部屋干しをするときや、梅雨の時期の湿気対策に便利な除湿器。除湿器の購入前には「どのメーカーがいいの?」「値段の相場はどのくらい?」など、選び方で悩むこともあるのではないでしょうか。
そこで今回は「人気の除湿器を知りたい」という方へ向けて、おすすめの除湿器10選をご紹介します。
メリットやデメリットなども合わせてご説明しますので、それぞれどんな特徴があるのかを比較しながら、ご家庭にあった除湿器を見つける参考にしてみてください。
まずは除湿器の種類とその特徴を知ろう!
除湿器は、除湿の仕方によっていくつかの種類に分かれています。まずはどういった種類があるのか把握しましょう。
その上でそれぞれの特徴をつかみ、ご家庭の環境に合わせた除湿器を選択するようにしましょう。
湿度の高い時期中心「コンプレッサー方式」
コンプレッサー方式では、空気を冷やすことで湿気の元となる水蒸気を取り除きます。
水蒸気は温度が高い空気に多く含まれ、冷たい空気には少ないという特徴があります。そのため、暖かい空気を冷やすと水蒸気が気体の状態でいられなくなり、液体へと姿を変えるのです。
コンプレッサー方式の除湿器はその仕組みを利用して、室内の空気を吸い込み、除湿器内で温度を下げて空気内の水蒸気を強制的に水分へと変え、湿気の少ない空気にしてからまた部屋へと空気を戻します。空気中から取り出された水分は、排水タンクに溜められます。
コンプレッサー方式の除湿器は、湿度も温度も高い梅雨の時期などに活躍しますが、空気がもともと冷たい冬の時期は、十分機能が発揮されないというデメリットもあります。また起動音が大きく重量もあるので、寝室での使用や頻繁に移動させるような使用には向いていません。
冬場も有効活用「デシカント方式」
デシカント方式はゼオライト方式とも呼ばれています。これは、乾燥剤に水分を吸収させることで湿気の元を取り除く、という方式です。
室内の空気を吸い込み、除湿器内の乾燥剤を通して水蒸気を取り除いてから空気を部屋へと戻します。乾燥剤で吸い取られた水蒸気は、電気ヒーターで温められた後冷やされて水になり、排水タンクへ溜められます。乾燥剤は電気ヒーターによって元の乾燥した状態に戻され、再び湿気を吸収するという仕組みです。
デシカント方式の除湿器は、乾燥剤と電気ヒーターによる除湿のため、冬の寒い時期でも十分機能します。
コンプレッサー方式のものと比較して起動音が小さく、重量が軽いというメリットもあります。一方、電気ヒーターにより多くの電力を使う(電気代がかかる)こと、発熱するため周りの温度が高くなることがデメリットです。
年中安定的に使える「ハイブリッド方式」
ハイブリッド方式の除湿器は、コンプレッサー方式とデシカント方式の両方を併せ持ちます。
どちらの機能も使えるため、夏場はコンプレッサー方式、冬場はデシカント方式を使用することで、年中いつでも高い除湿力を誇ります。2つの機能を搭載している分、比較的コストが高いというデメリットはありますが、1台で一年中使えるという点がおすすめです。
押入れなどコンパクトスペースに最適「ペルチェ方式」
ペルチェ方式は、ペルチェ素子を用いて空気を冷やすことで、湿気の元となる水蒸気を取り除きます。
空気を冷やして湿気を取り除くという点ではコンプレッサー方式と同じですが、ペルチェ素子は電流を流すことで冷却効果を持つので、騒音がしないという違いがあります。
コンパクトな小型サイズで販売されていることが多いため、場所を取らないというのがメリットです。しかしその分、除湿性能が低いというデメリットもあります。ほかの除湿器と比較すると価格が安いため、一人暮らしの方にもおすすめです。
除湿器の選び方のポイントをチェック!
同じ種類の除湿器でも、使える機能や排水タンクの容量、除湿範囲など、製品により異なる部分があります。
ここでは除湿器を選ぶ基準となるポイントをご紹介します。ご自身にとって除湿器が一番必要となる理由は何かを考えながら、それを満たすものを選ぶのが大切です。
除湿能力〜部屋の広さに適したものを選ぶ〜
除湿能力とは、1日でその除湿器が吸収できる水分量を表しています。除湿能力はL(リットル)で表され、その能力で除湿可能な部屋の面積が○○畳、といった形で表示されているのが一般的です。
除湿器を使おうと考えている部屋の広さより少し大きめの面積が書かれた除湿器を選ぶと、より高い除湿効果が望めます。
排水タンクの容量〜就寝中も使用するなら大きめを選ぶ〜
空気内の水蒸気を水分に変えた後、その水を溜めておくのが排水タンクです。このタンクが小さいと、頻繁に水を捨てなくてはなりません。
就寝中や外出中に除湿器を利用することも考えているなら、排水タンクが大きめのものを選ぶと良いでしょう。ただし、タンクの大きいものは、その分除湿器自体も大きくなるため注意してください。
排水タンクとホースが両方使用できるタイプもあるので、除湿器のサイズを抑えつつ、水を捨てずに長時間使用したいときには便利です。
お手入れのしやすさ〜フィルターの交換頻度などチェック〜
空気の吸い込み口にあるフィルターは、定期的に掃除や交換が必要になります。どのくらいの頻度でメンテナンスが必要なのかも、除湿器選びのポイントとなるでしょう。フィルターのみならず、タンクや除湿器内部もお手入れがかかせません。
それぞれメンテナンスがしやすい構造になっているかも、あわせて確認しておきましょう。
衣類乾燥の機能〜部屋干しするなら必須〜
室内で衣類を干すときに除湿器を利用するなら、衣類乾燥機能の付いた除湿器がもっともおすすめです。
最近では、赤外線で湿った洗濯物を感知してその方向に風を送る機能や、プラズマクラスターイオンを放出する機能など、衣類乾燥に役立つ機能の付いた除湿器が数多く販売されています。
メーカー独自の機能〜電気代を抑えるエコモードなど〜
メーカーごとに独自の機能が付いている除湿器もあるため、どんな機能が欲しいかを把握しておくことが大切です。
たとえば電力を抑えるエコモードやタイマー機能、長時間の運転で自動ストップする機能、除湿器と空気清浄機を兼ね備えたもの、花粉やカビ対策機能、その他洗濯物のスポット乾燥や短時間で乾くハイパワー乾燥機能など、除湿器によって、使い手のことを考えた便利な機能はたくさんあります。
教えて!除湿器のQ&A
除湿器を購入するにあたっては、かかる電気代や除湿器の寿命など、様々な点が気になるものです。
そこで、ここでは除湿器を購入する際に抱きやすい疑問についてお答えします。
除湿器の電気代は月にどれくらいかかる?
除湿能力は5Lで、木造住宅6~7畳、鉄筋住宅13~14畳向けの除湿器を、1カ月間運転し続けたと仮定します。この場合にかかる電気代は、コンプレッサー方式の除湿器なら約3,500円、デシカント方式の除湿器は約9,500円が目安です。
ハイブリッド式は除湿にどちらの方式を用いるかで異なりますが、夏場はコンプレッサー方式の値段、冬場はデシカント方式の値段がかかると考えて良いでしょう。
除湿器のメンテナンス費用は?
除湿器の基本的なメンテナンスは、排水タンクをキッチン用洗剤とスポンジで洗うことと、フィルターに掃除機をかけ水洗いをすることです。フィルターはメーカーにより交換頻度が異なりますが、概ね2年~10年に1度の交換で、価格は1,000円台~5,000円以下が相場です。中には、フィルターの10年保証を付けているメーカーもあります。
その他、故障して修理が必要な場合を除き、ほとんど大きな費用はかかりません。
除湿器の寿命は?
除湿器の寿命は、一般的に5~10年といわれています。
コンプレッサー方式の除湿器は内部部品の摩耗が故障の原因となりやすく、デシカント方式の除湿器は乾燥剤の吸水力が低下することが故障の原因となりやすいでしょう。
除湿器は部屋干しにも効果ある?
部屋干しした洗濯物が乾きにくいのは、洗濯物によって空気中の湿度が上がり、水分が蒸発しにくくなるからです。そのため除湿器で湿度を下げることによって、洗濯物は乾きやすくなります。また、除湿器から出る風にも、空気を循環させてより洗濯物を乾きやすくする効果があります。
洗濯物の真下に除湿器を置けば、重力によって衣類の下に溜まりやすい水分も効率的に蒸発させることが可能です。
部屋干しに最適な除湿器5選
部屋干し用に除湿器の購入を考えている方におすすめの、衣類乾燥機能が付いた除湿器をご紹介します。
三菱電機 MJP180NXW コンプレッサー式
除湿機能はもちろん、衣類乾燥機能に「夜干しモード」まで付いた除湿器です。
排水タンクも大きく、水を捨てるときは片手で簡単に取り外しができる使い勝手の良いハンドルが付いています。
パナソニック YHRX120N ハイブリッド式
幅広い部分に風を送れる「ワイド送風機能」や、花粉やニオイの抑制に効果のある「ナノイー」を搭載しています。
衣類を「花粉・ニオイ・クローゼット」という3つのモードでケアすることができます。
三菱電機 MJM120PXW 除湿器サラリ コンプレッサー式
「3Dムーブアイ」という赤外線センサーを搭載しており、衣類の乾き残りを発見したら、そこを狙ってピンポイントで送風、すばやく乾かしてくれます。
音の小さい「夜干しモード」や、およそ40%節電してくれる「節電モード」もあります。
さらに、ホースをつなげば水捨ての必要がなく、連続除湿も可能になります!
アイリスオーヤマ DCE1202 コンプレッサー式
除湿機能と空気清浄機能を併せ持っているため、花粉の多い時期の部屋干しにぴったりです。
花粉を取り除いてくれるほか、ニオイやほこりまで除去してくれます。
空気の汚れ具合を5段階の色で知らせてくれるモニターランプ付きです。
コロナ CDH1819AE コンプレッサー式
広い部屋の除湿におすすめのコロナの除湿器です。
10年交換不要のフィルターでウィルスの抑制・脱臭・除菌を行ってくれるため、お手入れも楽々。
タイマーも付きなので切り忘れの心配もありません。
5段階で湿度を設定することもできます。
【2020年版】花粉除去など機能も充実!売れ筋の除湿器5選
近年売れ筋の、人気除湿器を5つご紹介します。
どれにするか迷ったら、以下の中から選んでみるのも良いかもしれません。
パナソニック FYC120HSX ハイブリッド式
衣類乾燥におすすめの除湿器で、運転モードは「衣類乾燥」「除湿」「衣類ケア」の3つです。
幅広く干した洗濯物にも対応してくれる「ワイド送風」もあります。
用途に合わせて弱や強、音控えめなどを選べて便利です。
三菱電機 MJP180NXW コンプレッサー式
衣類乾燥付きの除湿器でおすすめした、三菱電機のMJP180NXWが、売れ筋商品としてもランクインしています。
コンプレッサー方式ながら、冬もパワフルに除湿をする「冬モード」があるのが特徴です。
「ハイパワー除湿」機能で、広いお部屋にも十分対応してくれます。
シャープ CVH120W コンプレッサー式
ニオイとカビ対策に優れた除湿器です。
乾かした後も、洗濯物を取り込むまで消臭し続けてくれます。
加えて、パワフルな風量とプラズマクラスターイオンの効果で、菌の繁殖を防ぎます。
日立 HJSD562 デシカント式
オールシーズン使えるデシカント方式の除湿器で、冬場でも除湿能力が落ちません。
風を150度上下に動かすワイド乾燥や、送風方向を選んでスポット乾燥をすることもできます。
約5kgという軽さとコンパクトな作りなので、家中どこへでも楽に移動でき、置き場所にも困りません。
アイリスオーヤマ DCF80 コンプレッサー式
コンプレッサー方式の衣類乾燥除湿器で、電気代が安く抑えられます。
部屋干しのニオイ対策にもおすすめです。
オフタイマー付きなので、うっかり除湿器をつけっぱなしにしてしまう心配もありません。
1日最大8.3リットルも除湿ができる大容量タイプです。
まとめ
除湿器には4つのタイプがあります。
加えて、排水タンクの容量やお手入れのしやすさなど、今回ご紹介したポイントにも注目してみてください。
この記事が、ご家庭にあった除湿器選びの参考になれば幸いです。
関連タグ