自分の家にピッタリなカーテンはどれ?カーテンの種類と選び方

一言でカーテンと言っても種類は様々。
年始や季節の変わり目、模様替え、引っ越しのタイミングなど、カーテンの新調を考えるときは、どんなカーテンを選べばいいのか迷ってしまうもの。
特に最近はカーテンの機能も多様化しているので種類も多く、自分の家に合ったカーテン選びに難儀する方も多いのではないでしょうか?

そこでこの記事では、カーテンを選ぶ時に必要なカーテンの名前、種類、機能について解説します。

ウィンドウトリートメントの種類

カーテンと言うと、ブラインドやシェードなど、窓につける装飾品すべてを指す言葉だと思っている方が多い印象ですが、実は違います。
インテリア業界では、カーテンやブラインド、シェードなど窓周りにつける装飾全般のことを「ウィンドウトリートメント」と言い、ウィンドウトリートメントには以下の種類が挙げられます。

  • カーテン
  • ブラインド
  • シェードカーテン
  • スクリーン

カーテンもブラインドもウィンドウトリートメントのひとつに分類され、さらにこれらのウィンドウトリートメントにもいくつかの種類があるので、豊富な種類の中から自分に合ったものを選ぶことができると言えます。

それではそれぞれのウィンドウトリートメントについて具体的に見ていきましょう。

カーテンの種類

一般のご家庭で多く使用されているカーテン。
説明は必要ないでしょう。
カーテンは以下のように分類されます。

ダブルカーテン

「ダブルカーテン」は、ドレープカーテンとレースのカーテンがセットになったもののこと。
主に一般家庭の掃き出し窓に多く用いられ、レースのカーテンは窓側、ドレープカーテンは室内側につけるのが一般的です。
カーテンと言うと多くがこのダブルカーテンのことを指し、2枚をバランスよく合わせるのがポイントです。

ダブル カーテン をもっと見る

ドレープカーテン

ドレープカーテンは厚手の生地で仕立てたヒダのあるカーテンのこと。
直射日光や人目を遮断するほか、加工によって特殊な機能を備えたものもあり、種類は様々です。
色や柄などのデザイン、生地の質感を楽しむことができるので、インテリアとしての需要も高まっています。
色や柄が豊富にあるので、季節や流行り、気分に合わせて気軽に付け替えることができるのも魅力です。

【ドレープカーテンのヒダ倍率】

ドレープカーテンには「ヒダ倍率」というものがあります。
ヒダ倍率とは、カーテンの仕上がり幅に対して、カーテン生地がどのくらい必要かを示す数字のことで、ヒダ倍率が高いほどカーテンのドレープ(ヒダ)は多くなります。具体的な数値は以下のとおりです。

  • 三つ山ヒダの場合

窓の幅に対して約2倍の生地を使い、ヒダをとる縫製。ヒダ倍率は2倍です。
幅1mのカーテンの場合は幅2mの生地を必要とします。
オーダーメイドカーテンの標準縫製とされていて、ドレープのラインが深くなるのでゆったりと美しく見え、ラグジュアリーな空間に似合います。

※オーダーメイドカーテンではヒダ倍率1.5倍を選ぶことも可能です。

  •  二つ山ヒダの場合

窓の幅に対して約1.5倍の生地を使い、ヒダをとる縫製。
既製品の多くがこの1.5倍率のヒダです。
幅1mのカーテンの場合、幅1.5mの生地を必要とする計算になります。
ヒダをとるための生地の量が少ないので、三つ山ヒダに比べるとカーテンのドレープは少なくなります。

  •  フラットタイプ

ヒダのないカーテンで、窓の幅と大体同じ長さの生地を使います。
ヒダ倍率は1.0倍。
ただし、ぴったりだと生地の長さが足りずカーテンの左右に隙間が生まれることもあるので、実際は自然なウェーブが生まれる多少長めの1.1~1.3倍の幅をとるケースが多いようです。

 

カーテンのウェーブ加工の種類

カーテンのウェーブ加工についても少し触れておきたいと思います。
カーテンのウェーブ加工は2種類あり、主にカーテンの見映えなどデザイン性を保つためのものになります。
どちらも薬品を使用しない、安心・安全な加工です。

  • 形状記憶ウェーブ加工

プリーツをたたんでも、カーテンのヒダが折り目のようなV字になりにくく、美しいS字状のプリーツを長く楽しめる加工です。
目安として、洗濯回数5回前後までは加工が持続します。

 

  • 形態安定ウェーブ加工

カーテンの張りを抑えてヒダを整えながら、ドレープをきれいに出す加工。
効果の持続の目安は洗濯回数1~3回程度です。

 

レースカーテン

レースカーテンは編みや織りなどの技術で縫製された、透け感のある薄手のカーテン。
主に細い糸で平織りにした「ボイルカーテン」と、ドレープカーテンのように遮光性と調光性を備えた少し厚めの「ケースメント」に分けられます。
レースカーテン本来のデザイン性である透け感を楽しむなら、ボイルカーテンを選ぶのがおすすめです。

通常は窓側につるすカーテンですが、室内側につけて、ドレープカーテンと重ねておしゃれな演出をする方も増えています。
また、透け感などのデザイン性に加え、目隠しや日よけ・遮光のほか、紫外線をカットするタイプのカーテンなどがあります。

 

遮光カーテン

遮光カーテンは、窓から差し込む日差しなどの光を遮ることを目的とした機能性カーテンのひとつ。
遮光率は99.4%以上あり、光を遮断するレベルに応じて1~3級に分類されます。

太陽光や外灯など外からの光を遮断し、室内のプライバシーも守ることができるので、寝室をはじめ、書斎やシアタールームなどにおすすめです。
また、断熱・保温効果があるので冷暖房効率が良くなるほか、紫外線も遮ることで人だけでなく家具の日焼けも防ぐことができます。

【遮光カーテンの等級の選び方】

遮光カーテンの等級には1~3までのレベルがあり、部屋の中に入る光の調節はこの遮光レベルで行います。
等級が高くなるほど光を遮る性能が高くなるので、昼間でも外からの光を遮りたい方、日中に睡眠をとる必要がある方や、ホームシアターを楽しみたいという方は、遮光率が一番高い1級を選ぶと良いでしょう。

朝日や西陽、夏の強い日差しなど強い外光を遮ることができればいいという方は、遮光レベル2~3級で問題ありません。

  • 遮光1級

遮光率100%~99.99%、照度0ルクス超~10ルクス以下。
ほぼ光を通さないので、日中も室内を暗くすることができます。
近くにいる人のシルエットがわかる程度の暗さです。

  • 遮光2級

遮光率99.98%~99.80%、照度10ルクス超~200ルクス以下。
強い光は遮りますが、部屋は暗くなりすぎないので、人の顔や服装は識別できます。

  • 遮光3級

遮光率99.79%~99.40%、照度200ルクス超~600ルクス以下。
遮光カーテンの中で一番遮光率が低いレベル。
人の表情までわかりますが、作業などをするには光が足りない暗さです。

 

ミラーレースカーテン

ミラーレースカーテンは、レース生地に特殊なポリエステル糸や光沢糸を使用して、紫外線カットや遮像効果を持たせた機能性カーテンのひとつ。
通常のレースカーテンと比べ、室内の様子を見えにくくしたり、太陽光をより多くカットし、室内の日焼け防止や冷暖房効率のアップで省エネ効果も期待できます。
遮光カーテンと組み合わせたダブルカーテンにすると、さらに効果は高まります。最近ではプライバシー保護効果を高めた「ウェーブロンレース」も、外から室内の様子がわかりづらいので人気です。

 

その他の機能性カーテン

高層マンションなどでは使用が義務付けられている「防災カーテン」は、火元になりやすいキッチンなどにおすすめのカーテン。
生地に燃え広がりにくい加工がされています。
洗濯などでも汚れを落としやすい「防汚カーテン」は、蓄積した生活臭を分解し、消臭効果も期待できるカーテンです。

その他、熱を蓄え保温効果が期待できる「保温レースカーテン」や、太陽光を遮り室温の上昇を抑える「遮熱レースカーテン」など、様々なカーテンが次々に登場しています。
機能性カーテンは、お住まいの場所や用途に合わせて選ぶことが大切です。

ブラインドの種類

ブラインドは、何枚ものスラット(羽根)を組み合わせてつくられた窓の覆いのこと。
窓の内側につけて屋外の人目から室内を隠すほか、太陽光を遮ったり光量を調整します。
ただ、光量調整がしやすい一方で断熱性や遮音性はそこまで高くはありません。
一般家庭だけでなくオフィスなどでも多く使用されているウィンドウトリートメントです。

ブラインドはスラット(羽根)の材質によって見た目や質感が違うので、インテリアと合わせて選ぶと良いでしょう。

横型ブラインド(ベネシャンブラインド)

横長のスラット(羽根)を数十枚重ねたブラインド。
一般的なタイプで、小さな窓も含め、基本的にはどんな窓でも取り付けることが可能です。

 

縦型ブラインド(バーチカルブラインド)

縦に長いルーバー(板)を垂直につなげて並べたブラインドです。
大型の窓に天井から吊るして取り付けるものが一般的。
大きな掃き出し窓に使われることが多く、横型ブラインドに比べ、出入りが頻繁な場所でも使いやすいのが特徴です。

 

シェードカーテン(ローマンカーテン)の種類

ブラインドのような機械を使って生地を水平にたたみながら、上下に昇降させて使う窓の装飾品。
上部に布をまとめるので窓際がすっきりして見えます。
布を巻き上げる高さの調節も可能です。
また、カーテンと同じように生地の柄などデザインにもこだわることができます。
ただ、布の上げ下げに手間がかかるので、頻繁な開閉には向いていません。
小さな窓に使う方が多い印象です。

種類としては、生地を1枚使う「シングルシェードカーテン」と、1台の機械で2枚の生地の操作ができる「ダブルシェードカーテン」があります。
ダブルシェードカーテンはドレープカーテンとレースカーテンを使い、ダブルカーテンのような組み合わせを楽しむことも可能です。

 

プレーンシェードカーテン

ポピュラーなタイプのシェード。
シェードの種類に迷ったらこのタイプを選ぶと安心です。
やわらかなヒダの重なりでナチュラルな印象にまとまります。

 

シャープシェードカーテン

バーを水平に生地の裏側に縫いこんで、美しいヒダをつくっているシェード。
薄い生地の場合は裏からバーが透けて見えてしまいますが、それもデザインとなり、スタイリッシュな空間にはよくマッチします。

バルーンシェードカーテン

生地をたたんだときに丸みをもたせるタイプのシェード。
リビングや寝室の小窓などにつけるのが一般的で、上品な空間を演出できます。
きれいなラインを出すなら、レースなどの薄手でやわらかな生地がおすすめ。
バルーンの形によって、「ピーコックスタイル」「ムーススタイル」などのスタイルがあります。

 

スクリーンの種類

スクリーンは、窓につるして風や光を遮る巻き上げ式のすだれ・間仕切り。
窓周りがすっきりと見えるのが特徴で、窓だけでなく、収納の目隠しや間仕切りとして使うこともできます。
ただし、ブラインドのように調光はできません。
スクリーンの種類は主に4つに分けられます。

ロールスクリーン

窓につるして生地を上部で巻き上げて使います。
デザインもシンプルなものが多いため、窓周りがすっきりとして見えます。
窓周りをゴチャゴチャさせず、シンプルに見せたい方におすすめです。

 

プリーツスクリーン

年々使用者が増えているスクリーン。
ロールスクリーンに蛇腹のプリーツ加工を施したタイプです。
和紙や不織布など生地も様々で、質感も楽しむことができることから、和室、洋室どちらにも合うデザイン。
特に和室で使う方が増えています。

 

ハニカムスクリーン

プリーツスクリーンの断面を蜂の巣状(ハニカム)にしたタイプのスクリーンです。
プリーツスクリーンよりも断熱性が高いので、特に寒い地域にお住まいの方におすすめです。
もちろん、夏はエアコンによる室内の冷気を逃しません。

 

パネルスクリーン

縦に上げ下げするスクリーンの中で、唯一左右に開閉するタイプのスクリーン。
パネルタイプのスクリーンをレールに取りつけ、水平方向にスライドさせて開閉します。

カーテン選びは「デザイン」や「使い勝手」で種類を選ぶ

この記事では4種類のウィンドウトリートメントを取り上げましたが、欲しいものは見つかりましたか?
カーテンをはじめ、ウィンドウトリートメントは室内のインテリアに大きく関わる要素なので、色や形、柄、質感などデザインで選ぶのもひとつの大きなポイントです。
また、お住まいの家に合わせた機能性も必要になってくると思います。

現代では様々な種類のウィンドウトリートメントが出ているので、色々なものを見て、ご自身の要望に合ったカーテンを見つけてみてください。

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