キャンプでの醍醐味と言えばテントでの宿泊ですよね。キャンプでは普段の会話も一味違い、テントで過ごすひとときはお子さんや友人との忘れられない思い出の1ページになることでしょう。「今年はテントデビュー!」と思っても、いざ購入しようとすると、テント用品は専門用語が並び、一体どれを選んでいいかわからないということはありませんか?
この記事では用語の解説や、選び方、各種テントメーカーをご紹介していきますので、テント選びの参考にしてみてくださいね☆
選ぶ前にテントに関する専門用語をチェック!
テントを選ぶ上で知っておきたい、パーツや関連する専門用語をまとめました☆
フライシート・天幕
通気や通風のためにテント本体にかける幕のことです。
テント本体が雨や朝露に濡れるのを防ぎます。断熱の効果もあります。
グランドシート・フットプリント
テント本体の下に敷く防護シートです。地面の湿気で濡れることや、地面に落ちている枝・小石などでの損傷を防ぎます。
グ
ランドシートがテント底面よりも大きいと、雨がシートの上に溜まってテント本体が浸水しやすくなるので、テント本体の底面よりもひと回り小さいものを選ぶのがコツですよ♪
スカート
フライシートの裾部分に、風よけとして用意されている幕のことです。
スカートは地面と接するように固定し、下から冷気が入るのを防ぎます。寒い時期のキャンプであるとよいパーツです。ただしテント内の空気がこもりやすくなるので、定期的な換気や一部のスカートは開けておくなど通気性を確保する工夫をして快適さを維持しましょう☆
インナーマット
地面の凸凹や硬さ、冷気などから守り、快適に過ごすためにテント内に敷くマットです。テントの下に小石などがあると、座っていても痛くて寝心地も悪くなります。
厚手でクッション性のあるものを選ぶと快適さがアップしますよ。
ポール/フレーム
テントを組み立てるときに使う棒のことです。支柱や、テントの骨組みとして使います。
前室
テントの入口とフライシートとの間にできる土間のようなスペースのことです。
靴の着脱や荷物置き場、雨の日などは調理スペースとして使います。
シングルウォール・ダブルウォール
フライシートのあるテントがダブルウォール、無いものがシングルウォールです。
シングルウォール型テントはフライシートが無い分軽く、主に登山で使われることが多いです。テント内と外気温との寒暖差が大きく、テント内が結露しやすいという注意点があります。
ダブルウォール型テントは、フライシートでテント本体をカバーする構造です。テント本体とフライシートがいわば二重サッシのような構造になるため、テント本体と外気温との寒暖差が緩和され、シングルウォールに比べると結露が少ないのが特徴です。
ペグ
テントを地面に固定する釘のようなものです。アルミやスチール、鍛造製やプラスチック製のものがあります。
テントから張ったロープを、フック型になっているペグの頭部に引っ掛け、ペグの足先を地中に埋めてロープを固定します。
キャノピー
テントの入口部分に用意された、日除け・雨除け用の小さな屋根のことです。
小さいタープとして、キャノピーの下で調理したり食事をしたりという活用ができます。
耐水圧
1cm四方にかけた水圧で、テントが水漏れをおこさずにいられる程度を示したものです。1500mm以上あると大雨にも耐えられます。
ただし、テントの縫い目部分などは耐水圧が低くなりやすいため、撥水スプレーなどで浸水を防止しましょう。
ベンチレーター
テントの換気口のことで、テント上部や下部にあります。
テント内の空気を循環させ、テント内での結露と酸欠を防止する役割があります。
<おまけ>タープ
ポールと布、ペグとロープで日除け・雨除け用の大きな日陰が作れる道具です。
どんなキャンプがしたい?用途やスタイルをイメージしてみよう!
キャンプ場などの広い敷地に設置する
キャンプ場には友人や家族と車で行くと言う人も多いでしょう。居住性を重視して大きめのファミリーテントを選ぶとよいでしょう。
もちろん自立式テントでもよいですし、ペグを打てることが多いため、キャンプ場で遊ぶなら非自立式のテントでも楽しめますね。
登山のテントサイトに設置する
登山で使う装備は軽量さとコンパクトさ、機能性の全てを兼ね備えたテントを選ぶのがベストです。
山の天気は変わりやすく強風が吹くこともありますので、風に強いアルミ合金のフレームのテントを選びたいですね。
ツーリング先の駐車場や路肩に設置する
登山同様、軽量に加えコンパクトになるものがおすすめです。
ツーリングの場合は道路などのコンクリートにテントを設営する場合を想定し、ペグ不要の自立型テントを選ぶとよいでしょう。
テントもいろいろ。用途に適した形状・種類とは?
ドーム型
最も主流のテントの形です。2本のポールを天井でクロスさせて空間を作ります。
居住スペースはテント内の1室のみのシンプルな構造で、テント初心者にぴったりです。1〜2人用の小型のものから、4〜5人のファミリー向けの大型のものまで幅広く人数に対応しています。
2ルーム/トンネル型
ドーム型のフライシートを延長して、リビングスペースを確保した形状です。延長したフライシートがタープの役割を果たします。
トンネル型は、その形状から「かまぼこ型」と呼ばれることがあります。
ワンポール(モノポール)/ティピー型
円錐型のテントです。
テントの中央に立てた1本の支柱を軸にしてテントを自立させる構造です。加えてテントから伸ばしたロープにペグを打ち、テント本体を四方八方から引っ張って形状を保ちます。
ロッジ型
家や山小屋のような形状をしたテントです。
ドーム型は天井と壁が一続きになり湾曲しており、ワンポール型はテントが円錐型で壁が斜めになっていますが、ロッジ型はほぼ垂直な壁がありますので居住空間を広く確保できる特徴があります。
ポップアップ型
海水浴やピクニック、運動会などで見かける簡易テントです。
テント本体にワイヤーが内蔵されており数秒で設置できます。円状に折り畳まれているものが主流で、慣れるまでは収納時の折り畳みに手間取ることも。
日除け用途が多く、入り口に扉が無いものや耐水圧が低いものが多いです。
ワンタッチ型
こちらもワイヤーがテントに内蔵されており、傘のようにワンタッチで開くことができます。
撤収時も折り畳み傘のようにまとめるだけで収納できるので、ソロキャンプやツーリングなどにおすすめです☆
何人で泊まる?テントは宿泊人数プラス1〜2人分大きめを選ぼう!
人数で選ぶときには、テントに記載されている「収容人数」を参考にしましょう!ただしこの「収容人数」は各メーカーが独自で定めた収容できる最大人数です。
宿泊する人数よりも1〜2人分大きめのテントを選ぶと居住空間に荷物を置け、テント外への移動時にも人をかき分けることなく余裕が生まれるため、快適に過ごすことができますよ♪
1人で
1人用のテントの場合、1〜2人用と書かれたものを選ぶとよいでしょう。
またテントの種類も設営のしやすさを考えてドーム型やワンタッチ型のものがおすすめです。
家族と
収容人数は大人を基準としているため、お子さんが小さいうちであればテントに記載された収容人数通りでも十分に居住スペースを確保できます。ただし成長したときのことを考えて、大きめのものを用意した方が長く使えますね。
テントが大きくなるほど、設営・撤収の難易度があがり重量も増しますので、テントを選ぶ際にはその点も併せて考えましょう☆
友人・恋人と
友人との大人数のキャンプでは、9〜10人が収容できる大型のテントを選ぶ方法と、4〜5人用のテントを複数台用意する方法がありますが、複数台用意した方が汎用性は高いですね。
2ルーム型やトンネル型のテントは、極端に気温が下がらない季節であればリビングスペースを寝室として併用することで、大人数のキャンプに対応できます!おしゃれなものを選んでテントサイトで注目されちゃいましょう☆
恋人とのキャンプでは、リビングスペースがあるものを選んでプライベート空間を確保したいですね。設営のしやすさを考えて大きさは2〜3人用のものを選ぶとよいでしょう。
キャンプ用テントを選ぶなら必見の機能!5つのチェックポイントとは?
アウトドアで使うから耐水圧は必須!
天候の悪化はアウトドアでの大敵ですよね。テント内に天井から雨水が侵入してきては、快適なテント生活はできませんので、耐水圧が1500mm以上の大雨に対応したテントを選ぶようにしましょう。
ポールやフレームの強度
天候によっては強風にテントが煽られることもあります。テントの強度は寝ている間の安心感にも繋がります。
ここではテントを支えるポール/フレームの特徴を、素材別にご紹介しますね。
- アルミニウム合金
アルミニウムに他元素を合わせることで強度を補い、軽さと柔軟さを兼ね備えています。スチールやグラスファイバーに比べ高価です。
アルミニウムに銅やマグネシウム、マンガンなどを加えた「ジュラルミン」が一般的で、多くのドーム型テントのポール/フレームに使用されています。
- グラスファイバー
ガラスを繊維状にしたもので、木材に近い弾性を持つ素材です。比較的お手頃な価格帯のテントやポップアップテントのポールに使われています。
アルミニウム合金に比べると、重量が増し、かつ折れやすいことに注意が必要です。
- スチール
3つのうちで最も強度のある素材で、キャビンテント・タープ等のポールに使われていることが多いです。ただし他金属に比べ重いため持ち運びが大変です。
また、サビや変色することがありますのでこまめにお手入れをして長く使いたいですね。
テントの素材
テントの特徴的な素材を下記にまとめました。
- ポリエステル
「ポリエステル」は吸水性が低く主にフライシートに使われています。
軽量性や紫外線などへの耐候性があり、アウトドアに適した素材です。
- ナイロン
「ナイロン」は軽量で伸縮性があるため耐久性に優れており、主にテント本体に使われます。
軽量さと機能性の両方が求められる登山用のテントによく使われる素材です。
- コットン
「コットン」は、厚手の生地で見た目がよく、おしゃれなキャンパーに人気です♪
天然素材で吸湿性に優れているので、湿度が残ったまま収納するとカビの温床となります。またポリエステルやナイロンなどの化学繊維に比べると重いため、自家用車・レンタカーでのキャンプにおすすめです。
居住空間の快適さ
リビングスペースがあるテントはプライベート空間を楽しむことができます♪テントの壁で完全にリビングスペースを区切れば完全なプライベートスペースを確保できますし、壁面を開放すればアウトドアらしい開放的な楽しみ方ができますね。
道具や焚き火などの配置を工夫し、心地よい空間を演出してみましょう!
設営・撤収のしやすさ
キャンプ初心者の場合には、テントの設営・撤収に苦労するものです。
入門編として、設営の手軽なワンタッチタイプのテントを選べば、撤収のときも簡単で長い時間遊びに使うことができますよ☆
【人気ブランド勢揃い】メーカー・ブランドでテントを探してみよう!
DOD
「アウトドアをワクワクする外遊びに。」をコンセプトにした国内ブランドです。
デザイン性に優れユニークな形状のものを展開しています。
ベルガンス
北欧のノルウエーで1世紀以上の歴史をもつ伝統的な企業です。
1908年に創業者のOle Bergans氏が、フレーム付きのリュックで特許をとったことでも知られている、世界中で親しまれているブランドです。
コールマン
アメリカで1900年に創業したアウトドアメーカーです。
『アウトドアで「家族」「仲間」「自然」が触れ合うことで生まれる心のつながりを大切に。』をモットーとして、快適にアウトドアを楽しめる製品を作り出すというビジョンを掲げています。
スノーピーク
ブランド名は創業者であるクライマーの山井幸雄氏が魅了された名峰「谷川岳」に由来します。
新潟県燕三条市の優れた金属加工製品を活かしたオリジナルのアウトドアグッズはこだわりが詰まっています。
ogawa(オガワ)
東京に拠点をおくキャンパルジャパン株式会社による「信頼」を理念に掲げたブランドです。
1960年に発売したロッジ型テントの「オーナーロッジ」は、モデルチェンジを重ねながらも根強いファンがいる一品です。
ノースフェイス
1968年にアメリカのサンフランシスコで創業のアウトドアブランドです。
1970年初頭には世界で初めてドーム型のテントを開発しました。現在も半球形状の他には無い先駆的なデザインのテントを展開しています。
チャムス
1983年にアメリカのユタで創業したブランドで、日々の生活の中に、「あったらいいな」というアイテムを形にし続けています。
チャムスの製品には「ブービーバード」と呼ばれる愛らしいメインキャラクターのマークがプリントされていますので、ショルダーバッグなどの小物と併せて揃えても可愛いですね。
ニュートラルアウトドア
2015年にスタートした大阪発のアウトドアブランドです。
日常生活から離れて自然の中で中立(ニュートラル)な自分を取り戻す時間を過ごしてほしいという想いが込められています。
ヒルバーグ
テントやシェルターを専門に展開するブランドです。
ヒルバーグの全てのテントは、インナーテントとアウターテントが結合され、設営しやすくなっています。テントの能力別にレーベルが分類されているため、スペックで選びやすいのが特徴です。
NORDISK(ノルディスク)
北欧デンマークのブランドです。最先端の技術と素材を使った商品は、スカンジナビアデザインの理念のもと、長く飽きのこないシンプルで機能的な製品です。
グランピングなどで使われ、おしゃれなキャンパーに人気があります。
LOGOS(ロゴス)
「海辺5メートルから標高800メートルまで」をブランドポリシーとして掲げ、マリンと登山の両アクティビティの中間で活躍するアウトドア製品を目指して作り続けています。
キャプテンスタッグ
食器やコンロ、シュラフにテーブル、テントなど、アウトドアアイテムをオールラウンドに展開するブランドです。
使いやすさと手頃な価格の両方を兼ね備えた製品を展開しています。
まとめ
テントの形状や素材で、全く異なるテントサイトの雰囲気になりますね。
お好みのテントを見つけて、今年はぜひキャンプで忘れられない思い出を作っちゃいましょう☆