが定番具材なので、真冬から春先まで長く楽しめるのが嬉しいですね。
きりたんぽ自体がシメのような存在ですが、趣向を変えてうどんなどの麺類で残ったスープを最後まで楽しむのがおすすめです。
贅沢な幻の高級魚!愛媛の「クエ鍋」
月に数本しか水揚げされない幻の高級魚「クエ」を具材に使ったクエ鍋は、まさに鍋料理の王様。
昆布にプラスして、クエのアラで取っただしは脂やコラーゲンが溶け出し、クエをまるごと味わえちゃいます。
クエの身に熱湯を掛けるひと手間で、余分な血合いや脂が落ち、魚の臭みが抑えられますのでおすすめです。
だしで煮込んだ野菜がクタッとしたら、クエの身を入れ、もみじおろしを添えたポン酢でいただきましょう。
旨味が凝縮した上品なスープは、ぜひ雑炊にして最後まで堪能したいですね☆
捨てるところがないほど美味しい!山口の「あんこう鍋」
深海魚である「あんこう」はコラーゲンが豊富で、しばしば「捨てるところがない魚」と称されます。
味付けは一般的に醤油か味噌の2種類で、淡白な風味のものが多いです。
具材にあん肝を使えば、スープにコクが増して旨味や風味が変わるので、鍋の途中から味を変更しながら食べると、鍋料理のいろいろな表情が楽しめそうですね☆
プリップリとクリーミーを味わう!広島の「牡蠣鍋」
大ぶりの牡蠣のクリーミーな味わいを頬張る、贅沢な鍋料理といえば牡蠣鍋ですよね!
豆乳や味噌、ピリ辛スープなど、コクがあり濃い目のつゆとの相性がよいです。
もっと広島の郷土感を更に味わいたいなら、味噌を使った土手鍋をおすすめします。
非日常感のある鍋にトライ!滋味豊かで珍しい肉鍋とは?
ぼたん鍋(猪)
ぼたん鍋は猪鍋(ししなべ)のことです。
なぜ「ぼたん」と呼ぶのかは、“獅子に牡丹”という成句に掛けていることや、肉が牡丹の花色に似ているからなど、諸説あります。
煮込めば煮込むほどホロホロと柔らかくなる猪肉は、厚い脂の見た目と違い淡白な味わいです。
他の肉に比べてビタミンB1やカルシウムの含有量が多いなど、栄養価面でも見逃せません。
昆布と鰹の合わせだしを効かせた、味噌ベースのどっしりとしたスープでいただくのがおすすめです。
鴨鍋(鴨)
鴨の脂は甘く、冬には乗りが一層増して旬を迎えます。
同じ時期に旬を迎える葱と合わせた鴨鍋は、食材同士が非常に良い相性の取り合わせです。
普通の鶏鍋に比べると、やや敷居が高い印象ですが具材と作り方は至ってシンプルですので、非日常感を味わいたいときに試してみてはいかがでしょうか。
だしは昆布だけでも美味しく仕上がりますが、ウルメイワシの「うるめ節」やカタクチイワシの「いりこ」のだしを合わせると、上品になりすぎずコクが増しますのでおすすめです。
火鍋(羊)
中国漢方を用いた薬膳スープがベースの火鍋は、「医食同源」思想そのものです。
具材は羊肉を使うのが一般的ですが、お好みで豚肉を代用しても美味しく楽しめます。
お店で食べる印象が強い火鍋ですが、各種薬膳が溶け込んだスープの素を購入すれば自宅でも気軽にできちゃいます。
お店同様、まろやかな鶏ガラの白湯(パイタン)と花山椒が痺れる麻辣(マーラー)の2種類のスープが用意できればベストですが、自宅に2種類のスープを一度に温められる鍋がなければ、日によって1種類ずつ楽しむのもよいですね☆
すっぽん鍋(すっぽん)
すっぽん鍋は、疲労回復に作用する栄養素である必須アミノ酸、カルシウムやタンパク質、ビタミン群が豊富に含まれており、昔から滋養強壮によいと言われています。
コラーゲンが豊富なのに脂質は少なめで、口当たりがさっぱりとしているのが特徴です。
鍋料理の主役になるすっぽんは、丁寧にプロが下処理したもの購入するのがおすすめです。
3.もっと鍋をおいしく!だしの取り方をマスターしよう!
「だし」は、魚介や野菜など食材の旨味成分が溶け込んだ液体です。
旨味は下記のようなアミノ酸がベースで構成されています。
- グルタミン酸:主に野菜などの植物や海藻類
- イノシン酸:主に肉類や魚介類
- グアニル酸:主に椎茸やポルチーニ茸などの乾燥きのこ類
複数のだしを組み合わせると「旨味の相乗効果」で飛躍的に旨味がアップします。
昆布と鰹の「合わせだし」、香味野菜と肉を煮込んだ「ブイヨン」などがその一例です。
ここからは、鍋や料理の礎となるだしの取り方を、原料別にご紹介していきますね☆
昆布だし
昆布は、まずは水に入れることが基本ですが、その後、だしを水のままで取るのか、湯を使って取るのかにより工程が異なります。
手順 | 湯だし | 水だし |
---|---|---|
1 | 固く絞った濡れ布巾で昆布の表面を軽く拭きます。 (砂やホコリなどの汚れ落とし) ※昆布の表面に付着した白い粉は旨味成分なので、 落としすぎに注意しましょう。 |
|
2 | 30分から1時間ほど水に浸け置いた昆布を、 水と一緒に鍋に入れ中火で加熱し、 沸騰直前で火を止めます。 |
密閉容器に水を入れ、 10時間ほど浸け置きます。 |
3 | 昆布を取り出せば完成です。 |
だしを取った昆布は、食物繊維の宝庫!
細切りにして実山椒と醤油、生姜などで味付けした佃煮は、日持ちがする常備菜になりますよ☆
鰹だし・鯖だし
魚のだしは、水を使うと生臭みが出るため熱湯を使うようにしましょう。
鰹だしは塩味が効きスッキリとした味わい、鯖だしはコクと甘みがあるのが魅力です。
鯖だしは鰹だしに比べて多少魚臭さがあります。
どちらも動物性のだしなので、野菜を使った料理がおすすめです。
手順 | 花鰹 | 削り節 |
---|---|---|
1 | 湯を沸かし沸騰させます。 | |
2 | 火を止め、鰹節を入れ、 鰹節が鍋底に沈むまで 1〜2分待ちます。 |
中火にし、鰹の厚削りを入れて アクを取りながら10分ほど 丁寧に煮立てます。 |
3 | 布巾等を敷いたザルで濾し、鰹節を取り除いたら完成です。 ※鰹節を絞るとえぐみが出ますので絞らないよう注意しましょう。 |
だしを取った鰹節は、ぜひフライパンで炒って余計な水分を飛ばし、手作りふりかけに☆
カルシウムが豊富ですので、育ち盛りのお子さんに嬉しい一品になりますよ。
合わせだし(昆布と鰹)
合わせだしは一般的に昆布と鰹の両方からだしを取ったものです。
上記でご紹介した通り、まずは昆布だしの工程の次に、それを使って鰹だしを取る工程を行えば完成です。
いりこだし・煮干しだし
いりこ・煮干しは、カタクチイワシが原料で、鰹に比べて魚臭さが強いため生臭みを緩衝する味噌系スープとの相性が抜群です。
水に浸けておく前に、頭と腹ワタを取り除くと雑味のない上品なだしに☆
僅かな一手間だけで、ぐっとプロの味に近づきますよ☆
手順 | 湯だし | 水だし |
---|---|---|
1 | 鍋に水を張り、いりこを30分以上 水に浸けます。 |
水を張った容器にいりこを 入れてラップをし、冷蔵庫で 1晩寝かせます。 |
2 | 鍋をじっくりと火にかけて沸騰したら 弱火にして丁寧にアクを取り除き、 5分ほどの煮沸後いりこを取り出したら 完成です。 |
いりこを水から取り出せば 完成です。 |
鶏だし
まろやかな鶏だしは、鶏ガラが原料です。
だしを透明に仕上げるには、アクの除去と沸騰に注意することの2点に気をつけましょう。
手順 | |
---|---|
1 | 流水でガラに付着した血合いや内臓を丁寧に取り除きます。 |
2 | 熱湯を回しかけ、浮き上がった汚れを更に取り除き、 流水で汚れを落とします。 |
3 | 日本酒と長葱や生姜などの香味野菜と一緒に水の中に入れ、 強火で沸騰させます。 |
4 | 丁寧にアクを取りながら弱火にして 3時間コトコトと煮詰め、 スープが少なくなってきたら ガラがかぶるくらいの水を足して更に煮込みます。 |
5 | 布巾等を敷いたザルで濾せば完成です。 ※鶏の油脂分が付着しますので、 キッチンペーパーを使うと後片付けが楽になります。 |
牛肉だし
牛の脊髄部分を煮込んで作る牛肉だしは、実は8時間以上煮込んで作るのが一般的です。
できれば市販のスープを使うことをおすすめします。
干し椎茸・どんこ・香信
干した椎茸はレンチオニンという香り成分が生成されます。
単独で使うよりも、鰹や昆布など他のだしと合わせるとバランスの取れた味わいになります。
手順 | 湯だし |
---|---|
1 | 乾燥した干し椎茸をざっと洗って汚れを落とします。 |
2 | 干椎茸を冷水に浸けて冷蔵庫などで じっくり柔らかくなるまで戻せたら完成です。 少なくとも24時間以上浸すと香り成分である「レンチオニン」や 旨味成分が溶け出すため、風味豊かなだしになります。 |
湯を使うとえぐみが出ますので、必ず水でだしを取りましょう。
干し椎茸は、水に浸ける時間が長いほど旨味が溶け出しますので、じっくり時間をかけて戻すのがコツです。
お取り寄せやだしの素を使うという方法も
今までご紹介した各種だし以外にも、珍しい材料や食材を使っただしの場合には、市販の顆粒タイプを利用するのもよいでしょう。
失敗知らずなのにワンランク上の美味しさを手軽に取り入れられるのが嬉しいですね。
4.スパイスや食材の「ちょい足し」で鍋料理を素敵にアレンジ!
柚子胡椒
ぴりりとした青唐辛子の辛味と爽やかな柚子の香りのハーモニーがアクセントになり、具材の美味しさを引き立てます。
水炊きや、ガラを煮込んで作った白湯(ぱいたん)系スープの鍋料理に最適で、飽きのこないさっぱりとした風味を楽しめます。
花椒(ホアジャオ)
花椒(ホアジャオ)は中華料理のスパイスで、舌の痺れた後にくる清涼感に魅了される人が急増中です。
火鍋のスープに更に花椒を加えれば、痺れを求めて箸が止まりません☆
コチュジャン
コチュジャンは、唐辛子と大豆を麹で発酵させた韓国の辛味噌です。
発酵食品独特のコクと唐辛子の辛味がアクセントです。
近年、発酵食品は腸内フローラ環境を整える働きがあると注目されているので、健康を意識している方は見逃せませんね☆
柑橘類
すだちやカボス、みかんやポンカン、レモンなどの柑橘類を加えると、爽やかさがプラスされ、飽きずに食を進めることができます。
さっぱりとした風味を楽しむなら、肉や魚の脂に一絞りするのがおすすめです。
5.シメはどうする?雑炊や麺でスープを最後の一滴まで堪能しよう
雑炊派
鍋のシメでスープを残さず味わうなら、雑炊がおすすめ☆
さらりした口当たりに仕上げるなら、ごはんを流水で洗い余分なデンプンを落としましょう。
逆にとろみのある仕上がりにしたいなら、洗わずにそのまま使いましょう。
溶き卵を入れたらすぐに火を止めて蒸らします。
予熱で卵に火が通り、半熟状態を楽しめます。
お好みで万能葱や糸唐辛子を散らして彩りよく盛り付けましょう☆
麺派
ちゅるちゅるとした喉越しを楽しむなら麺がおすすめです。
シメに最適な麺の種類と特徴を、それぞれご紹介します。
うどん・ほうとう
コトコトと鍋で煮込んで味を染み込ませたいなら、ぽってりした太めのうどんがおすすめです。
また、ほうとうに代表されるような温かみのある手打ち麺や、幅が広い平打ち麺は、素朴な醤油や味噌などの郷土鍋に最適です。
ノスタルジックさで温かみが増し、鍋料理の味わいを深くしますね。
ビーフン・フォー
エスニック系の鍋には、東南アジアや中国を原産とする米粉麺がおすすめです。
麺が薄く細いので味が染み込みやすく、鶏ガラなどの薄口で優しいスープや、お醤油ベースのスープにマッチします。
中華麺・ラーメン
中華麺は、スープを吸収しにくい特徴があるので、麻婆鍋や坦々鍋、チゲ鍋、もつ鍋などの比較的こってりした味付けに最適です。
別鍋で湯がき、完成したものを鍋に投入して味わいます。
麺に絡みつく濃厚なスープを最後まで堪能しましょう☆
パスタ
海鮮だしが美味しいブイヤベース鍋や、夏野菜たっぷりのトマト鍋にはパスタが最適!
普段遣いの乾麺もよいですが、旨味がぎゅっと溶け込んだスープを活用して、もっちりとした食感の生パスタを使えばレストラン顔負けになること間違いなしです☆
5.大人数でも大丈夫?鍋をするときの人数と大きさの目安とは?
土鍋を買うなら、人数に適したサイズのものを揃えたいですよね。
土鍋は、通常「号」と呼ばれる大きさの単位(1号=約3cm)が使われますが、その実態は取っ手の部分を含めた直径だったり、口径だったりとメーカーにより異なります。
号は、あくまでも目安として捉え、大きさは個別の商品の口径や容量を確認するようにしましょう。
人数 | 号 | 直径 | 口径 |
---|---|---|---|
1人 | 5号 | 20cm前後 | 18cm前後 |
1-2人 | 6号 | 22cm前後 | 20cm前後 |
2-3人 | 7号 | 25cm前後 | 22cm前後 |
3-4人 | 8号 | 28cm前後 | 25cm前後 |
4-5人 | 9号 | 31cm前後 | 27cm前後 |
5-6人 | 10号 | 35cm前後 | 30cm前後 |
6.IH調理器具での鍋で、ガス缶の燃料切れにサヨウナラ!
カセットコンロで鍋をしている最中、ガス缶が切れてしまったことはありませんか?
せっかくみんなで囲んでいた鍋が冷めるばかりではなく、台所で調理をすることになるので、作りながら囲む醍醐味が減ってしまいますよね。
これを解消するのにおすすめなのがIH調理器です。
電気さえあれば燃料の心配をすることなく最後までみんなで鍋を囲むことができます。
さらにIH調理器は、保温機能があるため、湯豆腐のように温度管理が重要な鍋料理に特に便利です。
IH調理器にはIH対応の鍋が必須です。
最近では、IHに対応した土鍋やおしゃれな鍋がありますので、インテリアや好みに合わせて、お気に入りの鍋を見つけてみてくださいね。
7.味付けを選ばない定番の具材リストで買い忘れを予防しよう!
鍋の食材を買い忘れてしまわないように、定番具材をリストアップしました。
その日の特売情報などにも応じて、野菜や肉、海鮮などからそれぞれ数品ずつ揃えれば、満足のいく鍋料理のでき上がりです☆
鍋に入れて美味しい野菜・きのこ
葉菜類 | 根菜 | 発芽野菜 | きのこ |
---|---|---|---|
・白菜 ・葱 ・キャベツ ・小松菜 ・チンゲンサイ ・春菊 ・水菜 ・セリ ・ニラ ・からし菜 ・レタス |
・人参 ・ごぼう ・大根 ・山芋 ・じゃがいも ・かぶ ・れんこん ・ごぼう |
・もやし ・豆苗 |
・しめじ ・しいたけ ・舞茸 ・エリンギ ・えのき茸 ・きくらげ |
鍋に入れて美味しい魚介・肉
魚介 | 肉 |
---|---|
・エビ ・カニ ・ホタテ ・タラ ・鮭 ・牡蠣 ・アサリ |
・牛肉 ・鶏肉 ・豚肉 ・もつ ・鴨 ・羊 |
鍋に入れて美味しいその他の加工食品
その他 |
---|
・豆腐 ・しらたき/こんにゃく ・油揚げ/厚揚げ ・練り物 ・ウインナー ・ロールキャベツ ・つみれ/肉団子 |
8.自宅で鍋料理を囲むのをおすすめする3つの理由とは?
準備&調理の時短が実現できる!鍋料理は忙しい家庭の味方☆
ざく切りにした野菜や肉・魚などの具材を、ひとつの鍋でコトコトと煮込むだけでできてしまう鍋料理は、途中で調理に手をかける必要がほとんどなく、最強の時短料理と言っても過言ではありません。
例えば鍋を煮込んでいる間、次の食事を仕込んだり、洗濯物を畳んだり、ちょっとした片付けをしたりと、火に気をつけながらであれば他の作業が捗るので効率よく家事を済ませることができますね☆
鍋は野菜が豊富!ダイエット中や健康志向の人におすすめの料理
野菜やきのこをたっぷり使った鍋料理は、現代人に不足しがちな鉄分や食物繊維、ビタミン、ミネラルなどのダイエットに適した栄養素がたくさん!
具材の旨味が溶け込んだスープは、余すことなく栄養を摂ることができますね。
そして体を冷やさないのがダイエットの基本!
体を温め、新陳代謝を高めれば体の活性化が期待できそうですね。
ただし、くれぐれもシメの食べ過ぎにはご注意を☆
鍋を囲むと、仲間とほっこりタイムで仲良くなれる。
鍋料理は何人かで囲むのが醍醐味!
鍋料理はよそ行きの料理ではなく、どちらかというとわいわいと大人数で楽しむ家庭感の強い料理なので、一緒に買い出しの準備をしたり、鍋が煮えるまでの待ち時間に会話を弾ませたりすることができます。
鍋料理の温かさは、人の緊張を解きほぐして、ぐっと距離を縮める効果があるのかもしれません☆
9.まとめ
この記事では、和洋中、エスニックと、様々な種類の鍋料理をご紹介してきましたが、気になる鍋料理は見つかりましたか?
ぜひ、次回はいつもと違う味付けや具材に挑戦し、秋冬の風物詩である鍋料理を囲みながら、家族や友人との団欒を楽しんでくださいね☆