コーヒー好きならこだわりたいコーヒーフィルター!素材別の特徴や使い方を解説

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コーヒー好きならこだわりたいコーヒーフィルター!素材別の特徴や使い方を解説

コーヒーの味は使用するフィルターによっても大きく変わります。おいしいコーヒーを楽しむためには、豆だけでなくコーヒーフィルターにもこだわりたいところ。

この記事では、よりおいしいコーヒーを楽しみたい人に向けて、コーヒーフィルターの種類や素材別の特徴などをご紹介します。あわせてドリッパーの選び方もチェックしましょう。

コーヒーフィルターを選ぶ前に。ドリッパーの選び方を知ろう

ドリッパーには台形や円すい、リブ(溝)ありや穴の数が多いものなど、いくつかの種類があります。形状によって扱い方だけでなく、味や風味が違ってくるのです。

そこでまずは、自分好みの使い方かつ風味を引き出すドリッパーの選び方について見ていきましょう!

使いやすい台形タイプのドリッパー

使いやすい台形タイプのドリッパー

台形タイプの特徴は、初心者でも安定した味のコーヒーが淹れられること。形状上、お湯がコーヒー豆全体に行き渡ってから抽出されるので、お湯を注ぐスピードに多少ムラがあっても、味にあまり影響しません。

これからコーヒー道具を一式そろえるのなら、まずは台形タイプを購入するのがおすすめです。メリタやカリタなど、大手コーヒー機器メーカーが販売しており、スーパーやホームセンターなどで気軽に購入できます。

風味を調整 円すいタイプのドリッパー

風味を調整 円すいタイプのドリッパー

円すいタイプは、中級〜上級者向けのドリッパーです。注いだお湯がダイレクトに流れて抽出されるため、コーヒー豆に浸透する時間や蒸らす時間など、お湯の注ぎ方を計算すれば自分好みのコーヒーが淹れられます。

また、円すいタイプのドリッパーは、抽出口の穴の大きさを確認しておくのがポイントです。濃いめのコーヒーが好きな人は小さい穴のものを、あっさりとしたアメリカンテイストのコーヒーが好きな人は、大きい穴のものを選ぶとよいでしょう。

ドリッパーの穴の数で濃度の調整が可能

ドリッパーの穴の数で濃度の調整が可能

最もコーヒーの味わいに影響するのが、ドリッパーの穴の数です。穴の大きさや数によって、お湯の流れが変わります。ドリッパーを選ぶときは、お湯の流れをコントロールするイメージをもつことが大切です。

同じ形のドリッパーでもメーカーによって穴の数が異なります。例えば、カリタとメリタはどちらも台形のドリッパーが有名ですが、カリタは3つ、メリタは1つです。穴の数が少ないほどゆっくりお湯が落ちて、濃いめのコーヒーになります

ドリッパーのリブも意味がある

ドリッパーのリブも意味がある

ドリッパーの内側に入っているリブ(溝)も、コーヒーの味を決めるポイントです。リブは、空気やガスをフィルターの外に逃す役割があり、リブの数や位置によっても抽出スピードが変わります

例えば、リブが全体に入っているドリッパーはお湯が流れやすく抽出スピードは早め。すっきりとしたコーヒーが好きな人におすすめです。一方、リブが下部のみに入っているドリッパーはゆっくりと抽出されるので、深みのあるコーヒーが好きな人に人気です。

ドリッパーの大きさは淹れる頻度で決める

ドリッパーの大きさは淹れる頻度で決める

ドリッパーのサイズは、大きければ便利というわけではありません。豆の量に対してドリッパーが大きすぎると、中心にお湯を注ぎづらくなることも…!普段1人で使用するなら1〜2杯用を、家族で使うなら1〜4人用を購入するなど、淹れる容量に合ったものを選びましょう。

また、「普段は1人で使っているけれど、来客時にはたくさんコーヒーを一度に淹れたい」という人は、サイズ違いでドリッパーをそろえておきたいところです。

コーヒーフィルターの種類と選び方

コーヒーフィルターの種類と選び方

コーヒーフィルターは紙や金属、布など、さまざまな素材があります。使い勝手のよさを考慮しつつ、自分のライフスタイルに合ったものを選ぶことが大切です。また、「環境に優しい商品を使いたい」「手間をかけて納得の1杯を淹れたい」など、こだわりから選ぶのもいいでしょう。

コーヒーフィルターは、主にペーパーフィルター・ステンレスフィルター・セラミックフィルター・ネルフィルターの4種類があります。初心者なら最も手に入りやすいペーパーフィルター、中級者以上なら味の調整ができるステンレスフィルター、セラミックフィルター、ネルフィルターがおすすめです。ここからは、種類ごとにコーヒーフィルター特徴や使い方について見ていきましょう。

【素材別】コーヒーフィルターの特徴と使い方

コーヒーフィルターの素材は主に、紙・金属・布・陶器があります。まずはそれぞれの特徴や味の違い、使い方などを確認していきましょう。

手軽さが初心者向き・ペーパーフィルター

紙製(ペーパーフィルター)

ペーパーフィルターは、スーパーやコンビニ、100円ショップなどでも手に入る最もポピュラーなコーヒーフィルターです。一口にペーパーフィルターといっても、メーカーによって形状はさまざま。国内で最も普及している台形型をはじめ、円すい型や側面が波打ったバスケット型などの種類があるので、自分の使っているドリッパーの形と大きさに合わせて選ぶとよいでしょう!

ペーパーフィルターはほかの素材に比べ、繊維があって目が細かいため、コーヒーの油分や雑味がよくろ過され、すっきりとした味わいのコーヒーに仕上がります。

カラーは茶色と白色の2種類が販売されていますが、これは漂白の有無によるもの。茶色は漂白されておらず、紙独特のニオイがコーヒーに移ることがあります。一方の白色は、漂白されているので紙のニオイは気にならないでしょう。漂白する際は塩素系の漂白剤を使わずに酸素漂白しているため、体への害はありません。

ペーパーフィルターは使い捨てのため、面倒な後片付けは不要です。しかし、なくなるたびに買い足す必要があり、長い目で見るとコストがかさみます。

◆ペーパーフィルターの使い方

紙製(ペーパーフィルター)

ペーパーフィルターの接着面を折り、ドリッパーとの間に隙間ができないようにしっかりと密着させます。フィルターをセットしたらコーヒーの粉を入れ、約20ccのお湯を注ぎ、20~30秒ほど蒸らしましょう。

蒸らし」は、おいしいコーヒーを抽出するうえで欠かせない工程です。蒸らしには、焙煎する過程で発生したガスを抜くことと、お湯と粉をなじみやすくする目的があります。蒸らし工程を怠ると、コーヒーの成分がしっかり引き出せず、味の薄いコーヒーになってしまいます。

蒸らしが終わったら「の」の字を描くようにお湯を数回に分けて注ぎましょう。この際、お湯がフィルターにかからないように注意してください。

◆ペーパーフィルターがおすすめの人

お手入れが簡単で、スーパーや100円ショップなどでサッと購入できるペーパーフィルターは、コーヒー初心者だけでなく、手軽に本格的な味を楽しみたい人におすすめです。

また、パルプの色をそのまま使用した無表白のペーパーフィルターは、化学物質を使用しておらず、環境への配慮もばっちり!エコに気を配りたい人は、漂白していない茶色のペーパーを選ぶとよいでしょう。

丈夫で長持ち・ステンレスフィルター

金属素材(ステンレスフィルター)

ステンレスフィルターはその名の通り、金属製のフィルターです。コーヒーの油分がろ過されることなく、そのまま抽出されます。そのため、香りが強く、コーヒー本来のうまみや甘みをダイレクトに味わえるのが特徴です。

ステンレスフィルターは、円すい型が一般的で、メーカーによってメッシュの細かさが異なります。素材はステンレスや純金メッキが主流。ステンレスはさびにくく衛生的に使える一方、金属のニオイがコーヒーに移る可能性があります。ニオイが気になるなら、チタンでコーティングされているタイプがおすすめ。純金メッキは化学変化に強く、味や香りへの影響は少なめです。

ステンレスフィルターは水洗いすれば、繰り返し使用できます。長い目で見ればペーパーフィルターよりもお得といえるでしょう。ただし、ほかのフィルターに比べて目がやや粗い分、コーヒーの細かな粉も一緒に抽出され、舌触りがざらつくこともあります。

◆ステンレスフィルターの使い方

金属素材(ステンレスフィルター)

ステンレスフィルターは、フィルター全体に施された小さな目からコーヒーがしみ出してきます。そのため、ピッチャーのような形をした専用容器「カラフェ」にセットして、しみ出たコーヒーを受け止めましょう。

フィルターをカラフェにセットしたら、コーヒー粉を入れ、ペーパーフィルター同様にお湯を注いで20~30秒蒸らします。一気に注ぐとお湯がたまってうまく抽出されないので、ゆっくり注ぐのがポイントです。

使い終わったらコーヒーの粉を捨て、目に残った粉を水でよく洗い流してから、洗剤で洗います。粉が残っていると目詰まりの原因になるので、しっかり落としてくださいね。洗剤を完全に洗い流したら、乾燥させて保管します。

◆ステンレスフィルターがおすすめの人

ステンレスフィルターの魅力は、何度も繰り返し使用できるところにあります。「モノを大切にしつつ、コーヒーを作る過程を楽しみたい!」という人にぴったりのタイプです。

また、ほかのフィルターに比べて目がやや粗い分、コーヒー本来の味わいをそのまま楽しめるメリットも。味や香りにこだわりたい、コーヒー中級者以上の人に向いています

布製(ネルフィルター)

布製(ネルフィルター)

ネルフィルターで使われることが多いのは、フランネルという柔らかい布です。このネルフィルターを用いた抽出方法を一般的に「ネルドリップ」といいます。ネルフィルターは通常、ネル専用のハンドルに装着して使います。

味はペーパーとステンレスの中間といったところ。コーヒーのうまみや甘みがしっかりと抽出され、雑味やコーヒーの細かい粉もきっちりろ過されるので、口あたりのまろやかなコーヒーに仕上がります。

◆ネルフィルターの使い方

布製(ネルフィルター)

新品のネルフィルターは、ぬるま湯でよく洗って「のり」を落とします。そしてコーヒー液で10~20分ぐらい煮沸し、コーヒーをなじませます。お湯に通して水気をしぼったら布のシワを伸ばし、温かいうちに粉を入れましょう。

ネルフィルターに水気が残っていたり、冷えていたりすると蒸らしが十分にできず、コーヒーの味が落ちます。2度目以降に使用する際も、コーヒーを淹れる前に熱湯をかけ、やけどに注意しながら水気をしっかりしぼり、熱い状態にしておくことが重要です。

最初にお湯を全体に注いでコーヒーを蒸らし、小さな「の」の字を描くように中心にお湯を注ぎます。ネルはろ過のスピードが速く、一気にお湯を注ぐと味の薄いコーヒーに仕上がります。中央の膨らみが小さくならないように注意しながら、3回ぐらいに分けてお湯を注ぎましょう。この際、お湯がネルに当たらないように気をつけるのもポイントです。

使用後は、ネルに粉が残っていると不快な香りがつくため、煮沸して粉をきちんと取り除きましょう。粉が落ちたらふた付きの容器に水を入れ、フィルターを浸して冷蔵庫で保管します。ネルを使用しない日も、水を毎日最低2、3回は取りかえてください。

このように、ネルフィルターはお手入れに手間がかかるうえに、消耗品です。20~30回使って、「コーヒー液がスムーズに落ちにくい」「抽出に時間がかかる」と感じたら、交換のタイミングと考えましょう。

◆ネルフィルターがおすすめの人

少々お手入れが大変なネルフィルターですが、豆の甘みやコクがしっかりと抽出されるのが魅力です。そのため、まろやかで雑味のない、本格的なコーヒーを淹れたい人に向いています。

繊維に粉が残ったままだと香りが悪くなるので、日々のメンテナンスが気にならない人だとなおよし!コーヒーに手間ひまを惜しまない上級者向けのフィルターです。

陶器製(セラミックフィルター)

陶器製(セラミックフィルター)

目に見えないくらいの穴でろ過してくれるのが「多孔質セラミック」という素材を使用した陶器製フィルターです。こちらの特徴は、液体を通すときに微粉や水に含まれる不純物、カルキ臭を取り除くため、雑味がなく口あたりのよいコーヒーが抽出されること。また油分も適度に抽出されるため、まろやかさも感じられるでしょう。

まだまだメジャーではありませんが、これ一つでドリッパーとフィルターの役割を果たす便利なタイプです。洗えば半永久的に使用できるのも嬉しいですね。さらにお茶やワイン、水などにも使えます。

◆セラミックフィルターの使い方

陶器製(セラミックフィルター)

セラミックフィルターは、商品によって使い方が異なります。一般的には、使う前に十分な熱湯を注いでフィルターを湯通しします。コーヒー豆が細かいと目詰まりを起こすため、豆は粗挽き~中挽きがおすすめです。

コーヒー粉を入れ、ペーパー同様にお湯を注いで20~30秒蒸らしましょう。十分蒸らしたら小さな「の」の字を描くように数回に分けてお湯を注いでください。

使用後はコーヒー粉が残らないようによく水洗いします。また穴の詰まりを防ぐために、煮沸などのメンテナンスが必要です。

◆セラミックフィルターがおすすめの人

インテリアとしても映えるセラミックフィルターなら、コーヒーを淹れる雰囲気をいっそう楽しめます。おしゃれ好きの人や、魅力的なキッチン小物が欲しい人はきっと気に入るはず。

コーヒー中級者から上級者向けのフィルターで、雑味が少ない、すっきりとした味わいのコーヒーがお好みなら要チェックです!

コーヒー好きに大人気!おすすめのコーヒーフィルター8選

ここからは、イチオシのコーヒーフィルターをご紹介します。

コスパと使いやすさを重視したペーパーフィルター

手軽に使える!【HARIO(ハリオ)V60ペーパーフィルター02 W 100枚】

手軽に使える!ハリオ V60ペーパーフィルター02 W 100枚

「ハリオ」といえば、ドリッパー・フィルターともに円すい型が特徴。この形にすることでコーヒー粉の層が縦に厚くなるため、粉とお湯が触れる時間が長くなり、コーヒー豆のうまみをしっかりと抽出します。

パルプ100%を使用した、酸素漂白仕様の白色フィルターです。

 

ふた付きでほこりが付きにくい!【山崎実業 YAMAZAKI コーヒーペーパーフィルターケース tower(タワー)】

山崎実業 YAMAZAKI tower コーヒーペーパーフィルターケース タワー

こちらのフィルターケースは真ん中に仕切りがあり、2種類のペーパーフィルターが収納できます。例えば、1~2杯用と3~4杯用、円すい型と台形型といった感じに分けてはいかがでしょうか。1枚1枚取りやすくいのはもちろん、ボックスタイプのためほこりやゴミがつきにくいのも人気の理由。

アイアン製のおしゃれな見た目もいいですね♪

 

洗いやすくて使いやすいステンレスフィルター

分解できて洗いやすい!【キャプテンスタッグ コーヒーフィルター ステンレス S  UW-3511】

キャプテンスタッグ コーヒーフィルター ステンレス S  UW-3511

コーヒーの成分がダイレクトに抽出できるステンレスフィルター。マグカップやマグボトルに直接ドリップしやすく、本体と台座が分解できるのでお手入れも簡単です!

 

シンプルでおしゃれなデザイン!【ロクサン ステンレスフィルター付ドリッパー】

ロクサン ステンレスフィルター付ドリッパー 0701-003

温かみのある木製パーツが魅力の「ロクサン ステンレスフィルター付ドリッパー 」。

ステンレスフィルターは細かな粉も一緒に抽出されるため、舌触りが気になる人は避ける傾向があります。しかし、こちらはダブルメッシュ仕様のステンレスフィルターを採用!舌触りのよいなめらかなコーヒーが淹れられると人気です。

 

コーヒー好きの人のためのネルフィルター

コーヒー愛好家に人気のネル生地!【ネルドリップ コーヒーフィルター 2枚入】

ネルドリップ コーヒーフィルター 2枚入 104 7~12人用

ネル生地をペーパーフィルターのように台形型にしたネルフィルター。まろやかで渋みの少ないコーヒーを抽出できます。サイズが7〜12人と大きめなので、来客時にも便利です。

水洗いで約60回も繰り返し使え、とっても経済的です。

 

ネルフィルター初心者におすすめ!【HARIO(ハリオ)本格ネルドリップコーヒー ドップポット・ウッドネック】

HARIO ハリオ 本格ネルドリップコーヒー ドップポット・ウッドネック 3~4杯用 珈琲 ハンドドリップ ドリッパー #13

ウッドネック・ネルフィルター・ドップポット・スプーンがセットになったお得な商品。これから本格派のネルフィルターに挑戦したい人にぴったりです。取っ手の取り外しが可能なので、お手入れも簡単にできます。

容量480mlと、家族でコーヒーを楽しみたい人におすすめです。

 

本格的なコーヒーを楽しめるセラミックフィルター

遠赤外線効果でまろやかに!【コーヒーがおいしくなるフィルター コフィル 波佐見焼】

コーヒーがおいしくなるフィルター コフィル 波佐見焼

長崎県の波佐見焼の職人が特殊な製法で作ったセラミックフィルター。セラミックの力で、コーヒーをまろやかな口あたりにしてくれます。

ペーパーフィルターよりもコーヒーの油分をしっかり抽出するため、コーヒーのうまみをダイレクトに感じられるでしょう。

 

いつものコーヒーを特別な1杯に!【LOCA(ロカ)セラミックコーヒーフィルター ラウンドタイプ スモール 10cm 久保田稔製陶所 有田焼】

LOCA セラミックコーヒーフィルター ラウンドタイプ スモール 10cm ロカ 久保田稔製陶所 有田焼

400年の歴史を誇る、有田焼の技法から生まれたセラミックフィルターです。

目に見えない小さな穴から、適切な速度でコーヒーを抽出します。雑味や苦味を乗り除き、コーヒー本来の甘みを楽しめるでしょう。おしゃれな見た目もいいですね!

 

おわりに

コーヒーフィルターの素材ごとの特徴と、おすすめフィルターをご紹介しました。コーヒーの味はフィルターの素材によって変化します。すっきりとしたクリアな味が好きならペーパー、重厚な味が好きならステンレスなど、好みによってフィルターを使い分けてみましょう。いつものコーヒーがよりおいしく感じられるはずです!